【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。


<美浦>馬場寸評(2024.6.12)

【美浦ウッド】は良。前日から入念な水まきを行っており、チップはたっぷりと水分を含んだ状態。気温が上がった後半も馬場は乾くことなく締まっており、終日走りやすい状況だった。時計も速く、騎乗した助手は「後半が暑くなることもあって、追い切りは早い時間帯に済ませた。かなりの頭数が追った後だったが、馬場の乱れはなく走りやすかったね。特に内側のコンディションが良く、楽に好時計が出た。体感よりも1秒以上速い感じで2歳馬の追い切りにも使いやすかった」とのこと。日曜京都11R・マーメイドステークスに出走するエリカヴィータが6F83秒6ー3F38秒0ー1F11秒3。ファユエンが5F65秒2-3F37秒3ー1F11秒9。
【美浦ポリトラック】は良。少し硬めも追い切りに影響するほどではない。走りやすく時計も速め。
【美浦ダート】は良。ウッド同様に水分を含み、締まって走りやすかった。1F11秒台の時計も出ている。
【美浦芝】は良。少し硬めだが、丈がそろって走りやすいコンディション。時計は通常。追い切り頭数は少なかったが、1F11秒台なら優秀と言えるだろう。
【美浦坂路】は良。適度に水分を含んで走りやすい状況。特にハロー車で馬場を整えた後は時計も速く、外を回して1F12秒台前半なら優秀だ。


<美浦>追い切り注目馬

土曜東京9R 三浦特別
 フォルラニーニ(牡3歳)

父:エピファネイア
母父:ステイゴールド
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)サンデーレーシング
厩舎:美浦・手塚 貴久

新馬戦を圧勝。続く東スポ杯では1番人気に支持されたが、出遅れて流れに乗れず8着に敗戦。巻き返しを図った前走は直線で追い出しを待たされて脚を余しての3着。近2戦は能力をフルに発揮できておらず、決して力負けではない。
立て直した今回はケイコを強化してパワーアップに成功。1週前は併せ馬で6F83秒6ー3F37秒7ー1F11秒2。併せた相手を手応えで圧倒する鋭い伸びを披露。今週も併せ馬。馬場の大外を使ってたっぷりと負荷をかけたが、うなるような勢いから、ラストは矢のような伸び脚。5F66秒8ー3F37秒3ー1F11秒2。余力を持って1馬身の先着を果たした。緩かった馬体が締まり、成長著しい出来だ。


日曜東京9R 町田特別
 ヘデントール(牡3歳)

父:ルーラーシップ
母父:ステイゴールド
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)キャロットファーム
厩舎:美浦・木村 哲也

デビュー戦が後の皐月賞1着、ダービー2着のジャスティンミラノの2着。その後は連勝し青葉賞でダービー出走の権利を狙ったが展開に泣いて8着。ただ、しまいの脚は目立っており、能力の高さは示したと言えよう。その後は放牧で成長を促すと、1週前追い切りは7Fから98秒8ー5F67秒6ー3F38秒6ー1F11秒5。併せた相手を子供扱いにする鋭い伸び脚を披露。今週は3頭併せ。前2頭を追いかけて内に潜ったが、促す程度でスパッと切れて5F67秒3ー3F38秒1ー1F11秒3。体全体を無駄なく使ったフットワークは迫力があり、馬体の張り、ツヤも申し分なし。ここ目標に万全の仕上がりだ。


■日曜東京10R 相模湖特別
 サトノヴィレ(せん4歳)

父:デクラレーションオブウォー
母父:フジキセキ
生産:フジワラファーム
馬主:里見 治
厩舎:美浦・鹿戸 雄一

去勢2戦目できっちりとV。好位からの立ち回りからゴール前はグイッと前に出る着差以上の好内容。この中間はさらに力強さを増した走りを見せており、1週前は馬場の大外を持ったまま一直線の伸び脚。6F84秒1ー3F37秒9ー1F11秒5をマーク。今週はジョッキー騎乗で併せ馬。ゆったりとした加速から徐々にペースを上げると、直線は先週同様に馬場の大外へ。引っ張り切れないほどの手応えで僚馬に並ぶと、ラストは重心をグッと下げて一気にはじけた。6F84秒6ー3F38秒7ー1F11秒6。フットワークに芯が入り、やる気になればいくらでも動いてしまいそうな勢い。前向きさもあって、去勢の効果+上積みを感じさせる出来だ。


<栗東>馬場寸評(2024.6.12)

晴天で朝から気温も高く、全コース良馬場。函館にもかなりの馬が入厩しているせいか、追い切り数はいく分少なめだった。
【Wコース】は乾いて走りやすい状態で、ラスト1ハロン11秒台前半がマズマズ多くでた。来週の宝塚記念出走予定のベラジオオペラとドウデュースの2頭がド迫力の動きを見せ、マークした10秒8が最速だった。
【芝コース】は追い切り少数。見た目は走りやすそうなコンディションだが、馬なりのセーブした追い切りのみで数字は遅め。
【ポリトラック】も控えた追い切りが中心で数字も標準よりも遅め。


<栗東>追い切り注目馬

京都日曜5R 2歳新馬
 ラトラース(牡2歳)

父:キズナ
母父:ウォーエンブレム
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)シルクレーシング
厩舎:栗東・中内田 充正

川田が乗りWコースで6ハロン84.1-68.8-53.2-37.7-11.5秒。3歳未勝利馬と併せて半馬身ほど遅れたが、一杯に追われた相手に対し、最後まで手綱を抑え、手応えでは圧倒していた。1週前の追い切りにも川田が騎乗し、終い鋭い伸びを見せていてほぼ仕上がっている。母のローブティサージュは現役時代、阪神ジュベナイルF、キーンランドCをはじめ3勝をあげた馬。まだ産駒に目立った活躍馬はでていないが、父キズナで底力もある配合。先々も含め期待のできる馬。まずは初戦の走りに注目したい。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び4頭の調教注目馬をご紹介いたしました。


株式会社ASHURA PROJECT
調教班