【阿修羅の追い切り速報】秋競馬の開幕初週の追い切り動向

【阿修羅の追い切り速報】秋競馬の開幕初週の追い切り動向

待ちに待った秋競馬の開幕。
ASHURA PROJECTとしてももう一段上のステージに上り詰めるためにも非常に重要な秋競馬であり、その初週となります。
今週も美浦トレセン・栗東トレセンの馬場寸評に加えて、水曜時点で動きの目立った「追い切り注目馬」をご紹介してまいりたいと思います。

なお、この注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

それでは、注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2023.9.6)

美浦南ウッドは良。暑さ対策のため、きょうから2週間は5時半開門。中山開催に合わせて右回りの追い切りとなった。
【南ウッド】前日からの水まきの効果でチップは全体的に湿った状態。そのため軽くて走りやすく、時計も速かった。後半には雨が降ってコース全体が適度な水分量。終日、速い時計が出る馬場だった。騎乗した助手は「先週と変わらないね。速い時計が出る馬場で、特に内側は新しいチップと古いチップがしっかりと馴染んで走りやすい。雨で前が見づらい時間帯はあったが、馬場コンディションは良好」とのこと。日曜中山メーンレース・京成杯オータムHに出走するインダストリアが6F82秒8ー3F37秒1ー1F11秒5。ウイングレイテストが5F66秒1ー3F37秒2ー1F11秒6。
【南ポリトラック】は良。先週と変わらず少し硬めのコンディション。時計も速く1F11秒台前半も出ている。
【南ダート】は良。ウッド同様に適度な水分量。軽い砂質もあって、走りやすい状況。1F11秒台前半が基準値。
【南芝】は良。芝が生えそろっており、内、外の差もない安定した状況。時計も速かった。1F12秒台前半ならOKだ。


<美浦>追い切り注目馬

■9.9土曜中山5R 2歳新馬
 フォルラニーニ(牡2歳)
父:エピファネイア
母父:ステイゴールド
生産:ノーザンF
馬主:サンデーレーシング
厩舎:美浦・手塚貴久

推定体重500キロ。雄大な馬体に加えて、体全体を無駄なく使ったフットワークは迫力満点。併せ馬では常に優勢な走りを見せており、1週前は3頭併せを行ったが、同じ2歳馬を置き去りにすると古馬3勝クラスをいつでも抜き去る勢いを披露。6F84秒1ー3F37秒7ー1F11秒9。今週は3頭併せの真ん中に入れて実戦を意識させたが、両サイドをアオる手応え、勢いを披露。最後まで持ったまま伸びて6F84秒7ー3F38秒7ー1F11秒7。どっしりと構えた性格に、推進力あふれる走りは、歴戦の古馬のよう。陣営の評価も高く、初戦から楽しめそうだ。

■9.9土曜中山10R 汐留特別
 プレジャークルーズ(牝3歳)
父:ダイワメジャー
母父:Bellamy Road
生産:社台F
馬主:吉田照哉
厩舎:美浦・大竹正博

この中間はすべてジョッキー騎乗での調整。長め、半マイル追いなどを取り入れ、メリハリを利かせて乗り込んできた。1週前は6F追い。軽快なラップを刻むと直線は馬場の大外へ。ラチに沿って持ったまま一直線の伸び脚。6F81秒7ー3F37秒1ー1F11秒8。日曜は半マイル追いで瞬発力を鍛えると、今週は5F追いで最終調整。滑らかな加速から直線は引っ張ったままグイグイと伸びて5F66秒5ー3F37秒0ー1F12秒0。やる気になればいくらでも動いてしまいそうな走りっぷりの良さに、馬体もパンパンに張った状態。ここ目標に万全の仕上がりだ。

■9.10 日曜中山7R 3歳上1勝クラス
 ディナトセレーネ(牝3歳)
父:レッドファルクス
母父:ハービンジャー
生産:社台F
馬主:社台レースホース
厩舎:美浦・尾崎知人

暑い時季を避けてリフレッシュ放牧へ。早くから中山開幕週を目標に調整を進めていたこともあって、美浦帰厩後の馬体、動きは春からのパワーアップをうかがわせるもの。1週前は古馬と併せたが互角の動きを披露。5F65秒8ー3F37秒0ー1F11秒6。この1本で出来がグンと上向き、今週は3頭併せの真ん中に入れたが、うなるような勢いで一気にはじけた。5F66秒3ー3F37秒6ー1F11秒7。両サイドの古馬を圧倒するような迫力、切れは心身ともにたくましく成長した証し。気持ちも入っており、いきなり全開といく。

■9.3日曜中山9R 白井特別
 メタルスピード(牡3歳)
父:シルバーステート
母父:Shamardal
生産:タバタファーム
馬主:Him Rock Racing
厩舎:美浦・斎藤誠

春は世代トップレベルと走り、皐月賞4着、ダービー12着。その後は放牧で英気を養って秋に備えてきたが、激戦の疲れはすっかりと抜けて、追い切りではハツラツとした動きを見せている。中間の併せ馬ではすべて優勢に動いており、1週前は5F67秒2ー3F37秒6ー1F11秒9。馬場の大外に持ち出すと、一杯に追われる相手を子供扱い。最後まで追うことなく、最後は2馬身の先着でフィニッシュ。今週は併せ馬。同じ相手に、同じく馬場を目いっぱい使ってのタフな調整となったが、手応えの違いを見せつけて、最後は楽に1馬身の先着。5F68秒2ー3F38秒7ー1F12秒2。体の緩さも抜けて、特にトモのボリューム感は春よりもレベルアップ。順調な成長を遂げての復帰戦だ。


<栗東>馬場寸評(2023.9.6)

前日の夜多少の降雨があったが、この日は朝から晴れてすべて良馬場。
【Wコース】はラスト11秒台は多数。11秒台前半の時計もマズマズ多かったが、ファントムシーフの11秒1が最速で10秒台はなかった。適度に湿り気があって馬には走りやすそうなコンディション。
【芝コース】はセーブした追い切りが中心。やや重に近い良馬場で掘れやすい状態だったが、ラスト1ハロンはマズマズ速いタイムがでた。
【ポリトラック】は、追い切り少なめ。一杯に追われた馬は少なく全体的の時計も地味だった。

<栗東>追い切り注目馬

■9.9 土曜阪神10R ムーンランドHC
 レッドバリエンテ(牡4歳)
父:ディープインパクト
母父:Dance Brightly
生産:社台F
馬主:東京HR
厩舎:栗東・中内田充正

Wコース単走で6ハロン86.5-70.0-54.2-38.3-11.9秒。ゆっくりとした行き出しから徐々に加速。直線では抑えたままでシャープな伸びを見せた。5ヶ月の休み明けにしては時計の本数はそれ程多くはないが、先週のラスト11秒0をマーク。負荷のかかった攻めを消化していて久々の実戦でも
動ける態勢にある。休み明けで2勝をあげているように、フレッシュな時に良績の多いタイ
プでもありいきなり勝ち負けになる。


■9.10 日曜阪神5R 2歳新馬
 ダイシンアレス(牡2歳)
父:スワーヴリチャード
母父:エンパイアメーカー
生産:川越ファーム
馬主:大八木信行
厩舎:栗東・庄野靖志

Wコースで6ハロン82.0-65.7-51.0-37.1-11.8秒。軽く仕掛けた程度だったが、スッと反応し、シッカリとし脚取りで駆け抜けた。バランスの取れた馬体、動きからもバネを感じさせる馬。直前は単走だった、再三に渡って併せ馬を消化していてデビュー戦に向け態勢は整っている。初年度から活躍馬を出しているスワーヴリチャードの産駒でもあり、初戦からいい勝負になりそうだ。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班