【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

それでは、師走競馬3週目。
注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2023.12.13)

【美浦ウッド】は重。前日からの雨の影響で、コース全周がたっぷりと水分を含んだ状態。そのため馬場が締まって速い時計がマークされている。騎乗した助手は「美浦は前日から早朝まで長い間雨が降っていた。調教開始時にはやんだが、下はかなりの水分量。ただ、重くなった感じはなく、締まってクッションが利く走りやすい状態。時計も速かった。後半になっても馬場状態に変化はなく、終日速い時計が出る馬場だった」とのこと。日曜阪神11R・朝日杯FSに出走するセットアップが6F85秒1ー3F38秒7ー1F12秒0。オーサムストロークが5F69秒1ー3F38秒5ー1F11秒7。
【美浦ポリトラック】は良。雨の影響で、粘り気のある状態。ただ追い切りに影響することはなく、時計の出方は先週とほぼ同じ。安定した馬場状態。1F11秒台前半なら優秀だ。
【美浦ダート】は不良。コーナーは水が浮くほどで、ハロー車で馬場を慣らしたごも改善されず。そのため追い切り頭数は少なかった。1F12秒台ならOKだ。
【美浦芝】は重。綺麗に苅っており、走りやすい状態。きょうは雨馬場のため意欲的に追う馬はいなかったが、馬場コンディションは悪くなかった。
【美浦坂路】は重。雨の影響で重い馬場。特に1Fはタフな状況で、しまいバタバタになる馬も多く見られた。日曜阪神11R・朝日杯FSに出走するシュトラウスが4F50秒4ー3F37秒2ー1F12秒7。


<美浦>追い切り注目馬

■土曜中山3R 2歳未勝利
 ダノンマカルー(牡2歳)
父:ドゥラメンテ
母父:Street Boss
生産:レイクヴィラファーム
馬主:ダノックス
厩舎:美浦・田中博康

デビュー戦は余裕残しの体付き。レースも出遅れて流れに終わってしまったように、いかにも大型馬の初戦といった内容だった。実戦を1度使った経験は大きく、帰厩後は見違えるほどの動きと気配。坂路とウッドを使って入念に乗り込まれ、1週前はウッドで6F82秒1-3F37秒3ー1F11秒6を馬なりで計時。今週はレースで騎乗するマーカンドが感触を確かめたが、先に行かせた前2頭に楽々と並ぶと、最後はズバッと切れて1F11秒7。全体時計も6F80秒6ー3F37秒3と速く、これだけやってもケロッとしているように心身ともにたくましくなった印象だ。デビュー戦でなかった前向きさや、しなやかなは大きなプラス材料。一変が見込める。


■土曜中山8R 2歳未勝利
 アンドアイラヴハー(牝2歳)
父:No Nay Never
母父:War Front
生産:アイルランド
馬主:キャロットファーム
厩舎:美浦・田村康仁

デビュー戦は果敢にハナを奪うとそのまま押し切る勢い。最後は内にモタれたことと勝ち馬の決め手が上だったことで2着に敗れたが、センスの高さを感じさせる内容だった。ひと息入れて成長を促したことで、馬体、動きともにパワーアップに成功。1週前は長めから6F82秒9ー3F36秒3ー1F11秒6。単走ながらスピード感にあふれ、ラストも一直線にはじけた。今週も単走追い。5Fからペースを上げて、直線は馬場の大外へ。重心を沈めると、外ラチ沿いを持ったまま矢のような伸び脚。1F11秒2は出色で、追えば10秒台も出ていただろう。パンパンに張った馬体からも良化は歴然だ。


■日曜中山7R 2歳未勝利
 アスクナイスショー(牡2歳)
父:シルバーステート
母父:アドマイヤムーン
生産:マリオステーブル
馬主:廣崎利洋
厩舎:美浦・仲舘英二

デビュー戦は他馬を気にして外に逃げながらの追走。ロスの多い競馬となってしまったが、直線は外から追い上げて4着と脚は見せた。実戦を使った効果は大きく、ケイコの動きは鋭さ満点。1週前は攻め駆けする古馬を含む3頭併せを行ったが、追われる2頭を尻目に持ったままはじけて6F83秒3ー3F37秒6ー1F11秒7を馬なりでマーク。今週は2頭併せ。コーナーをスムーズにさばくと、直線は大外で併せる形。引っ張ったままの手応えで勢いに乗ると、ゴール前も手応え十分に伸びて1F11秒7。前走が一杯に追って1F12秒0。キレキレの走りから体調アップは間違いなし。


■日曜中山8R 3歳上1勝クラス
 コブラ(牡4歳)
父:ダノンレジェンド
母父:ダンスインザダーク
生産:大北牧場
馬主:高瀬正志
厩舎:美浦・菊沢隆徳

使って使って良くなるタイプでもあり、中間のケイコの動きはここ最近では1番いい。数字にも表れており、1週前は1F11秒0。促す程度でスパッと切れた。今週は単走追いだったが、滑らかなフォームでスピードに乗ると、直線は馬なりのまま一気に加速して1F11秒3。ゴールを過ぎても勢いは衰えず、やる気になればいくらでも動いてしまいそうなほど走るエネルギーがあふれている。体の無駄も一切なく、肌もしっとりと見せる状態。体調面には太鼓判を押せる。


<栗東>馬場寸評(2023.12.13)

月曜日から火曜日にかけて雨が降ったが、この日は晴れて晴天。
【芝コース(やや重)】以外はすべて良馬場だった。
【Wコース】はラスト1ハロン11秒台前半で走り抜けた馬は普段の2割り程度。来週の有馬記念を予定しているドウデュースの11秒0が最速で10秒台はいなかった。直線で失速する馬も多く、良馬場だったが、月曜の雨の影響か、ここ数カ月の中では一番時計がかかった。
【芝コース】はセーブした追い切り中心。デビュー前の馬も多く数字は遅め。
【ポリトラック】は全体時計は標準的な数字だったが、ラスト1ハロンはやや時計を要した。

<栗東>追い切り注目馬

■阪神土曜9R 境港特別
 ロードトラスト(牡3歳)
父:キズナ
母父:キングカメハメハ
生産:宮内牧場
馬主:ロードホースクラブ
厩舎:栗東・長谷川浩大

ポリトラックで6ハロン78.3-62.8-49.2-37.1-12.0秒。道中は12秒台のラップも刻む意欲的な攻め。終いは多少時計を要したが、活気も十分で元気一杯。前走は勝った無敗の大物ヤマニンウルスが強すぎたが、好位から脚を伸ばし3着とクラスに十分にメドの立つ内容だった。中間もビシビシと追われていて体も絞れてきそうで、最後のもうひと押しがきく。


■阪神日曜12R 御影ステークス
 ヴアーサ(牡5歳)
父:キズナ
母父:ロックオブジブラルタル
生産:矢野牧場
馬主:本間茂
厩舎:栗東・鮫島一歩

Wコースで6ハロン83.5-67.9-53.5-38.7-11.9秒。時計のかかる馬場だったこともあり数字は目立たないが、力みもなくノビノビとした走りは好感。年齢を重ね精神面でもドッシリとしてきた印象で高いレベルで安定している。終い一手のタイプだけにどうしても展開に左右されるところはあるが、前走も唯一35秒台の上りを使っていて終いの脚は確実な馬。多少でも流れが速くなればこの馬の出番だろう。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び6頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班