現場の裏話コラム|vol.33|飲酒がもたらす夜の嵐:栗東での騒動の真相
先週、ヤフーの記事でも多く見られたのが池添騎手と富田騎手によるケンカだろう。このニュースは当然、栗東でも話題となっていた。今週になってもまだまだ栗東ではその話題が中心となっている。全貌について、改めて振り返ってみよう。
24日の深夜から25日にかけて起きたこの事件。函館で滞在中の池添騎手は富田騎手を含めた若手ジョッキーを食事に誘い、市内で飲食を楽しんでいたという。ただ池添騎手が徐々に高圧的な態度を見せ始め、騎乗についての文句などを言うようになってきた。富田騎手も酒を飲んでいたこともあり、ヒートアップ。富田騎手が怒りにまかせて目の前にあるスマホをたたきつけたのだが、それが池添騎手のスマホだった。画面にヒビが入り、池添騎手は謝罪を求めたのだが、富田騎手は応じることなく、あわや乱闘になりそうな雰囲気に。仲介に入った騎手のおかげでその場は事なきを得たが、怒りの収まらない池添騎手が調整ルームに戻った後に富田騎手を呼び出し、ついに暴力行為に発展。富田騎手は鼻骨を骨折するほどのケガを負ったのだ。その後は和解したことになっている。栗東トレセンの関係者は「池添の酒癖の悪さは有名」と語っており、特に「自分より立場の弱い年下には今までも暴力事件を起こしていた。もともと10年前には札幌のキャバクラ嬢に暴力を振るい、週刊誌で不倫を告発されている。最初に結婚した元タレントの女性にもDVをしていたと言われており、酔うと暴力を振るうのは栗東なら誰もが知っている」と語る。
ジョッキー界ではこうした酒癖の悪い人間が多数いるのだが、ここでは実際に「池添さんに暴力を振るわれました」と話すジョッキーを紹介しよう。「特に驚きませんよ、今回のことは」と語った栗東の30代前半ジョッキー。GI制覇の実績を持つ彼は、自分が受けた暴力についてこう振り返る。「まだ20代前半の時ですね。一緒に何人かで飲んでいたら、何が気にくわなかったのかいきなり殴ってきて。その後は馬乗りになられてボコボコですよ。さすがに怖かったですね。僕は性格的に温厚だから反撃はしませんでしたが、今の時代では当然訴える人も出てくるでしょう。それ以来、彼とは飲みにいかなくなりました」とポツリ。
ちなみにこのジョッキーいわく、酒癖の悪いジョッキーは多数見てきたようで、「武豊さんも飲むとヘロヘロになって、レジェンドではなくなります。暴力は振るいませんが、女性へのセクハラは…」とポツリ。ちなみに「僕が見てきた栗東ジョッキーの中では、四位さんが一番かっこよく飲みますね。ああいう飲み方をできるようになりたいものです。まあ僕も酒癖がいい方ではなく、遅刻とかもしていたので数年前からは酒自体をやめましたが」とも。もちろん、この話が全てではないだろうが、各ジョッキーには酒に気をつけてほしいものである。
栗東トレセン情報部:田所