【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬
ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。
それでは、師走競馬2週目。
注目の美浦の追い切りから。
<美浦>馬場寸評(2023.12.6)
【美浦ウッド】は稍重。朝は雨の中の追い切り。コース全体が締まって速い時計がマークされた。騎乗した助手からは「雨は降っていたが、追い切りに影響するほどではなかった。チップが締まってスピードの出る馬場。時計も速かった」とのこと。後半は日差しが出て暖かい気候。ただ、チップの乾きはなく、終日締まった馬場だった。日曜阪神JFに出走するキャットファイトが6F82秒7ー3F37秒8ー1F11秒4。コラソンビートが5F66秒4ー3F36秒9ー1F11秒4。
【美浦ポリトラック】は良。雨の影響で柔らかく、粘り気のある馬場。それでもクッションが利いて走りやすい状態。時計も出ており、1F11秒台前半なら優秀と言える。
【美浦ダート】は稍重。軽い砂質。時計の出るコンディションだったが、追い切りを避ける厩舎もあったため、頭数は少なめ。1F11秒台なら優秀だ。
【美浦芝】は稍重。水分を含み、走ると軽く水しぶきがあがった。時計自体は通常値と変わらず。1F12秒台前半ならOK。
【坂路】は稍重。雨の影響でタフなコンディション。ラストバタバタになる馬も見られた。先週よりも時計もかかっており、1F12秒台なら優秀と言える。
<美浦>追い切り注目馬
■土曜中山4R 2歳未勝利
ジーゲル(牡2歳)
父:ブリックスアンドモルタル
母父:ディープインパクト
生産:社台F
馬主:キーファーズ
厩舎:美浦・田中博康
デビュー戦は逃げて上がり3F33秒7。マークされた勝ち馬には負けはしたが、3着馬には4馬身の決定的な差。初勝利は時間の問題だ。使った後の気配はグンと良くなり、ケイコもバリバリと動けている。坂路とコースを使って乗り込まれ、今週はウッドで3頭併せ。前2頭を追いかけて内に潜ると直線は引っ張りきれないほどの手応えで一気の伸び脚。6F81秒2ー3F36秒6ー1F11秒5。手綱を緩めればいつでも抜け出せそうな勢いがあり、スピード、切れの良さは前走以上。小柄ながら馬体を大きく見せているのも好感が持て、良化は歴然だ。
■土曜中山9R 黒松賞
マスクオールウィン(牝2歳)
父:ドレフォン
母父:ハーツクライ
生産:社台F
馬主:宮レーシング
厩舎:美浦・牧光二
前走は発馬で後手。渋った馬場にも手こずったが、最後はメンバー最速の上がりを駆使して2着を確保。前はしたが改めて能力の高さを示す一戦だった。その後は無理使いせず間隔をあけたが、11月17日に時計を出すと、そこからひと追いごとにグングンと上昇。1週前は馬場の大外から矢のように伸びて1F11秒9。今週は2頭の間に入れてプレッシャーをかけたが、最後まで集中したまま力強く伸びきった。無駄のないフォームに馬体もはち切れんばかりの状態。前回からの成長は確実。
■日曜中山7R 2歳1勝クラス
ミッキーファイト(牡2歳)
父:ドレフォン
母父:スペシャルウィーク
生産:ノーザンF
馬主:野田みづき
厩舎:美浦・田中博康
1週前は戸崎騎乗で併せ馬。手前から出してコース1周を使った意欲的な内容となったが、最後まで勢いたっぷりの伸び脚を披露。7F99秒1ー3F37秒9ー1F11秒6を軽々とマーク。今週は3頭併せの最追走。前2頭を見ながら6Fから時計になるところを乗られたが、直線はあっさりと前に並ぶと持ったままズバッとはじけた。6F81秒9ー3F37秒2ー1F11秒5。前回の最終追い切りは5F69秒0ー3F39秒9ー1F12秒4。今回はしっかりと負荷をかけて、時計も5Fで2秒6も速い。緩かった馬体も引き締まり、良化は著しい。
■日曜中山9R チバテレ杯
ルージュアルル(牝4歳)
父:ハーツクライ
母父:Smart Strike
生産:レイクヴィラF
馬主:東京ホースレーシング
厩舎:美浦・国枝栄
札幌戦後は間隔をあけて立て直し。美浦帰厩後は坂路とコースを使って質、量ともに十分過ぎるほど乗り込まれてきた。1週前はウッドで6F81秒8ー3F36秒3ー1F11秒6。攻め駆けする2頭の内に潜って、しっかりと並んで見せた。今週は2頭併せ。前を見ながらも折り合いはスムーズで、直線は馬場の真ん中で馬体を並べたが、弾むようなフットワークから一気の伸び脚。5F67秒0ー3F37秒7ー1F11秒8。トモの筋肉が盛り上がり、パワーアップをうかがわせる馬体。毛ヅヤもピカピカに輝いており、前走からの巻き返しは必至だ。
<栗東>馬場寸評(2023.12.6)
かなり乾燥状態で含水率もどのコース低め。晴天で全コース良馬場だった。
【ウッドコース】は朝一番の寒い時間帯を避け、少し気温が上がるのを待ってから追い切る馬が多かった。11秒台はコンスタントにでたが、11秒台前半は少なく、馬場が荒れてからはほとんど見られず、普段よりも時計を要した。
【芝コース】は見た目走りやすそうな状態だったが、セーブした2歳馬併せ馬1組のみ。
【ポリトラック】は、ほとんどがラスト11秒台を出したが、全体時計は標準よりも多めだった。
<栗東>追い切り注目馬
■阪神土曜11R リゲルS
ドゥアイズ(牝3歳)
父:ルーラーシップ
母父:ディープインパクト
生産:ノーザンF
馬主:GIレーシング
厩舎:栗東・庄野靖志
単走で追われWコースで6ハロン85.5−68.9−53.2−38.0−11.2秒。最後まで楽な手応えだったが、ゴール前では鋭さ満点の伸びを見せた。秋華賞(10着)の後ひと息い入ったが、先週、今週と軽快な脚さばき。前回にくらべ、今回は休養期間も短く前向き旺盛。牝馬3冠レースでは力及ばずといった感じの結果に終わったが…。今回は鞍上にルメールを迎え、オープン特別のここなら牡馬が相手でもキッチリと勝利をつかむ。
■阪神日曜9R オリオンステークス
シホノスペランツァ(牡4歳)
父:ブラックタイド
母父:シンボリクリスエス
生産:レイクヴィラF
馬主:村瀬寛紀
厩舎:栗東・寺島良
浜中が乗りWコースで6ハロン86.2−70.5−55.0−39.2−11.3秒。古馬1勝クラスを追っかけゴールでは余力を残して併入。直線まではゆっったりと運んだにしてもラストは伸びは強烈で、大敗後も元気一杯。前走は向正面から早めに動き、手応え十分で直線入り口では先頭を伺う構えだったが、最後失速したところをみると3000mは明らかに長かった。2走前に好走している条件に戻して変わり身を見せる。
以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び6頭の調教注目馬をご紹介いたしました。
株式会社ASHURA PROJECT
調教班