【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

それでは、師走競馬4週目。
注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2023.12.20)

【美浦ウッド】は良。前日からの水まきの成果で、チップは水分を含んで走りやすい状態。馬場全体がしっとりとした綺麗な仕上がりで時計も速かった。騎乗した助手は「コース全体に適度な水分があって、走りやすいコンディション。特に直線は内、外関係なく馬場が整っており、ゴール前でひと伸びできる感じ。1F11秒台前半が軽く出るような馬場」とのこと。日曜11R・有馬記念に出走するスターズオンアースが5F66秒2ー3F38秒1ー1F11秒7。スルーセブンシーズが5F65秒9ー3F36秒3ー1F11秒2。
【ダート】は良。ウッド同様に水がまかれて軽くて締まった状態。時計も速め。1F11秒台なら優秀だ。
【ポリトラック】は良。水分が抜けて、先週よりも硬め。ただ追い切りに影響はなく、引き続き時計の出る馬場。1F11秒台前半も出ている。
【芝】は良。芝を刈って走りやすい馬場。この日は追い切りで使われなかったが、時計のでるコンディション。
【坂路】は良。重かった先週から水分が抜けて、走りやすい状態。チップも馴染んでおり、先週よりも時計は速い。4F53秒台、1F12秒台前半なら優秀だ。


<美浦>追い切り注目馬

■土曜中山4R 2歳未勝利
 カンジ(牡2歳)
父:Uncle Mo
母父:Forestry
生産:Aaron Sones
馬主:TNレーシング
厩舎:美浦・武井亮

ダートに切り替えた前走が見せ場十分の2着。その後は成長を促すために休養に入ったが、年末に向けて予定通りの帰厩。美浦に戻ってからは馬体、動きの良さが目立ち、順調な良化を見せている。1週前はハーツコンチェルトに胸を借りてビシッと攻めて6F83秒0ー3F38秒2ー1F11秒8。手応えで見劣ったが、最後までしっかりと食らいついた。この1本で出来がグンと上向き、今週は単走ながらスピード感あふれるフットワークを披露。直線も脚勢に乱れはなく、持ったままスパッと切れた。5F67秒5ー3F38秒0ー1F11秒9。馬体もパンパンに張った状態で、未勝利Vに向けて万全の仕上げだ。


■土曜中山12R キャンドルライト賞
 リトス(牝4歳)
父:シルバーステート
母父:ゼンノロブロイ
生産:築紫洋
馬主:ディアレストクラブ
厩舎:美浦・高橋裕

果敢にハナを奪った前走は、ゴール寸前まで粘っての2着。寒い時季が合うのか、その後もすぐに乗り込みが開始され、ハツラツとした動きを見せている。1週前は野中騎乗で併せ馬。6Fから時計になるところを乗られたが、直線は引っ張りきれないほどの手応えで鋭伸。併走馬を手応えで圧倒して1馬身の先着でフィニッシュ。6F82秒2ー3F37秒3ー1F11秒3。今週も併せ馬を行ったが、追われる相手を尻目に終始余裕を持った走りで最後まで追うことなく1F11秒6。馬体減りもなく、元気の良さがひときわ目立つ。


■日曜中山4R 2歳未勝利
 ネオフィロ(牡2歳)
父:Teofilo
母父:Street Cry
生産:Godolphin
馬主:H.H.シェイク・ハムダン
厩舎:美浦・古賀慎明

出遅れ癖があって、近2戦が後方からの競馬を余儀なくされているが、それでもともに上がり3Fが最速をマーク。間隔をあけてリフレッシュさせて、ゲート練習にも時間を費やした。その甲斐あって、休養前よりも心身ともにたくましくなっての復帰戦だ。1週前追い切りでは3頭併せの最追走から、最後は抜け出すのを我慢させて同入フィニッシュ。追えば突き抜けそうな勢いだった。今週は2頭併せ。前を走る馬を見ながらリズム良く追いかけて、コーナーさばきもスムーズ。直線は内に潜ったが、一杯に追われる相手をいつで抜かせる手応え。1週前同様に合わせて我慢させたが、手綱を緩めれば瞬時に抜け出せるほどの走りっぷりの良さ。走るエネルギーが充満しており、5F67秒3ー3F37秒7ー1F12秒2の数字以上のスピード、切れを感じさせるもの。芯が入った今回は一変も十分だ。


■日曜中山9R グッドラックハンデ
 ホウオウサンデー(牡5歳)
父:キングカメハメハ
母父:サンデーサイレンス
生産:ノーザンファーム
馬主:小笹芳央
厩舎:美浦・奥村武

連闘で勝負を懸けた前走が、鮮やかな差し切り勝ち。その後は疲れをケアしつつ、得意の中山のここ目標にしっかりと間隔をあけて英気を養った。もともとケイコは地味なタイプだったが、1週前は5F66秒5ー3F37秒4ー1F11秒8を促す程度でマーク。体全体を無駄なく使ったフォームは迫力があった。今週はゆったりとしたペースでスタートさせて折り合いに専念。道中も軽快そのもので、直線は馬場の真ん中を一直線の伸び脚。5F68秒8ー3F37秒8ー1F11秒9。前走よりも走りが軽くなって、スピード感が増している。馬体にもメリハリが出て、大きな成長を感じさせる仕上がりだ。


<栗東>馬場寸評(2023.12.20)

前日に一時パラパラと雨が降ったが、この日は晴天で芝コース(重)を除いてすべて良馬場だった。
【Wコース】は、気温の低い時間帯を避け、後半に追い切る馬が多かった。先週程ではないが、ラスト1ハロン11秒台前半は少なめ。重くて力を有する馬場で標準よりも時計がかかった。10秒台はなく、阪神C出走予定のララクリスティーヌ他の11秒が最速だった。
【芝コース】は追い切り少数。ほとんどがセーブした内容で時計も遅め。
【ポリトラック】は、全体時計は平均的なタイムがでたが、ラスト1ハロンは12秒台も多く、直線はやや時計がかかった。

<栗東>追い切り注目馬

■阪神土曜12R 3歳上1勝クラス
 イングランドアイズ(牝3歳)
父:Kingman
母父:ハーツクライ
生産:Hara Reiko Racing
馬主:原禮子
厩舎:栗東・安田翔伍

ポリトラックで6ハロン80.5-65.0-50.8-37.9-11.5秒。テンから飛ばし、道中もテンポのいい走り。最後も抑えたままで鋭い伸びを見せた。1番人気に支持さされた前走は、ラストはそれなりにいい脚を使っていたが、スタートの出遅れが響いて、勝ち負けには加われずの6着とやや消化不良の一戦だった。直線に坂のある阪神のようにタフなコースの方が持ち味が生きるタイプ。やや間隔は空いたが、乗り込みも入念、体もできていていきなり力のだせる仕上がり。


■阪神日曜12R ジングルベル賞
 ケイアイオメガ(牡4歳)
父:ビッグアーサー
母父:トワイニング
生産:佐竹学
馬主:ケイアイスタリオン
厩舎:栗東・梅田智之

Wコースで6ハロン84.9-68.4-52.4-37.2-11.0秒。単走で、行き出しはゆっくりとしたペースだったが、上り過ぎか加速し、ラストしっかりと追われてこの日最速タイの11秒0をマークした。前走は1年3ヶ月振りでシンガリの敗れたが、先週も鋭い伸びを見せていて叩かれ動き一変。2走前は今年の函館スプリントSを勝ったキミワクイーンなど、かなり骨っぽいメンバー相手に戦ってきた馬。叩いた今回は大駆けがあってもおかしくない。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び6頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班