【阿修羅の追い切り速報】イクイノックスの半妹が登場

【阿修羅の追い切り速報】イクイノックスの半妹が登場

今週も美浦トレセン・栗東トレセンの馬場寸評に加えて、水曜時点で動きの目立った「追い切り注目馬」をご紹介してまいりたいと思います。

なお、この注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっている事は予めご理解ください。

それでは、注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2023.8.9)

【南ウッド】は良。前日の水まきに加えて早朝に雨が降ったこともあって、稍重に近い馬場。全体的に締まって速い時計がマークされた。騎乗した助手は「朝一番で追ったが、馬場が軽くて走りやすかった。外を回してもスピードが落ちることがなかったし、楽なままスッと伸びた。先週が少し馬場が重かったから、よけいに軽く感じたね。後半も締まった状態を保ったままだったから、きょうはいいコンディションだったね」とのこと。日曜新潟メーン・関屋記念に出走するアヴェラーレが5F67秒7ー3F38秒1ー1F11秒3。エターナルタイムが6F84秒8ー3F38秒1ー1F12秒0。
【南ポリトラック】は良。雨が降って硬さがなくなり、粘り気のある馬場。走りやすく時計も速かった。1F11秒台前半も普通に出ている。
【南ダート】は良。締まって時計の出るコンディション。特に内目を通る馬は速く、1F11秒台後半が基準。 
【南芝】は良。やや湿った馬場。しっかりと踏ん張りが利いて、時計も速い。日曜新潟メーンに出走するアナザーリリックがしまい重点だったとはいえ1F10秒9をマーク。1F11秒台前半なら優秀だ。


<美浦>追い切り注目馬

■8.12土曜新潟5R 2歳新馬
 ガルサブランカ(牝2歳)
父:キズナ
母父:ギグヘイロー
生産:ノーザンF
馬主:シルクレーシング
厩舎:美浦・木村哲也

イクイノックスの半妹。ゲート試験合格後は1度放牧へ。帰厩後の初時計は7月13日。そこから南ウッドを中心に1か月、順調に乗り込みを消化してきた。1週前は意欲の7F追い。長めから飛ばしたにもかかわらず、最後まで手応え十分の伸び脚。7F99秒8ー3F39秒2ー1F12秒2。直前は3頭併せ。前2頭を見ながら内に潜り込んだが、並んでからもリズムを崩すことなく、持ったままの手応え。最後まで手綱を動かすことはなかったが、それでもラストは切れのある伸び脚。6F84秒6ー3F38秒8ー1F12秒0。質、量ともに十分過ぎるほど乗り込まれ、馬体も無駄のない仕上がり。初戦から能力全開と行く。

■8.12土曜新潟9R 湯沢特別
 ヒシルリアン(牡3歳)
父:キズナ
母父:Siyouni
生産:ノーザンF
馬主:阿部雅英 
厩舎:美浦・宮田敬介

長期休養明けとなるが乗り込みは万全。ウッド、芝、ポリの3コースを使ってメリハリを利かせて乗り込まれ、追うごとに鋭さを増した走りを見せてきた。2週前はウッドで併せ馬。直線ビシッと追われると、重心をグッと下げてシャープな伸び脚。1週前は戸崎を背に芝コースで併せ馬。5Fで5馬身の追走も、直線は余力を持って同入フィニッシュ。その後は8月4日、6日と立て続けにウッドで時計を出す熱心な過程。今週は芝コースで追われたが、前に取り付くとうなるような勢い。最後はズバッと切れて1F10秒4の出色の数字。迫力満点の馬体に肌もピカピカ。ここ目標に隙のない仕上げとなった。

■8.13日曜新潟3R 2歳未勝利
 スピリットガイド(牡2歳)
父:Invincible Spirit
母父:Dubawi
生産:Godolphin
馬主:H.H.シェイク・ハムダン
厩舎:美浦・手塚貴久

デビュー戦は余裕残し。レースではスタートで後手を踏み、直線は息切れ。いかにも大型馬の初戦といったレースぶりだった。それだけに使った上積みは大きく、この中間の併せ馬ではすべて先着の走り。1週前は3頭併せの内から抜け出して先着。今週は2頭併せ。僚馬を誘導して馬場の大外に持ち出したが、一杯に追われる相手を終始馬なりで圧倒。最後まで寄せ付けずに1馬身の先着を果たした。5F68秒5ー3F38秒6ー1F12秒2。馬場の大外を回してこの数字なら優秀で、手綱を緩めれば一気に突き放す勢い。時計もまだまだ詰められた。体の張りが増して、トモのボリューム感も迫力満点。馬体、動きともに変わった今回はきっちりと勝ち上がる。

■8.13日曜新潟10R 三面川特別
 ウィズグレイス(牝4歳)
父:ディープインパクト
母父:Curlin
生産:社台F
馬主:社台RH
厩舎:美浦・国枝栄

前走後は間隔をあけてリフレッシュ。帰厩時から体の緩みがなく、肌もしっとりと仕上がっていたことを踏まえれば、牧場でもしっかりと乗っていたのだろう。実質美浦での初追い切りとなった先週は5F67秒6ー3F37秒5ー1F11秒5。併せた僚馬を手応えで圧倒するスピードと切れを披露。今週は
新潟メーン・関屋記念に出走するフィアスプライドの調教パートナーを務めたが、一歩も引かない互角の動き。並んでからもスピード感にあふれたフォームで、ラストも持ったまま一直線の伸び脚。5F69秒8ー3F38秒4ー1F11秒8。数字以上の速さがあり、やる気になればいくらでも走りそうな勢い。柔らかみのある馬体は無駄が一切なく、中から膨らんだような状態。前回からさらに良くなった。


<栗東>馬場寸評(2023.8.9)

火曜の雨により、ここ数週と比べると全コース含水率がアップした。
【坂路&CW】(ともに良)の両チップコースは、極端な時計鈍化には至らず平均的な数字が並んだ印象。ここ何週間かが速すぎたか。
【芝コース】は稍重直前のギリギリ良といった感じ。時計は普段よりややかかっていたかもしれない。
【ポリトラック】常に良設定のポリトラックは通常通り好コンディション。
【ダート(B)コース】は見た目に引き締まって走りやすそうだが、そこまで速い印象はなかった。

<栗東>追い切り注目馬

■8.13日曜小倉11R 博多ステークス
 チャンスザローゼス(牡3歳)
父:エピファネイア
母父:ゼンノロブロイ
生産:ノーザンF
馬主:藤田晋
厩舎:栗東・中内田充

10カ月に及ぶ長欠明けながら、坂路で日曜(6日)=ラスト12.0秒、水曜(9日)=ラスト12.1秒と短期間にハードな攻め。1週前もCWでしっかり負荷をかけられたし、馬体から久々感はほとんど漂ってこない。行きっぷりが良く、前進気勢の強い走りで迫力も満点。条件戦ならいきなりから好勝負可能だ。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班