【弥生賞】認定競走主幹菅原貴史の追い切り寸評

■1枠1番　アドミラルシップ【評価B】
　相沢厩舎[東]　戸崎騎手
[1週前] 戸崎騎手
【美浦南W】重 66秒9-51秒5-36秒9-11秒3　G前仕掛け
[今週] 横山流騎手
【美浦南W】良 82秒6-66秒6-51秒9-37秒8-11秒7　G前仕掛け

1週前は戸崎騎乗で5F66秒9ｰ3F36秒9ｰ1F11秒3。手応え優勢にスパッと切れた。今週は横山琉を背に併せ馬。3馬身の追走から、馬場の大外に持ち出して馬体を並べに行ったが、ケイコ駆けする相手の脚勢が上回り最後は半馬身遅れてのフィニッシュ。ただ、手応えと脚勢には余裕があり、明らかにオーバーワークを避けたもの。心配は無用だ。体を大きく見せて、前走からの良化がうかがえる出来。

■2枠2番　レッドテリオス【評価C】
　古賀厩舎[東]　津村騎手
[1週前] 津村騎手
【美浦南W】重 83秒0-66秒5-51秒5-36秒9-11秒4　直強め
[今週] 助手
【美浦南W】良 70秒8-55秒4-40秒1-12秒0　馬なり

1週前は3頭併せの真ん中で劣勢の伸び脚。今週は３頭併せの外。突っ張った走りで、コーナーも膨らんでしまった。5F70秒8ｰ3F40秒1ｰ1F12秒0。フットワークに芯が入らず、非力感が残る。

■3枠3番　シュバルツクーゲル【評価B】
　鹿戸厩舎[東]　西村淳騎手
[1週前] 助手
【美浦P】良 69秒3-54秒3-39秒7-11秒3　馬なり
[今週] 助手
【美浦P】良 68秒9-54秒1-39秒7-11秒6　馬なり

トモの擦れ防止のため、前回同様にポリトラック中心のケイコ。1週前は先行する形から、最後まで相手を抜かせなかった。今週もポリで先行してスタート。突かれて頭を上げるシーンは見られたが、直線はうなるような勢いで一気の伸び脚。5F68秒9ｰ3F39秒7ｰ1F11秒6。帰厩後は緩さのあった馬体もしっかりと引き締まり、気合も抜群。この馬なりに仕上がりはよくすでに戦闘モードに入っている。あとは素質馬との力量差がどれくらいあるか。

■4枠4番　エコロレイズ【評価B】
　岩戸厩舎[東]　横山和騎手
[1週前] 助手
【美浦南W】重 83秒0-67秒8-53秒1-38秒1-11秒7　馬なり
[今週] 菅原明騎手
【美浦南W】良 80秒1-65秒6-51秒6-37秒5-11秒7　馬なり

1週前は3頭併せで劣勢の伸び脚。やや不満の残る内容だったが、今週は菅原明を背に弾むようなフットワークを披露。並んでからも余裕があり、手綱を緩めれば突き抜けそうな雰囲気。6F80秒1ｰ3F37秒5ｰ1F11秒7｡走りのリズムが良く、前回よりも落ち着いて調整できている。

■5枠5番　シンエンペラー【評価S】
　矢作厩舎[西]　川田騎手
[1週前] 助手 [2月22日(木)追い]
【栗東坂路】重 58秒9-43秒7-29秒3-15秒1　馬なり
[今週] 川田騎手
【栗東坂路】良 54秒6-39秒6-25秒0-11秒9　末強め

　坂路で単走。デビュー当初と比べ、明らかに大人になったことが分かる。一定のリズムで伸び伸びと四肢が躍動。特に前脚は高く上がっている。首もいい感じに上下。もう少し、首が下がればベストだが、それは今後の楽しみにとっておきたい。ラストで鞍上の手が動くと、脚さばきも迫力を増した。ラスト11秒9。評価すべきタイムだ。もちろん、賞金はあるから当然先を見据えた仕上げで、ここを使うのはまだレースが荒いから経験を積む意味であろう。しかし、ポテンシャルは高い。調教で乗った川田ジョッキーの感触も良かった。まだソエ気味で脚がモヤっとしたから今回も先週の調教を土曜にズラしたり決して順調ではないけど、前回もそんな感じで走ったし、崩れることはない。

■6枠6番　トロヴァトーレ【評価B】
　鹿戸厩舎[東]　C・ルメール騎手
[1週前] 助手
【美浦南W】重 84秒1-67秒9-52秒5-37秒8-11秒8　馬なり
[今週] 助手
【美浦南W】良 79秒5-64秒2-50秒6-37秒0-11秒6　G前仕掛け

水曜ウッド、日曜坂路の週2本、キッチリと時計をマーク。1週前はウッドで併せたが、一杯に追われる相手を子供扱い。日曜は坂路で1F11秒7で1馬身の先着。今週はウッドで6Fから。ハイペースで飛ばして直線は馬の後ろでチップを被せて我慢させる形。力みはなく、最後まで余力たっぷりに伸びて6F79秒5ｰ3F37秒0ｰ1F11秒6。成長を促したことで馬体、動きともに進化。折り合い面も問題なく、うまく仕上がった。ただ、遅れての入線だったことでこの評価。

■6枠7番　コスモキュランダ【評価B】
　加藤士厩舎[東]　M・デムーロ騎手
[1週前] 助手
【美浦南W】重 82秒8-66秒7-52秒1-37秒6-11秒9　強め
[今週] 助手
【美浦南W】良 65秒7-50秒7-36秒7-11秒5　直強め

大きく前を走る僚馬を目標に進み、コーナーであっさりと前へ。鞍上のゴーサインにもきっちりと反応して、最後は2馬身の先着でフィニッシュ。5F65秒7ｰ3F36秒7ｰ1F11秒5｡まだぎこちなさが残るフォームだが、それでも好時計を叩きだした脚力にポテンシャルの高さを感じさせる。活気も十分で出来は前走以上。

■7枠8番　シリウスコルト【評価B】
　宗像厩舎[東]　三浦騎手
[1週前] 三浦騎手
【美浦南W】重 84秒3-69秒0-54秒7-39秒3-11秒5　馬なり
[今週] 三浦騎手
【美浦南W】良 83秒6-67秒3-52秒8-38秒2-11秒9　馬なり

1週前は併せ馬で6F84秒3ｰ39秒3ｰ1F11秒5。道中でペースを落として息を入れる練習をしたが、うまく折り合ってラストもグイッと伸びて先着を果たした。今週は三浦を背に単走負い。重心を低く構えて最後まで抜群の集中力。しっかりとハミを取って、真っ直ぐ伸びきった。6F83秒6ｰ3F38秒2ｰ1F11秒9。丸みのある馬体、ピカピカの毛ヅヤからも状態の良さが伝わってくる。

■7枠9番　ダノンエアズロック【評価A】
　堀厩舎[東]　R・キング騎手
[1週前] R・キング騎手 [2月22日(木)追い]
【美浦南W】重 64秒9-50秒4-35秒3-11秒1　一杯
[今週] R・キング騎手
【美浦南W】良 64秒8-50秒7-36秒3-11秒4　馬なり

1週前はRキングを背にビシッと気合を入れて5F64秒9ｰ3F35秒3ｰ1F11秒1。古馬2勝クラスの馬と並んでフィニッシュ。数字も文句なしだった。今週もRキングを背に併せ馬。先週と同じ古馬2勝クラスと併せたが、スッと内に潜ると直線は体を目いっぱい使ったダイナミックなフットワーク。最後まで手応え良く、力強く伸びきった。5F64秒8ｰ3F36秒4ｰ1F11秒4。数字。動きともに際立ち、追い切った後にはゲート練習を取り入れてスタートを確認。成長も促されているし隙のない仕上がりだ。もちろんまだお釣りはあるが、精神的に幼いところがあるから頭数が少ないのはいい。前回は上がり32秒7でのちのGI馬レガレイラに勝利。能力は一級品だ。

■8枠10番　ファビュラススター【評価A】
　萩原厩舎[東]　横山武騎手
[1週前] 助手
【美浦南W】重 67秒7-52秒1-37秒5-11秒6　馬なり
[今週] 横山武騎手
【美浦南W】良 66秒8-52秒2-37秒8-11秒1　直強め

2月14日の追い切りでは1F10秒9をマーク。1週前は併せ馬で楽に2馬身の先着。迎えた今週は前を走る僚馬を目標に進み直線は外へ。促すと瞬時に反応して、並ぶ間もなく抜き去って見せた。5F66秒8ｰ3F37秒8ｰ1F11秒1。全身バネのようなしなやかなフォームは、やる気になればいくらでも動いてしまいそうなほどの勢いがある。皮膚を薄く、しっとりと見せる馬体からも、体調の良さが伝わってくる。

■8枠11番　ニシノフィアンス【評価A】
　竹内厩舎[東]　内田騎手
[1週前] 内田騎手
【美浦南W】重 65秒4-51秒1-36秒7-11秒5　G前一杯
[今週] 内田騎手
【美浦南W】良 65秒8-50秒8-36秒5-11秒7　馬なり

1週前は内田を背に5F65秒4ｰ3F36秒7ｰ1F11秒5。前を走る２頭を抜き去って1馬身の先着を果たした。今週も内田を背に併せ馬。直線で馬体を併せると引っ張り切れないほどの手応えのまま、真っ直ぐ伸びきった。5F65秒8ｰ3F36秒5ｰ1F11秒7。手綱を緩めれば瞬時にはじけそうな勢いがあり、緩さを残した馬体も引き締まっている。何とか権利を撮りたいという意志が見える中間の乗り込み量。ここ目標に順調な仕上がりで穴候補。