【阿修羅の追い切り速報】ゴドルフィンの注目新馬が好気配。
1日遅れの公開となってしまいましたが、今週も美浦トレセン・栗東トレセンの馬場寸評に加えて、水曜時点で動きの目立った「追い切り注目馬」をご紹介してまいりたいと思います。
なお、この注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっている事は予めご理解ください。
それでは、注目の美浦の追い切りから。
<美浦>馬場寸評(2023.7.12)
【南ウッド】は良。朝はコース全体のチップに水分が含まれ走りやすかったが、後半になると気温が上がり、内ラチ沿いは完全に乾いた状態に。ハローで馴染ませたが、走りっぷりなどをチェックすると、先週よりもタフなコンディションに映った。時計も先週よりも掛かっており、騎乗した助手からは「チップが乾いて直線いまひとつ伸びきれなかった。暑かったこともあって、追い切った後は馬がびしょびしょになるほど汗をかいていたよ。故障馬が出たように、今日は厳しいコンディションだった」とのこと。日曜福島メーン・福島テレビOPに出走するチェアリングソングが5F65秒9ー3F37秒5ー1F11秒8、グラスミヤラビが5F67秒4ー3F37秒8ー1F12秒1。
【南ダート】は良。乾いた砂質でやや時計のかかるコンディション。追い切り頭数も少なかった。1F12秒台前半が基準。
【南ポリトラック】は良。少し硬めだが、走りやすく時計の出る状態。数字は先週と大きな変化はなく、1F11秒台前半なら優秀だ。
【南芝】は良。びっしりと生えそろっており、コンディションは良好。走りやすく1F12秒台前半ならOK。
<美浦>追い切り注目馬
■7.15土曜福島5R 2歳新馬
サンダーアラート(牡2歳)
父:サンダースノー
母父:ディープスカイ
生産:ダーレーJF
馬主:ゴドルフィン
厩舎:美浦・田中博康
6月11日に初時計。そこから水、日と週2本の時計を重ねて、ひと追いごとに素軽さアップ。6月28日には5F66秒2ー3F37秒1ー1F11秒8。併せた古馬を圧倒して最後は1馬身の先着。1週前は3頭併せの最内に潜ってきっちりと同入。迎えた今週は内田博を背に併せ馬。5Fで5馬身追いかけてスタート。徐々にその差を詰めると直線は内に並んで一気に加速。抜け出す勢いがありながらも、相手に合わせて最後まで力感あふれるフットワークを披露。5F69秒6ー3F38秒9ー1F12秒3。数字以上のスピード、迫力があり、馬体も引き締まった状態。前向きさもあって、初戦から能力全開といく。
■7.16日曜福島6R 2歳新馬
スピリットガイド(牡2歳)
父:Invincible Spirit
母父:Dubawi
生産:Godolphin
馬主:H.Hシェイク・ハムダ
厩舎:美浦・手塚貴久
追い日は津村が手綱を取って調整を続けてきた。その甲斐あって、ひと追いごとに心身ともどもパワーアップに成功。1F11秒台を立て続けにマークしており、1週前は3頭併せの真ん中に入れてプレッシャーをかけたが、最後まで粘り強い伸び脚。今週は2頭併せ。前を見ながら余裕の追走。直線は馬場の大外に持ち出して馬体を並べたが、弾むようなフットワークから、ラストはズバッと切れた。5F67秒7ー3F37秒9ー1F11秒9。馬場の大外を回してこの数字は優秀で、これからデビューを迎えるとは思えないほどどっしりと構えている。見栄えのする体からも素質は十分で、初戦から楽しめそうだ。
■7.16日曜福島8R 3歳上1勝クラス
クイーンオブソウル(牝3歳)
父:マインドユアビスケッツ
母父:ダイワメジャー
生産:社台F
馬主:ジャコモ
厩舎:美浦・林徹
2週前追い切りでは1F11秒5を馬なりでマーク。一杯に追われる相手を2馬身突き放した。1週前も同じく併せ馬から、最後は3馬身の先着。スピード、切れともに素晴らしく、馬場の大外を回しながらも1F11秒4でまとめる優秀な走りを披露。今週は3頭併せ。2頭で挟んで実戦を意識させる内容だったが、手応え、脚勢の違いは明らか。追われる両サイドを尻目に持ったままグングンと加速。最後は相手を待つ余裕を見せながらも、それでも内の馬に半馬身、外の馬には3馬身の先着でフィニッシュ。5F68秒1ー3F37秒9ー1F11秒5。春よりも力強さが出ており、特にトモの厚みは芯が入ってきた証拠。ケイコの感触から初めてのダートも間違いなく合うはずだ。
<栗東>馬場寸評(2023.7.12)
【坂路&CW】には大きな雨の影響はなく、全コースともまずまず良好な状態。特に走りやすそうで、坂路は普段よりも時計が出たイメージだ。CWもそれなりに速かったが、馬によっては極端に鈍化するシーンも。このあたりはチップの入れ替えによる影響が、少なからずあったのかもしれない。
【芝コース】はきれいに生えそろって走りやすそうな雰囲気。追い切り頭数は多くないが、それなりの数字は見られた。
常に良設定の【ポリトラック】は通常通り。
【ダート(B)コース】は程よく湿って脚抜きのいい砂に。脚力のない馬でもまずまず時計は出ていた。
<栗東>追い切り注目馬
■7.15土曜中京10R 大府特別
レッドバロッサ(セ4歳)
父:ドレフォン
母父:ディープインパクト
生産:ノーザンF
馬主:東京HR
厩舎:栗東・音無秀孝
これまでのもまれ弱さがウソのような前走V。ここは昇級初戦となるが、あの内容なら一皮むけたイメージだ。2カ月ほど間隔があくものの、今週は坂路で4ハロン50.7―37.0―12.2秒という猛時計。これでまだ余力を感じさせるほどだったし、毛ヅヤなんかもピカピカだ。いきなり好勝負しても何ら驚けない。
■7.16日曜福島10R 会津ステークス
クロデメニル(牝4歳)
父:Practical Joke
母父:Pegasus Wind
生産:Teneri Farm
馬主:藤田晋
厩舎:栗東・森秀行
1週前(5日)に坂路4ハロン50.5―36.2―11.8秒の超抜時計を叩き出したと思ったら、日曜(9日)にも同53.7―37.5―11.8秒という火を噴くような加速。いかに時計を出す厩舎とはいえ、これら2つを馬なりでマークしたのだから褒めざるを得ない。ちなみに直前も同51.2―36.7―12.0秒。張りツヤも申し分ないし、ハンデ52キロなら一発あってもいいだろう。
以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の注目馬をご紹介いたしました。
株式会社ASHURA PROJECT
調教班