【七夕賞】認定競走主幹菅原貴史の追い切り寸評


【七夕賞】認定競走主幹菅原貴史の追い切り寸評


■1枠1番 ノースザワールド【評価C】
 斎藤誠厩舎[東] 柴田善騎手

[1週前] 柴田善騎手
【美浦南W】 良 83秒5-66秒9-52秒1-36秒9-11秒3 強め
[今週] 柴田善騎手
【美浦南W】 稍 80秒9-65秒1-50秒2-36秒4-11秒6 馬なり

柴田善が騎乗。6F80秒9ー3F36秒4ー1F11秒6。速い時計は出たが、道中は引っ掛かって鞍上が押さえるのに苦労するほど。元気なのか、ハミを取りすぎちゃってスイッチが入るのが早い。直線も他馬と並ばないように内へ進路を切り替えるなどコントロールに苦しんだ。器用さがなさそうだし、リラックスさせてリズムよくうまく折り合いが付けられるかがカギ。実戦での変わり身は疑問。

■2枠2番 レッドランメルト【評価C】
 国枝厩舎[東] 吉田豊騎手

[1週前] 助手 [6月27日(木)追い]
【美浦南W】 良 66秒7-51秒0-36秒9-11秒2 馬なり
[今週] 吉田豊騎手
【美浦南W】 稍 67秒1-52秒2-37秒7-11秒4 G前仕掛け

吉田豊が騎乗。併せた相手を気にして、終始顔を外に向けるような形。直線で何とか真っ直ぐに向かせたが、走りのリズム、気配ともにひと息。調子が悪いと言えるまでの状態ではないが、気性面を含めて乗り難しい所もある馬。色々と噛み合ってようやくと言った感じ。

■2枠3番 ボーンディスウェイ【評価B】
 牧厩舎[東] 木幡巧騎手

[1週前] 木幡巧騎手
【美浦南W】 良 81秒6-66秒1-51秒5-37秒1-11秒2 強め
[今週] 木幡巧騎手
【美浦南W】 稍 82秒1-67秒0-52秒8-36秒9-11秒2 馬なり

ブリンカーを着用。1週前は6Fから81秒6ー3F37秒1ー1F11秒2。馬場の大外を真っ直ぐ伸びきった。今週は併せ馬。前の馬に内からスムーズに併せに行くと、最後まで集中した走りで1F11秒2。追えば突き放す勢いがあり、活発な動きに加えて肌もピカピカに輝いた状態。態勢は整った。

■3枠4番 レッドラディエンス【評価S】
 友道厩舎[西] 戸崎騎手

[1週前] 坂井騎手
【栗東CW】 稍 95秒4-79秒4-64秒6-50秒3-36秒1-11秒1 末一杯
[今週] 助手
【栗東坂路】 稍 56秒0-40秒6-26秒2-12秒7 末強め

2度の剥離骨折で長期休養を与儀なくされたこともあって、5歳となった今年に、ようやくのOP入りを果たした同馬だが、その秘めたるポテンシャルの高さを疑う余地はなかろう。そもそも、未だ馬券圏内を外したのは幼さ丸出しで、しかもゴール前で前が詰まって脚を余したデビュー戦のみなのだ。その初戦だって6着とはいえ勝ち馬から僅かコンマ4秒差でしかなかったのだから、何を悲観する必要もあるまい。むしろ、当時の気性の荒々しさを思えば、膝に弱点を抱えていたことで無理をさせられなかったことが現在にプラスに働いているとしか言いようがない。この辺りの余裕は、さすが世界の友道厩舎。おそらく、並みの厩舎なら焦って鍛えてしまっただろう。しかし、このレベルの厩舎になると焦っての調整などマイナスでしかないことを理解済み。それこそ、そんなもの故障の再発や気性を病ますだけでしかない。それなら最低限の基礎工事で芯を通しながらパンッとするのを待つのが最善の策と知っているのである。だからこそ、今の姿に到達することができたのでは。
追い切りは坂路で単走。そこまで派手なタイムは出ていないが、走りにブレがなく、ゴーサインが出た後もフォームは安定している。最後まで自分のリズムを刻んだ。
気性は成長し冷静に、そして馬体は研ぎ澄ます作業にも耐えられるように。この夏、いよいよ軌道に乗ってきそう。要注目。

■3枠5番 カレンルシェルブル【評価C】
 安田厩舎[西] 田辺騎手

[1週前] 助手 [6月27日(木)追い]
【栗東CW】 良 83秒3-67秒1-52秒0-37秒0-11秒2 一杯
[今週] 助手
【栗東坂路】 稍 54秒2-39秒5-25秒8-12秒9 馬なり

ここ1年半は最終追いCWだったが、今回は坂路で単走。首がしきりに右を向いて、右に行こう行こうとする点は気になる。最後もややバテた感じがあった。

■4枠6番 アラタ【評価A】
 和田勇厩舎[東] 横山典騎手

[1週前] 助手
【美浦南W】 良 65秒8-50秒7-36秒6-11秒3 強め
[今週] 助手
【美浦南W】 稍 68秒1-52秒1-37秒5-11秒3 G前仕掛け

6月16日に初時計。そこからウッドで6本の時計をマーク。1週前は併せ馬で5F65秒8ー3F37秒1ー1F11秒3。大きく先行した相手に対して促すときっちりと反応して2馬身の先着を果たす。今週は単走。やや頭の高い走法も回転ピッチは速く、直線も勢いのある伸び脚を披露。5F68秒1ー3F37秒5ー1F11秒3。
今年で7歳となる同馬。常識的には、もう底など見せ切っていて然るべき。むしろ、ソロソロ嫌でもモチベーションも緩やかに下降していく…、そんな時期でしかないはずなのだ。しかし、この中間の挙動を見ているとどうも様子が違う。何やら、いつも以上にヤル気に漲っているようにしか見えないのである。確かに今も昔も気ムラなタイプ。ある意味で我が強いのだから、気分が良いというだけで今頃になって生涯最高パフォーマンスを見せたとしても不思議ではないかもしれない。実際、ヤル気を表に出しているだけでなく、肝心の動きそのものも妙に素軽いのである。頭の高いフォームでズブさが目立つ=追って追ってようやく動く進みの悪い馬というのが、これまでの同馬のキャラクター。しかし、今回はというと頭の位置も気にならないし、ズブさも特に感じさせない。それこそ促す程度でスイスイと進んでしまうのだから驚く。そもそも、同馬が余力十分に1F11秒台前半を連発したことなど、これまで一度としてなかった事象。つまりは冗談でも何でもなく、まさに今が生涯最高のコンディションに心身が整っている可能性があるということ。名手の連続騎乗も心強く穴党なら悩まず買うべき。

■4枠7番 ノッキングポイント【評価A】
 木村厩舎[東] 杉原騎手

[1週前] 助手
【美浦南W】 良 98秒5-82秒8-67秒5-52秒5-38秒2-11秒8 馬なり
[今週] 助手
【美浦南W】 稍 83秒7-67秒1-51秒7-37秒2-11秒5 馬なり

この中間は積極的に7F追いを取り入れて、質、量ともに十分過ぎるほどの乗り込みを消化。2週前追い切りでは7F101秒7。1週前は7F98秒5。併せた相手を子供扱いにして1F11秒8でフィニッシュ。今週は3頭併せの真ん中に入れて実戦を意識させたが、弾むようなフットワークのまま、一気にはじけた。6F83秒7ー3F37秒2ー1F11秒5。筋肉量豊富な馬体には無駄な脂肪が一切なし。気合乗りも目立ち、良化は著しい。
そもそも脚が長いこともあって、とにかく一つ一つのアクションが大き過ぎるぐらいの馬である。もちろん、これは生まれもってのものだし、決して悪いことではない。それこそ、400キロに満たないサイズまでしか大きくならないサラブレットだっているのだ。それに比べれば、遥かに恵まれていることは間違いない。とはいえ、他にはない苦労を抱えていることも確かか。それはレースに行って不器用であること。しかも、なまじ基礎スピードが高いだけに尚更…。細かいギアの上げ下げが下手なら、他馬のペースに合わせてスムーズに折り合うことも苦手…。これが同馬の戦績が安定しない根本的な問題である。ただし、前走時の中間より美浦屈指の調教上手、杉原騎手と出会えたことにより、一つの改善策が見えてきたよう。それは不器用なのだから、無理にギアを細かくイジらず道中はジッとしていましょうというもの。確かに、その操縦法だと同馬とは思えぬぐらい乱れることなく折り合えるのだ。残念ながら前受けで挑んだ前走はガス欠を起こしてしまった。だが、もし後ろから直線一気の形なら…。長目を丹念に乗られて仕上がりにも抜かりなし。展開までも噛み合うようなら突き抜けるかも。

■5枠8番 ダンディズム【評価B】
 野中厩舎[西] 三浦騎手

[1週前] 助手
【栗東CW】 稍 81秒9-66秒6-51秒6-36秒6-11秒0 稍一杯
[今週] 助手
【栗東坂路】 稍 52秒9-38秒4-25秒0-12秒2 馬なり

坂路で単走。四肢がしっかりと回転しており、地面の叩き方がいい。ラストは首を低くして、スピードを持続しようとした点にも好感。

■5枠9番 バビット【評価B】
 浜田厩舎[西] 内田騎手

[1週前] 助手
【栗東坂路】 稍 53秒7-39秒1-25秒0-12秒2 強め
[今週] 助手
【栗東坂路】 稍 55秒1-40秒4-25秒9-12秒4 馬なり

坂路で単走。大きな完歩でパワフルそのもの。首もしっかりと上下した。前向きさは失っていない。
凡走の近2走は坂路ラスト2Fが26秒2、26秒7と26秒台だったが、今回は25秒台。
展開次第で出番も。

■6枠10番 リフレーミング【評価B】
 鮫島厩舎[西] 丸田騎手

[1週前] 助手
【栗東坂路】 稍 50秒5-36秒9-24秒2-12秒4 一杯
[今週] 助手
【栗東坂路】 稍 52秒2-37秒8-24秒4-12秒3 馬なり

坂路で単走。走りたい気持ちがしっかりと出て、悪くない追い切り。1週前の50秒台はオープン入り後初。ラストも力強く四肢が回転していた。

■6枠11番 キングズパレス【評価A】
 戸田厩舎[東] 松岡騎手

[1週前] 松岡騎手
【美浦南W】 良 66秒3-51秒5-37秒3-11秒4 強め
[今週] 松岡騎手
【美浦南W】 稍 68秒4-53秒3-38秒7-11秒5 馬なり

松岡が付きっ切りで面倒を見てきた。ひと追いごとに走りが軽くなり、1週前は5F66秒3ー3F37秒3ー1F11秒4。追って2馬身の先着を果たす。今週は大きく前を走る僚馬を目標に進み、直線は内へ。仕掛けると瞬時に反応して、一気に突き放した。1F11秒5も、数字以上の切れと迫力。馬体の張りに加えて、肌をしっとりと見せており、好調をガチッとキープ。
思いの他に3勝クラスを突破するのに時間を要していただけに半信半疑に思っていた前走だが、やはり松岡騎手が昔から高く評価していただけのことはあったということだろう。久しぶりの重賞レベルのメンバー相手にも、全く怯むことなく挑みタイム差なしの2着は大したもの。それに、前走というのはレース間が詰まっていた分か、中間からテンションの高さが目立ってもいた。直前も珍しくサラッとした内容で済ませていたりで必ずしも万全と言えるようなデキまで持っていけていなかったはず。そんな中でも格好をつけられるのは確かな地力があればこそ。何はともあれ、時間こそ掛かったが、ようやく本来のステージへ辿り着いたのが同馬の現状と言えよう。そこから一間隔あけてリフレッシュ。仕切り直してきたのが今回である。キッチリと充電期間を設けて心身のバランスを整えつつ仕上げてきているからこそ、この中間は落ち着いて調教に取り組む姿が目につく。右へ刺さる悪癖すら軽い補助で即修正できるのだから、これほど頼もしいことはあるまい。肝心の伸びも実にパワフルで、もはや前走以上のデキに達しているのは、まず間違いないところ。真っ直ぐ走れば、まず好勝負に。

■7枠12番 ダンテスヴュー【評価B】
 友道厩舎[西] 石橋脩騎手

[1週前] 荻野極騎手 [6月27日(木)追い]
【栗東CW】 良 96秒1-80秒4-65秒7-51秒6-37秒4-11秒1 強め
[今週] 助手
【栗東P】 良 68秒7-53秒3-39秒2-11秒3 一杯

前走(福島民報杯7着)後はここ目標に入念に乗り込まれ仕上がり良好。ポリトラックで軽めの最終調整も気配はいい。直線では一杯に追われたけど、最後までしっかりした脚色でゴール板を駆け抜けた。動き自体はだいぶ良くなってきたし、ソロソロ変わり身があっても良さそう。小回りコースは合っており、末脚を生かす展開になればチャンスある。

■7枠13番 グレンガリー【評価C】
 荻原厩舎[東] 丸山騎手

[1週前] 助手
【美浦P】 良 69秒0-52秒6-38秒1-12秒0 一杯
[今週] 助手
【美浦P】 良 69秒1-52秒9-38秒4-12秒3 馬なり

先週見せた反応の甘さは解消されたが、走りのリズム、力感はひと息。時計の出やすいポリでは数字も平凡で、前走からの変わり身は見込めない。

■8枠14番 フェーングロッテン【評価B】
 宮本厩舎[西] 石川騎手

[1週前] 助手
【栗東CW】 稍 86秒2-70秒8-55秒1-39秒1-11秒6 馬なり
[今週] 助手
【栗東坂路】 稍 54秒9-39秒0-24秒3-12秒0 馬なり

坂路で単走。首を力強く上下させて、走りたいという気持ちが前面に出ている。四肢の回転も非常に速い。
追い切りでは動いてはいる。ただし、4走前より突如として、まともに走らなくなってしまった同馬。しかし、考えてみればなるべくしてなったとしか言いようがあるまい。そもそもが走ることへの前向きさに乏しいタイプだったのだ。それをブリンカーで無理矢理に動かして結果を出させていたのが、この馬が3歳~5歳前までの重賞で活躍していた期間。ちなみにブリンカーとはどんなものかご存知だろうか。走りに集中させるために視覚を制限する馬具。確かにそうである。だが、違う言い方をすれば視野を制限して恐怖感を持たすことで見える方向へ必至で走らさせるものとも言えないか。何なら半分見えない状態で好きでも何でもないことを全力でさせられることを想像してみて欲しい。個体の性格にもよるだろうが、こんなことを繰り返していれば、時間の問題で常軌を逸ってしてしまうのも不思議ではないと思うが…。おそらく、同馬の内部的にはこんな感じだったとみる。前走の着順を見ると去勢の効果で立ち直ったように見えたかもしれない。しかし、実際は決して集中などしていなかっただけに、これはかなり根深い問題の可能性が高い。久々ながら調教の動き自体は良い。しかし、実戦で真面目に走るかは微妙。当日の集中力は要チェック。

■8枠15番 セイウンプラチナ【評価B】
 千葉厩舎[東] 原騎手

[1週前] 助手
【美浦南W】 良 85秒0-68秒4-53秒0-38秒2-11秒2 強め
[今週] 助手
【美浦南W】 稍 64秒8-50秒4-36秒1-11秒2 直強め

ケイコ駆けするタイプとはいえ、2週続けて1F11秒2は秀逸。とくに今週は5Fからハイラップを刻みながらもスピードを持続させて、直線は追われる相手を手応えで圧倒して見せた。5F64秒8ー3F36秒1ー1F11秒2。馬体もたくましさが増して、引き続き好調。