【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。


<美浦>馬場寸評(2024.5.29)

【美浦ウッド】は重。前夜からの台風の影響でチップはかなりの水分量。ただ、重くはならず、コース全周が締まって走りやすい状況。時計も速かった。騎乗した助手は「昔と違ってチップの質が良く、雨が降っても重くならない。滑ったり、水しぶきが上がるようなこともないし、コンディションはいいね。2歳馬でも直線までしっかりと走れて時計も速い」とのこと。日曜東京11R・安田記念に出走するパラレルヴィジョンが5F68秒3ー3F37秒4ー1F11秒4。ジオグリフが5F67秒4ー3F37秒9ー1F11秒6。
【美浦ポリトラック】は稍重。柔らかく粘り気のある状態。時計は引き続き速く、1F11秒台前半なら優秀だ。
【美浦芝】は重。デビューを見据える2歳馬を中心に追い切りで使われた。雨の影響で柔らかかったこともビシッとやる馬は少なかったが、特に重い、滑るような感じはなかった。1F12秒台ならOK。
【美浦ダート】は重。コーナーの外には水が浮かぶようなところも。そのため今日は追い切りで使われず。
【美浦坂路】は重。タフなコンディション。先週よりも時計も掛かっている。1F12秒台前半なら優秀と言える。


<美浦>追い切り注目馬

土曜東京5R 2歳新馬
 ウィンターベル(牡2歳)

父:バゴ
母父:ディープインパクト
生産:ノーザンファーム
馬主:吉田 勝己
厩舎:美浦・木村 哲也

今年の2歳戦がいよいよ開幕。1か月以上前から当レースデビューで鞍上・ルメールが決まっており、逆算して入念かつハードに乗られてきた。5月15日には意欲のマイル追いを行って、最後までしっかりと伸びきった。1週前は7F追い。スタートから軽快に飛ばしながらも、直線は勢いを増した豪快な伸び脚を披露。7F98秒7ー3F38秒3ー1F11秒5。2歳馬としては破格の時計を馬なりでマークした内容は、素質の違いを感じさせた。今週は3頭併せ。2頭で挟んでプレッシャーをかけたが、重心を下げてうなるような勢い。余力たっぷりに真っ直ぐ伸びきった。体の張り、毛ヅヤともに申し分なく、デビュー戦Vを飾る公算は高い。


土曜東京9R 稲城特別
 カフェグランデ(牡3歳)

父:レイデオロ
母父:マンハッタンカフェ
生産:太陽牧場
馬主:西川 光一
厩舎:美浦・嘉藤 貴行

前走は久々だったうえに、勝負どころで前があかず、追い出しを待たされるシーン。最後は伸びて4着まで追い上げていたように、もったいないレースとなってしまった。その後は芝の長丁場であるここ目標にじっくりと調整を続けてきた。追うごとに攻めの強度を上げて動きも良化。1週前は主戦・横山和を背にビシッと追われ、6F82秒0ー3F36秒4ー1F11秒4。併せた相手に先着を果たした。今週は5Fからのペースアップとなったが、スムーズな加速で馬場の大外に持ち出すと、馬体を並べてきた相手に合わせたまま真っ直ぐ伸びきった。5F66秒5ー3F37秒0ー1F11秒5。前走よりもスピード感、切れがあり、前へ前へと走る気持ちも好印象。馬体も引き締まっており、態勢に隙はなし。


日曜東京6R 2歳新馬
 スターウェーブ(牡2歳)

父:Kingman
母父:Dubawi
生産:ノーザンファーム
馬主:TNレーシング
厩舎:美浦・武井 亮

セレクトセールで3億円の高額取引馬。早めに入厩してゲート試験に合格すると1度放牧へ。帰厩後は坂路とコースを併用して、順調に乗り込まれてきた。追い切りは三浦が付きっ切りで面倒を見ており、5月15日には6F80秒9ー3F37秒0ー1F11秒8。1週前は併せ馬で1F11秒3。追われる相手を手応えで圧倒する鋭い伸び脚を披露。今週は単走だったが、6Fから徐々に加速すると、直線は回転ピッチを上げて、一気にはじけた。フットワークのバネが素晴らしく、いかにも芝で切れそうな雰囲気。基礎体力があって完成度の高さも2歳戦向き。陣営も強気だ。


<栗東>馬場寸評(2024.5.29)

この日は朝から晴れて晴天だったが、月、火曜日とかなりの量の雨が降り、Wコースと芝はやや重。ポリトラックは(常に)良馬場だった。先週も多かったが、更に2歳馬の調教が増え、ダービーが終わって一気に夏競馬モードに入ってきた。
【Wコース】は、11秒台前半を出した馬もソコソコいたが、先週よりは少なめ。シゲルショウグン(古馬2勝クラス)とノイヤー(3歳未勝利)のだした11秒フラットが最速だった。水分を含んでいた分、先週よりは多少時計がかかった。
【芝コース】は、馬場も柔らかく掘れやすい状態。2歳馬の追い切りが多かったこともあり、数字は全体的に遅めだった。
【ポリトラック】は、ラスト1ハロンは11秒台が普通にでたが、馬なりの調整が多く全体時計はやや遅めだった。


<栗東>追い切り注目馬

京都土曜9R 聖護院特別
 ロードマンハイム(牡4歳)

父:ロードカナロア
母父:Shirocco
生産:ケイアイファーム
馬主:(株)ロードホースクラブ
厩舎:栗東・友道 康夫

ポリトラック単走で6ハロン83.9-67.4-52.5-39.0-11.3秒。前走から中1週なのでポリでサラッとした最終追いだったが、しっかりと体を使った動きで、ひと叩きされての良化を感じさせる走りだった。前走のシドニーTでは、途中からハナに立った馬を見ながら2番手を進む。最後は勝った馬の決め手に屈したが、自身もよく伸びていて、2勝クラスでも十分に目途の立つ内容だった。ブリンカーを着けた近2走が安定した走り、軽量の3歳馬もいるが、前々からの粘り込みに期待。


京都日曜5R 2歳新馬
 テーオーシュターデ(牝2歳)

父:スクリーンヒーロー
母父:ハービンジャー
生産:村上牧場
馬主:小笹 公也
厩舎:栗東・宮 徹

芝コースで古川吉が乗り6ハロン80.5-62.6-49.3-37.0-12.1秒。3歳未勝利のレーヌガレットを追走し、ゴールで2馬身ほど先着した。馬なりだった相手に対し、強めに追っていて手応えこそ劣ったが、年長を1秒以上追走し、ラストもしっかりとした反応。6ハロン、5ハロンの数字もこの日の芝コースの最速。小気味いい走りでこの時期の2歳馬としての完成度は高く初戦から勝負になる。

※土曜の5Rになる可能性もあり。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。


株式会社ASHURA PROJECT
調教班