【阿修羅の追い切り速報】新馬に注目追い切り馬が2頭!

【阿修羅の追い切り速報】新馬に注目追い切り馬が2頭!

ローカル開催最終週となる今週も美浦トレセン・栗東トレセンの馬場寸評に加えて、水曜時点で動きの目立った「追い切り注目馬」をご紹介してまいりたいと思います。

なお、この注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっている事は予めご理解ください。

それでは、注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2023.8.30)

【南ウッド】は良。雨の影響があったここ2週とは違った馬場コンディション。それでも前日からの水まきの効果で適度な湿り気を保ち、ハロー車で馬場を整えるとチップがうまく馴染んでいた。走りやすく、時計も出ている。騎乗した助手は「気温が高く表面はすぐに乾いていたが、中はしっかりと水分が残っていた状態。そのためグリップが効いて走りやすい馬場。後半は乾きが進んで馬場が荒れやすくなったが、特に重い感じはなかった。時計も出ているし、走りやすいコンディション」とのこと。日曜新潟11R・新潟記念に出走するノッキングポイントが5F68秒6ー3F38秒3ー1F11秒6。ファユエンが6F81秒5ー3F37秒2ー1F11秒9。
【南ポリトラック】は良。雨の影響を受けた先週よりも硬いが、それでもクッションが利いており、追い切りに影響するほどではなかった。時計も速く、1F11秒台前半も出ている。
【南ダート】は良。適度な水分量。砂質も軽く、走りやすい状態。追い切り頭数も増えており、通常に戻った。
【南芝】は良。コース全体の傷みが少なく、直線の内側も芝が生えそろっている。時計も速く、1F11秒台なら優秀だ。


<美浦>追い切り注目馬

■9.2土曜新潟5R 2歳新馬
 モスクロッサー(牡2歳)
父:ハーツクライ
母父:El Corredor
生産:ノーザンF
馬主:サンデーレーシング
厩舎:美浦・国枝栄

入厩当初から馬体の良さが目をひく1頭。ゲート試験合格後は1度放牧へ。帰厩後は南ウッドを中心に乗り込まれ、ひと追いごとに良化を見せている。8月16日には3頭併せで5F67秒5ー3F36秒5ー1F11秒6。2頭の間から鋭い伸び脚を披露。1週前は2頭併せ。前を追いかけて内に潜ったが、重心をグンと下げて一気の伸び脚。5F66秒4ー3F36秒3ー1F11秒7。今週は3頭併せの真ん中に入れて実戦を意識させたが、ダイナミックなフォームから、最後まで手応え十分にしっかりと伸びきった。5F66秒3ー3F36秒6ー1F12秒0。軽々と時計が出る脚力、搭載エンジンは相当なもの。肌を薄く、しっとりと見せているのは体調がいい証拠で仕上げもうまくいった。初戦から能力全開。

■9.2土曜新潟12R 3歳上1勝クラス
 ラッジオ(牝3歳)
父:ハービンジャー
母父:マンハッタンカフェ
生産:白老F
馬主:GIレーシング
厩舎:美浦・大竹正博

昇級初戦の前走はスタート直後に馬体をぶつけられる不利。その影響でスイッチが入ってしまい、折り合いに苦しむシーンが見られた。それでも直線は追ってしぶとく脚を伸ばして5着。突き放した勝ち馬は別格だったが、2着馬とは小差。現クラス通用の力をいきなり示した。ダメージを残さないように前走後はリフレッシュ放牧へ。帰厩後は落ち着きを保てており、追い切りも順調に消化できている。1週前は長めから追って6F81秒1ー3F37秒4ー1F11秒6。一杯に追われる相手を馬なりのまま圧倒して、最後は1馬身の先着。日曜は半マイルから時計を出すと、最終調整もポリトラックで半マイルから。伸びやかなフットワークに、ラストもうなるような勢い。4F51秒3ー3F36秒4ー1F11秒3。レースに向けて燃えすぎないように、闘志を内に秘めた仕上げ。馬体もパンパンに張っており、クラスVへ万全の状態で臨む。

■9.3日曜新潟5R 2歳新馬
 コンドライト(牡2歳)
父:ドゥラメンテ
母父:クロフネ
生産:ノーザンF
馬主:サンデーレーシング
厩舎:美浦・菊沢隆徳

母はNHKマイルCの勝ち馬。その母の血を色濃く受け継いだパワフルなフットワークが印象的で、今後大きく羽ばたく可能性を秘める1頭だ。ここまでの調整も順調そのもので、1週前は古馬2頭を相手に優勢な走りを披露。5F67秒1ー3F37秒2ー1F11秒5と数字も優秀だったが、何よりも前向きに走れており、追えば突き放すような勢いは、実戦向きのイメージだ。今週は調教師騎乗で単走追い。ゆったりとペースにもうまくコントロールが利いて、ラストも手応えたっぷりに一直線の伸び脚。5F68秒5ー3F38秒3ー1F11秒8。学習能力が高く、追えば追うだけ着実な成長を遂げている。体の緩さも解消され、満足できる仕上がり。

■9.3日曜新潟10R 両津湾特別
 コスタノヴァ(牡3歳)
父:ロードカナロア
母父:ハーツクライ
生産:ノーザンF
馬主:吉田勝己
厩舎:美浦・木村哲也

初戦は芝で大敗を喫したが、その後はダートで2連勝。中山、東京変わりも全く苦にすることなく2着馬には3/4馬身も後続には3馬身半差の決定的な差。その後もグングンと成長しており、8月10日に前走後の初時計をマークすると、その後はウッドでバリバリと乗り込まれ好時計を連発。1週前は6F82秒3ー3F35秒7ー1F11秒2。日曜には5F66秒7ー3F36秒3ー1F11秒1。と意欲的な調整を続けて迎えた今週は攻め駆けする僚馬との併せ馬。3馬身後ろから前を見ながら徐々にペースアップ。コーナーをうまくさばいて直線で内に潜ると、弾むようなフォームから手応え十分にズバッと切れた。5F68秒6ー3F38秒8ー1F11秒8。リズムのいい走りで、馬体もはち切れんばかり。さらなる成長を遂げて3連勝に挑む。


<栗東>馬場寸評(2023.8.30)

雨に悩まされたここ数週と違い、ウッドチップの乾燥が進んだ。
【坂路&CWコース】とも良馬場であり、両コースとも平均からやや速めの時計で推移していた。
【芝コース】もきれいに生えそろったイメージだが、頭数そのものが少なく時計的判断には悩む。
【ポリトラック】常に良設定のポリトラックだが、こちらも追い切り頭数が少なく時計は平凡。
【ダート(B)コース】は乾燥して力を要求されそうだったが、そこまで時計に大きな影響はなかった。

<栗東>追い切り注目馬

■9.3日曜小倉9R 西日本新聞杯
 イラーレ(牝4歳)
父:スクリーンヒーロー
母父:ダンスインザダーク
生産:ノースヒルズ
馬主:ノースヒルズ
厩舎:栗東・北出成人

帰厩後の追い切りは実質2本だけ。単純に考えると急仕上げに思われるだろうが、とはいえ余力を感じさせつつ坂路4ハロン53.7―38・2―11.7秒だ。目いっぱいならどれだけキレたか。馬体も3カ月ぶりにしてはスカッと見せているし、そもそも450キロを切る馬。むしろこれぐらいがちょうどいいのでは。いきなりから好勝負可能だ。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班