【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬
枠順も決まり一段と注目が高まってきているジャパンカップ。
今週は各国からの視線が日本に向かうということも含め、そのジャパンカップ以外にも様々な思惑が流れている週。
毎年この時期に【社台スタリオンステーション】で繋養されている種牡馬の来季の種付け料が発表されるのも、まさにその背景と通じているわけです。
このあたりの話は正に【HSP】が得意とするところでありまさに庭ですので、私が何かを口にすることはございませんが、ただただ【そこに絡んだ大きな話】は毎年いくつも浮上する週であるという事実。そして。全てのレースが注目度UPといっても過言ではありませんので、JC以外のレースの美味しい話を見落とす事の無いようご注意ください。
なお、この注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。
それでは、注目の美浦の追い切りから。
<美浦>馬場寸評(2023.11.22)
【美浦ウッド】は良。前日からの水まきの効果で、チップはたっぷりと水分を含んだ状態。締まって速い時計がマークされた。騎乗した助手は「開門と同時に馬場に入れたが、きっちりと整備されていて走りやすかった。特に内側はクッションが利いて、無理なくスピードに乗れるような感じ。後半も馬場がいい時間帯だったこともあって、速い時計がマークされた。馬場の乾燥もなく、終日走りやすいコンディションだった」とのこと。日曜東京11R・ジャパンCに出走するイクイノックスが5F67秒5ー3F37秒8ー1F11秒3。スターズオンアースが6F81秒5ー3F35秒9ー1F11秒4。
【美浦ダート】は良。適度な水分を含んで軽い馬場。走りやすく、速い時計がマークされた。1F11秒台なら優秀だ。
【美浦ポリトラック】は良。先週よりも若干乾いた感じだが、追い切りに大きな影響はない。走りやすく時計の出るコンディション。1F11秒台前半も出ている。
【美浦芝】は良。緑色から黄色に変わりつつあるが、追い切りに影響することはなかった。綺麗に刈り上げており、走りやすい馬場。1F11秒台前半が基準。
【坂路】は良。新しいチップと古いチップが馴染んで走りやすい状態。水まきも入念にやっており、馬場の重苦しさがなかった。1F12秒台前半ならOKだ。
<美浦>追い切り注目馬
■土曜東京7R 3歳上1勝クラス
アヴィオンドール(牝3歳)
父:ドゥラメンテ
母父:Green Tune
生産:ノーザンF
馬主:サンデーレーシング
厩舎:美浦・手塚貴久
兄にフィエールマンがいる良血馬。前走が530キロ。牝馬とは思えない雄大な馬格の持ち主で、フットワークも力感十分。成長段階の今は無理に体を締めるようなことはせず、夏も1戦使った後は間隔をあけて成長を促した。その甲斐あって短期間で馬体の筋肉量が増して、活発な動きを見せている。1週前は6Fから時計になるところを乗られ、1F11秒7。前2頭を目標に進み、直線はきっちりと同入に持ち込んだ。この1本でさばきが軽くなり、今週は古馬相手に互角の動き。馬場の大外で併せながらも手応えに余裕があり、ラストも一直線に伸びきった。5F68秒1ー3F38秒4ー1F12秒1。大外でこの数字なら優秀で、フットワークも弾んでいた。前回よりも格段な成長を示しており、復帰戦Vを狙える出来だ。
■土曜東京12R 3歳上2勝クラス
マルディランダ(牡3歳)
父:イスラボニータ
母父:Marju
生産:社台F
馬主:社台レースホース
厩舎:美浦・金成貴史
前走は後方一気の末脚でまとめて差し切る圧巻のパフォーマンス。上がり3F32秒7の数字も優秀で、ここにきてメキメキと力を付けている印象だ。その後も順調に乗り込みを行っており、12日に時計をマークすると、そこから4本。日曜は馬場の大外を矢のように伸びて1F11秒7。今週は6Fから徐々に加速に入ると、直線は大外へ。重心をグッと下げてブレのないフットワーク。体が良く伸びて、最後まで外ラチ沿いを一直線にはじけた。6F84秒0ー3F38秒0ー1F11秒7。馬体減りもなく、肌もピカピカの状態。充実期に入った。
■日曜東京4R 2歳未勝利
ジャンドル(牡2歳)
父:エピファネイア
母父:ゴールドアリュール
生産:白老F
馬主:サンデーレーシング
厩舎:美浦・高木登
実戦を1度使ったことで馬体が良化。緩かった腹回りなどが締まり、トモのボリュームも出てきた。ケイコの強度も上げて、この中間はハードに乗り込んでいる。2週前は古馬相手に6F83秒4ー3F38秒4ー1F11秒7。気合を入れて最後まで力強く伸びきった。1週前は馬場の大外を回す負荷をかけて、ラストもビシッと追われる意欲的な内容。手応えは見劣ったが、最後まで粘り強く伸びて6F84秒6ー3F38秒1ー1F11秒9。この意欲的な2本で気配はグンと上向き、直前は併せた相手を手応えで圧倒する鋭い伸び脚。食らいつく相手に最後まで合わせたが、それでも1F11秒6。初戦から数段のパワーアップは間違いなし。
■日曜東京9R アーモンドアイメモリアル
アヴニールドブリエ(牡3歳)
父:エピファネイア
母父:ゼンノロブロイ
生産:レイクヴィラF
馬主:シルクレーシング
厩舎:美浦・宮田敬介
夏の札幌戦で4着に敗れると、その後は無理使いせずにリフレッシュ放牧へ。暑い時季をパスしたことでダメージは残さず、10月の帰厩からここまでハツラツとした動きを見せてきた。ウッドでは毎回1F11秒台。1週前は6F82秒3ー3F37秒8ー1F11秒9。追われる相手に合わせながらの余裕の先着を果たす。今週は3頭併せ。2歳馬2頭を誘導しながら、直線は外に馬体を並べる形。促す相手に持ったまま応戦すると、最後まで勢いそのままにフィニッシュ。5F67秒3ー3F37秒8ー1F11秒8。やる気になればいつでも突き放せる勢いがあり、体も無駄なく張った状態。巻き返しに向けて万全の仕上げで臨む。
<栗東>馬場寸評(2023.11.22)
開門時は、トレセンにある温度計は4度。かなり冷え込んでいたが、晴天で芝コース(やや重)を除いてすべて良馬場だった。
【Wコース】は、ラスト10秒台はなく、ジャパンC出走のリバティアイランドの11秒0が最速。11秒台前半は少なめ、力を要する状態で、2歳馬や、下級条件の馬は失速するシーンも多かった。
【芝コース】は追い切り少数。芝丈は伸びていきたが、デビュー前の2歳でも5ハロン60秒台がでて走りやすいコンディション。
【ポリトラック】は大半がラスト11秒台だったが、全体時計は地味な馬が多かった。
<栗東>追い切り注目馬
■京都土曜9R 高雄特別
ゴールドプリンセス(牝3歳)
父:ゴールドアクター
母父:キングヘイロー
生産:北勝ファーム
馬主:居城寿与
厩舎:栗東・寺島良
Wコースで、6ハロン84.4-68.0-52.7-37.3-11.5秒。古馬1勝クラスのダノンペドロを追っかけ、ゴール前の追いくらべで追走先着した。この日の馬場でラスト11秒5なら優秀。前走の兵庫特別では3、4番手のラチ沿いをロスなく進んでいたが、直線で外の馬に内に押し込められ手綱を引くロスの多い競馬に。スムーズだったら差し切っていた可能性は高い。のびのびとした走りも好印象、叩かれての良化は顕著で不完全燃焼だった前走のうっ憤を晴らす。
■京都日曜9R 白菊賞
ロータスワンド(牝2歳)
父:ロードカナロア
母父:サクラバクシンオー
生産:ノースヒルズ
馬主:前田晋二
厩舎:栗東・中竹和也
Wコースで6ハロン87.4-71.4-55.9-39.7-12.5秒。テンションを考慮して、単走でサラッとした追いだったが、気負いもなくゆったりとした走り。体もいく分引き締まってきた印象で、使われての前進をうかがわせる動きだった。2走前の函館2歳Sでは道悪、前走はファンタジーSでは初めての輸送競馬が応えたもの。大敗続きだが見限るのはまだ早そう.いろいろと経験を積んでいるのも強味で、ジックリと運べるのマイルに替わって一変を期待。
以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び6頭の調教注目馬をご紹介いたしました。
株式会社ASHURA PROJECT
調教班