【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。


<美浦>馬場寸評(2024.6.5)

【美浦ウッド】は良。前日から入念に水まきを行っており、チップはかなり水分を含んだ状態。締まって速い時計がマークされた。騎乗した助手は「雨が降ったような馬場。気温が上がることも想定して、かなり水をまいている感じだね。そのためコース全体が締まっており、終日走りやすいコンディション。内、外の差もなく速い時計が出ており、2歳馬でも1F11秒台前半で楽々と走っている」とのこと。日曜東京11R・エプソムCに出走するシルトホルンが6F80秒0ー3F37秒2ー1F11秒4。ルージュリナージュが6F82秒8ー3F37秒3ー1F11秒5。
【美浦ポリトラック】は良。先週から馬場が回復。クッションが利いて走りやすいコンディション。時計も速い。
【美浦芝】は良。青々として走りやすい馬場。時計は大きな変化はない。1F11秒台後半ならOK。
【美浦ダート】は良。水が浮くような状況だった先週から回復。適度に湿り気があって走りやすい馬場。時計も速かった。1F11秒台なら優秀と言える。
【美浦坂路】は良。締まって走りやすいコンディション。特にハロー車で馬場を均した後は時計が速く4F52秒台、1F12秒台前半で走れていれば優秀と言える。


<美浦>追い切り注目馬

■土曜東京9R 芦ノ湖特別
 ファビュラススター(牡3歳)

父:エピファネイア
母父:グラスワンダー
生産:岡田スタツド
馬主:前田 幸貴
厩舎:美浦・萩原 清

デビューから2連勝。2戦目では後の皐月賞2着のコスモキュランダを負かしており、クラシックでの活躍が見込まれた逸材。残念ながら軌道に乗せることはできなかったが、中間のケイコでは鋭い走りを連発しており着実な地力強化をうかがわせている。5月22日、26日と立て続けに1F11秒台をマークすると1週前は3頭併せ。長めから時計を出したにもかかわらず、ラストは馬場の外を一気に伸びて1F11秒0の好時計。併せた2頭を置き去りにして見せた。全体時計も6F82秒6ー3F37秒6と速く、質の高い追い切りを消化。すでに仕上がっているため今週は馬の気に任せた内容も、1F11秒6。フットワークは弾んで数字以上に切れていた。体も大きくなって、今の出来なら勝ち負けになる。


土曜東京10R 青梅特別
 グラウンドビート(牡3歳)

父:ロードカナロア
母父:ファルブラヴ
生産:社台ファーム
馬主:(有)社台レースホース
厩舎:美浦・田村 康仁

ダートに切り替えて2連勝。とりわけ前走はスタート後に躓くアクシデント。直線も狭いところに入って決してスムーズなレース運びではなかったが、最後は脚力の違いを見せつけるように抜け出しての完勝劇。まだ上を目指せる器で、この中間はさらにパワーアップされた走りを見せている。1週前は古馬と併せて5F66秒4ー3F36秒5ー1F11秒5。追い比べからグイッと前に出て1馬身の先着を果たす。今週も古馬との併せ馬。5Fから馬体がぶつかりそうなほどにビッシリと馬体を並べると、直線は馬場の大外に持ち出してたっぷりと負荷をかけた。ハードな調教にも全く動じず、追われる相手を尻目に終始余裕の手応え。最後まで勢いそのままにスパッとはじけた。5F65秒3ー3F36秒7ー1F11秒2。前回の追い切りよりも5Fで0秒9速い時計で、1Fの手応えも明らかに変わってきた。馬体の緩みも一切なく、充実著しい。


■日曜東京5R 2歳新馬
 アルレッキーノ(牡2歳)

父:ブリックスアンドモルタル
母父:キングカメハメハ
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)サンデーレーシング
厩舎:美浦・国枝 栄

ひとつ上の姉はオークス馬・チェルヴィニア。ふたつ上の兄・ノッキングポイントもダービー5着とクラシックを意識させる血統馬。本来なら木村厩舎に入る血統だが、牧場が「国枝厩舎にダービーを」ということで国枝厩舎ラストイヤーに準備された。素直で乗り手に従順。学習能力も高く、追うごとにメキメキと力を付けている。1週前は併せ馬で5F65秒1ー3F36秒3ー1F11秒6。全身バネのようなフットワークで鋭く伸びた。今週は3頭併せ。前2頭を見ながら内に潜ると直線はうなるような勢いのまま、一気にはじけた。6F81秒7ー3F36秒7ー1F11秒4。外2頭とは手応え、脚勢が違い、やる気になればいくらでも動いてしまいそうな勢い。肌を薄く、しっとりと見せて仕上がりも完璧。勝ち方が問われる一戦だ。


<栗東>馬場寸評(2024.6.5)

今週から調教時間が30分早まり5時30分からに。晴天で芝コース(やや重)を除いてすべて良馬場だった。
【Wコース】は後半は多少時計がかかったが、速い時間帯は11秒台前半が多め。10秒台こそいなかったが、デビュー前の2歳馬の追い切りが多かった割にまずまず速い数字がでた。
【芝コース】はすべてセーブした内容だったが、馬なりで5ハロン61秒台を出した馬もいてやや重でも走りやすそうな状態。
【ポリトラック】もほとんどが控えた追い切りで数字は遅めだった。


<栗東>追い切り注目馬

■京都土曜9R 一乗寺特別
 メルトユアハート(牝3歳)

父:ロードカナロア
母父:ディープインパクト
生産:ケイアイファーム
馬主:(株)ロードホースクラブ
厩舎:栗東・長谷川 浩大

Wコースで5ハロン67.2-51.7-37.0-11.4秒。単走で馬なりのサラッとした内容だったが、弾力のある動きで元気一杯。もともと良く見せるタイプではあるが、今回もバネの利いた走り、ラストのしっかりとした伸びを見せた。前走のカーネーションCは勝ったカンティアーモが強かったこともあったが、2、3番手に付け、結局逃げた馬も交わせずの3着。やや物足りなさも残るレース振りだったが、少し間隔が空いていた影響もあったか。鞍上に川田を迎え、叩かれての良化も見込める今回はきっちりと勝利をつかむ。


京都日曜9R 常磐特別
 ローレルキャニオン(牡4歳)

父:ジャスタウェイ
母父:Myboycharlie
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)サンデーレーシング
厩舎:栗東・須貝 尚介

田口が乗りWコース単走で6ハロン84.9-68.8-53.0-37.2-11.2秒。1週前にはWコースで一杯に追われラスト10秒9快時計をマーク。直前はセーブした内容だったが、ノビノビとした走りで元気一杯。芝に戻した前走は、後方からジックリとレースを運び、3角過ぎから進出し、外を回りながら伸びて2着馬の追い上げをしのぎきっての勝利だった。1勝クラスを勝ち上がるのに手間取った感もあるが、新馬勝ちしている期待の高かった馬。捌きやすい手ごろな頭数なのもプラスで連勝のチャンス。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。


株式会社ASHURA PROJECT
調教班