【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2024.2.28)

【美浦ウッド】は良。前日に水まきを行ったが、風が強かった影響か、朝から珍しく乾燥した馬場。ただ、追い切りへの影響はなく、速い時計の出るコンディション。1F10秒台も出ている。騎乗した助手は「表面は乾いていたが、中は適度な水分があって全体的にしっとりとした感じだった。クッションが利いて走りやすく、脚への負担もない」とのこと。日曜中山11R・弥生賞ディープインパクト記念に出走するダノンエアズロックが5F64秒8ー3F36秒3ー1F11秒4。ファビュラススターが5F66秒8ー3F37秒8ー1F11秒1。
【美浦ポリトラック】は良。先週より少し硬めだが、追い切りは通常。時計も速い。1F11秒台前半なら優秀だ。
【美浦芝】は良。丈がそろって走りやすい馬場。追い切りに使う馬は少なかったが、1F12秒台前半なら優秀と言える。
【美浦ダート】は良。軽い砂質。走りやすく、時計も速め。1F12秒台前半ならOK。
【美浦坂路】は良。重かった先週から回復して、走りやすいコンディション。時計も速く、1F12秒台前半なら優秀だ。


<美浦>追い切り注目馬

■土曜中山9R 潮来特別
 ホウオウサンデー(牡6歳)

父:キングカメハメハ
母父:Sunday Silence
生産:ノーザンファーム
馬主:小笹 芳央
厩舎:美浦・奥村 武

昨秋、9月の中山から②①②③と堅実に駆けており、前走も苦しい展開を追い上げて0秒2差と地力上位を印象づけた。レースの疲れもすぐに回復して順調に追い切りを開始。初時計でいきなり1F11秒5をマークすると、その後もコースと坂路を使って迫力の動きを連発。1週前はケイコ駆けする古馬OPと併せて5F67秒2ー3F37秒7ー1F11秒8。日曜には1F11秒6。今週は併せ馬で6Fから。前半はゆったりとしたペースだったがピタリと折り合って、直線は馬場の外目で併せると、馬なりのまま抜け出して1馬身の先着。馬体も中から膨らんだような張りがあり、充実著しい。


■日曜中山8R 4歳上2勝クラス
 サイルーン(セン5歳)

父:ディープインパクト
母父:キングカメハメハ
生産:社台ファーム
馬主:金子真人ホールディングス(株)
厩舎:美浦・堀 宣行

この中間は弥生賞ディープインパクト記念に出走するダノンエアズロックの調教パートナーを務めてきた。1週前は5F65秒2ー3F35秒4ー1F11秒2。追って瞬時に反応すると、最後まで力感あふれるフットワークを披露。今週も併せ馬。僚馬をうまく誘導して直線で馬体を並べると、勢いのある相手にしっかりと応戦。最後まで余力たっぷりに伸びて、5F65秒2ー3F36秒5ー1F11秒4。ハードな調教を積めたように、ここにきての体質強化は明らか。胸前の厚み、トモのボリューム感など前回からまたひとつビルドアップされた体。態勢は文句なしだ。


■日曜中山9R 湾岸ステークス
 キングズパレス(牡5歳)

父:キングカメハメハ
母父:Dubawi
生産:社台ファーム
馬主:(有)社台レースホース
厩舎:美浦・戸田 博文

目下現級3連続②着。前走は直線でモタれて追いづらいシーンがあったが、それがなければ勝っていた内容で、それでも3着馬には1馬身半差をつけていた。この中間もしっかりと併せ馬を消化しており、1週前は5F65秒5ー3F37秒1ー1F11秒5。併せた相手に2馬身の先着。今週は主戦・松岡を背に併せ馬。大きく追走しながらも、直線は内からうなるような勢いと手応え。最後まで追うことなく伸びて、楽々と同入を果たした。5F66秒7ー3F37秒0ー1F11秒1。数字も速く、追えば1F10秒台も出ていただろう。心身ともどもかみ合った状態で、肌ツヤも良好。出来は高いレベルで安定している。


<栗東>馬場寸評(2024.2.28)

前日はいっとき雪が舞う時間帯もあったが、この日は朝から晴天だったが、Wコース、芝コースはやや重。ポリトラックは(常に)良馬場だった。
【Wコース】は先週から降った雨の影響か、ラスト1ハロン11秒台前半は少なめで、10秒台はなかった。デビュー前の馬はゴール前で失速するシーンもあって、力を要する馬場。
【芝コース】は、セーブした追い切りが多かったため数字は遅めだったが、生育が良く芝丈もかなり長め。みためはかなり走りやすそうな状態。
【ポリトラック】は普段より追い切り多数。終い時計を要する馬が多かったが、全体時計は平標準ぐらいだった。


<栗東>追い切り注目馬

■阪神土曜9R 千里山特別
 エンタングルメント(牝5歳)

父:Shamardal
母父:Diktat
生産:Godolphin
馬主:ゴドルフィン
厩舎:栗東・昆 貢

横山典が乗りWコースで7ハロン99.6-82.8-67.8-53.0-37.7-11.9秒。長めからゆっくりと進み、3ハロン過ぎから加速。ラストは余力をもって駆け抜けた。休み明けを叩かれて体つきもしっかりとしてきた印象。脚取りもパワフル、活気も増して勝って更に上昇を感じさせる動きだった。5歳になったが、骨折で1年7ヶ月長期の休養があってここまでキャリア6戦。使い込まれていない分まだまだ伸びしろもある馬。昇級戦のここでも十分勝負になる。


■阪神日曜9R アルメリア賞
 ギャンブルルーム(牡3歳)

父:キズナ
母父:ヴァーミリアン
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)サンデーレーシング
厩舎:栗東・大久保 龍志

Wコースで7ハロン98.6-81.9-66.9-52.5-37.7-11.7秒。前の2頭を大きく追走し、抑えたままで内の馬とともに先着した。1週前にも軽快な走りを見せたが、今週はそれを上回る迫力十分の動きで、3ヶ月振りもしっかりと整っている。前走の京都2歳Sでは、4角で前を射程圏にいれたが、そこから伸びあぐねての11着。レースでスッと反応できないようにズブい面がある馬。多頭数の競馬だとどうしても他の馬にいいポジションを取られ後手にまわるシーンもあるが、今回は少頭数の競馬。追えるムルザバエフが乗るのも心強く2勝目にチャンス。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班