【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2024.1.3)

【美浦ウッド】は良。ただ、前日の雨が残り、コース全体に適度な水分量。しっとりとした締まった馬場になり、走りやすく時計も出ている。騎乗した助手は「気温は低かったが、チップが凍ることもなく終日軽い馬場。脚元への負担も少なく、クッションが利いて走りやすかった。非力な馬でも直線でスピードに乗っていればそのまま伸びきれるような感じで、速い時計が出るコンディションだった」とのこと。土曜中山11R・中山金杯に出走するエピファニーが5F65秒7ー3F36秒4ー1F11秒5。アラタが6F82秒6ー3F37秒2ー1F11秒8。
【美浦ポリトラック】は良。雨の影響で粘り気のある馬場。走りやすく時計も速い。1F11秒台前半が出ている。
【美浦ダート】は良。軽い砂質。走りやすく時計も速い。1F11秒台なら優秀だ。
【美浦芝】は良。コース全体が黄色の芝。ただ、しっかりと整えられており、硬さやデコボコしたような箇所はない。追い切り頭数は少ないが、1F12秒台前半なら優秀と言える。
【美浦坂路】は良。前日の雨の影響で終日湿った状態。ただ重さはなく、走りやすいコンディションだった。1F11秒台も出ており、4F53秒台ー1F12秒台前半なら優秀と言える。


<美浦>追い切り注目馬

土曜中山10R ジュニアC
 チャンネルトンネル(牡3歳)
父:グレーターロンドン
母父:Henrythenavigator
生産:大栄牧場
馬主:窪田 芳郎
厩舎:美浦・堀内 岳志

デビュー戦は内にモタれながらも差し切りV。走破時計も優秀で、素質の高さをうかがわせる内容だった。前走後は疲れをケアしながらうまく立ち上げ、12月17日に初時計。20日にはウッドで1F11秒4をマーク。1週前は松岡を背に古馬と併せて6F82秒4ー3F36秒4ー1F11秒8の好時計。追われる相手を馬なりのまま突き放して楽々と3馬身の先着。今週も古馬と併せたが、一杯に追われる相手に合わせる余裕の走りでラストは脚力の違いで1馬身先着。実戦を使ったことで前向きさが出て、フォームの切れも増している。体の張りも目立ち良化は著しい。


■土曜中山12R 4歳上2勝クラス
 リチャ(牡4歳)

父:バゴ
母父:フジキセキ
生産:(株)ノースヒルズ
馬主:前田 葉子
厩舎:美浦・田中 博康

前走後は無理使いせず間隔をあけてリフレッシュ。その甲斐あってダメージはすっかりと抜けて、中間の初時計でいきなり6F83秒6ー3F38秒0ー1F12秒0。ハツラツとした動きを見せている。1週前はコースで3頭併せ。前2頭を見ながらピタリと折り合って、直線は内から矢のような伸び脚。今週も3頭併せ。5Fから一気にペースが上がったが、流れるようなフォームからコーナーさばきもスムーズ。直線は内から前を捕らえると、引っ張ったままの手応えでズバッと切れた。5F66秒5ー3F37秒8ー1F11秒8。軽めにとどめた前回と違って、入念かつハードに攻め込んだ。馬体もパンパンに張っており、状態は前走以上。


日曜中山2R 3歳未勝利
 クォーツァイト(牝3歳)

父:ダイワメジャー
母父:Harlan’s Holiday
生産:追分ファーム
馬主:(株)G1レーシング
厩舎:美浦・斎藤 誠

前走は勝った馬が強すぎたが、2着とは僅かな差。出負けを早めに挽回したことで脚が残らなかったが、レースの形としては大きな進境が見られた。状態面もグングン上がっており、12月20日はウッドコースで攻め駆けする僚馬相手に互角の伸び脚。年末は坂路で時計3本と熱心に乗り込んできた。今週はウッドで併せ馬。5Fからビッシリと馬体を併せてプレッシャーをかけたが、直線は追われる相手を尻目に持ったままあっさりと抜け出して1馬身の先着。5F69秒1ー3F38秒5ー1F11秒8。数字以上のスピード、切れがあり、馬体もたくましくなっての復帰戦。未勝利Vへ。


■日曜中山9R 初日の出賞
 マイネルニコラス(牡5歳)

父:キングカメハメハ
母父:ダンスインザダーク
生産:ビッグレッドファーム
馬主:(株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
厩舎:美浦・高橋 裕

前走は素早く好位に取り付いて、直線1度は先頭に立つシーン。ゴール前で僅かに差されてしまったが、負けて強しを思わせる2着だった。その後もすぐに乗り込みを再開して、年末年始ともに素晴らしい走りを披露。12月28日には3頭併せで1F11秒6。今週はケイコ駆けする相手と併せて、5F66秒9ー3F37秒9ー1F11秒5。手応え、脚勢で上回り、追えば突き放す勢いがあった。弾むようなフットワークに、肌もピカピカの状態。目下絶好調と言える出来だ。


■月曜中山3R 3歳未勝利
 ジェネレイティブ(牡3歳)

父:レイデオロ
母父:マンハッタンカフェ
生産:矢野牧場
馬主:KRジャパン
厩舎:美浦・栗田 徹

実戦を2度使ったことでケイコの動きが良化。以前は追ってモタつくようなところがあったが、今は体の使い方が上手になり、追ってフットワークがしっかりと沈むようになった。12月21日には攻め駆けする古馬2頭に胸を借りて、ラスト1F12秒1。1週前は馬場の大外を回して5F67秒5ー3F37秒4ー1F12秒0。今週は僚馬を大きく追いかけながらも、直線は相手を上回る手応え。追われる相手に合わせる走りながら、ラストは軽々と1F11秒5をマーク。トモが張って、馬体の成長も感じられる仕上がりだ。


■月曜中山6R 3歳1勝クラス
 アバンデル(牡3歳)

父:ワールドエース
母父:ハービンジャー
生産:ノーザンファーム
馬主:野田 努
厩舎:美浦・金成 貴史

前走は先に抜け出した2着馬をゴール前できっちりと差し切る危なげないレースぶり。小柄な牡馬だが、それを感じさせないほどフットワークは力強く、追ってしぶとい実戦向きのタイプ。放牧で成長を促して12月中旬に帰厩。追うごとに走りが力強くなり、1週前となる12月27日にはビシッと追って1F11秒4。31日には1F11秒8。今週は単走で馬の気に任せたが、滑らかなフォームから一直線に伸びきった。5F67秒7ー3F38秒0ー1F11秒9。以前に比べると楽に動けており、時計も出るようになった。無駄な肉が一切ない馬体からも、仕上がりは万全だ。


<栗東>馬場寸評(2024.1.3)

晴天で全コース良馬場。今週の3日間開催と、来週開幕の小倉を見据えた馬もいて追い切り数は多めだった。
【Wコース】はラスト11秒台がコンスタントにでたが、それでも11秒前半は少なめ。力を要する馬場で、明け3歳でまだ力が付ききっていない馬は直線でバタッと止まるシーンも少なくなかった。
【芝コース】水曜日は追い切りなし。
【ポリトラック】はラスト11秒台が普通にでたが、それでも全体時計は普段よりも遅めだった。

<栗東>追い切り注目馬

■京都土曜9R 門松ステークス
 メイショウヒューマ(牡6歳)

父:Distorted Humor
母父:Corinthian
生産:三嶋牧場
馬主:松本 好雄
厩舎:栗東・藤岡 健一

Wコースで藤岡康が乗り4ハロン52.9-37.2-11.1秒。半マイル追いだったにしても、直線で軽く気合をつけられてからの反応は抜群。時計のかかる馬場だったこの日にしてはラスト出色の伸び脚だった。これまでハナをきったり、揉まれる位置からでないとまったくいいところがなかったタイプだが、前走は意識的に抑える競馬を試みて、砂を被っても怯むところもなくラストは一応の伸びを見せ脚質にも幅がでた。十分に間隔をあけ仕上がりもよく、差す競馬で2度目で結果をだす。


■京都日曜10R 新春ステークス
 レベレンシア(牡5歳)

父:ロードカナロア
母父:ダンスインザダーク
生産:(株)ノースヒルズ
馬主:(株)ノースヒルズ
厩舎:栗東・安田 翔伍

Wコース単走で6ハロン82.9-68.0-53.1-37.7-11.9秒。道中は力みもなくリラックスした走り、直線では抑えたままでシュッとひと伸び。軽快な動きも目についた。前走の六甲アイランドSでは好位の4、5番手を進んだが、最後は伸びを欠いての8着。速い流れで先行勢総崩れだったことも影響したが、休み明けでまだ中身ができていなかった印象。ひと叩きされた今回は粘りが増してきそうだ。


■京都月曜9R 蹴上特別
 タイガースパーク(牡4歳)

父:リオンディーズ
母父:ストリートセンス
生産:友田牧場
馬主:伊藤 和夫
厩舎:栗東・大橋 勇樹

田口が乗りWコース単走で6ハロン83.6-68.5-54.0-38.9-12.4秒。先週しっかりと負荷のかかった攻めを消化していてほぼ仕上がった状態。直前はゴール前で軽く追った程度だったがテンポのいい脚取りで駆け抜けた。未勝利を勝ち上がるのに手間取ったが、昇級戦だった前走は2番手から残り1ハロンで先頭に立つと、すっと差を広げ2着に3馬身半の差をつけての完勝だった。仕上がりの良さに加え、休み明けも苦にしないタイプ。レース運びも上手で2勝クラスに入っても大きく崩れることは考えづらい。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び9頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班