【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬
ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。
注目の美浦の追い切りから。
<美浦>馬場寸評(2024.5.22)
【美浦ウッド】は良。前日に少し雨が降ったことや、水まきを行ったこともあって朝からコース全体が湿った状態。後半に入っても乾くことなく終日、走りやすいコンディションだった。騎乗した助手は「表面だけではなく、中もしっとりとしたような馬場。特に馬場の内側は軽くて走りやすかった。1Fを中心に時計も速く、11秒台前半が楽に出るからね」とのこと。日曜東京11R・ダービーに出走するレガレイラが5F69秒4ー3F38秒7ー1F11秒8。ダノンエアズロックが6F82秒0ー3F36秒3ー1F11秒4。デビュー前の2歳馬が1F10秒9をマークした。
【美浦ポリトラック】は良。先週と変化なし。走りやすく、追い切り時計も速め。1F11秒台前半なら優秀と言える。
【美浦芝】は良。青々としてコンディションは良好。きょうは追い切りでは使われなかった。
【美浦ダート】は良。適度に湿って軽い馬場。走りやすく、時計も速め。
【美浦坂路】は良。締まって速い時計が出る馬場。1F12秒台前半なら優秀だ。
<美浦>追い切り注目馬
■土曜東京7R 3歳1勝クラス
カルツァクライン(牡3歳)
父:イスラボニータ
母父:Motivator
生産:谷口牧場
馬主:ライオンレースホース(株)
厩舎:美浦・林 徹
デビュー戦快勝後は脚元の関係もあって放牧へ。7カ月と休養は長引いたが、たくましくなった馬体にケイコで見せる鋭い走りから、むしろプラスに働いた印象だ。1週前は古馬と併せて1F11秒4の末脚で2馬身の先着。今週も同じく古馬と併せたが、5Fから滑らかに加速に入ると、直線は馬場の大外へ。馬体が並ぶと重心をグンと下げて、持ったまま矢のような伸び脚。馬なりのまま1F11秒4も、追えば楽々と突き放す勢いだった。馬体が膨らんで、全体的に丸みのある好仕上がり。心身ともに大きな成長がうかがえる。
■土曜東京12R 4歳上2勝クラス
ネイビースター(牡4歳)
父:ドゥラメンテ
母父:メジロベイリー
生産:レイクヴィラファーム
馬主:保坂 和孝
厩舎:美浦・林 徹
芝に戻した2走前が2着に好走。期待された前走は、前半から折り合いを欠いてしまい、最後は息切れ。それでも大崩れしなかったように、クラス通用の地力は示している。前走後は立て直して心身ともにリフレッシュ。追い切りでは速い時計を立て続けにマークしているように、うまく仕上げられた。1週前は馬場の大外を回してたっぷりと負荷をかけたが、直線はビシッと気合を入れて1F11秒0。今週も同じく馬場の大外を回すハードなケイコ内容だったが、ゴーサインに瞬時に反応して、うなるような勢いのまま一気にはじけた。先週と同じく1F11秒0。熱心な乗り込みで馬体の緩さ、重さは一切なし。気合も乗っており、万全の仕上がり。
■日曜東京8R 青嵐賞
オウケンボルト(牡5歳)
父:フェノーメノ
母父:オウケンブルースリ
生産:辻 牧場
馬主:福井 明
厩舎:美浦・土田 稔
前走は果敢に逃げて主導権を握ると、ゴール寸前まで粘って2着を確保。逃げればとにかくしぶとく、現級でも2着2回、3着2回と地力上位も明らか。前走を使った反動もなくすぐに乗り込みを開始して1週前追い切りでは5F66秒7ー3F37秒5ー1F12秒0を馬なりでマーク。今週は併せ馬。6Fで5馬身追いかけてスタートすると5Fからグングンペースアップ。馬場の大外を使って、さらに外から併せる意欲的な内容となったが、ゴール前の追い比べでは脚力の違いを見せつけるように1馬身の先着。5F66秒8ー3F37秒4ー1F11秒4。大外を回ってこの数字はかなり優秀で、フットワークも弾んでいた。馬体も柔らかみを保てており、前走のいい状態をしっかりとキープしている。
■日曜東京9R むらさき賞
ジェイパームス(牡4歳)
父:ジャスタウェイ
母父:Congaree
生産:ノーザンファーム
馬主:エムズレーシング
厩舎:美浦・堀 宣行
長期休養明け+昇級戦の前走だったが、直線は早めに抜け出す完勝劇。2着馬には半馬身差まで迫られたとはいえ、3着馬には決定的な差。素質と体力がかみ合って、軌道に乗った今なら3連勝が濃厚だ。中間も併せ馬を消化して1週前は5F66秒9ー3F36秒7ー1F11秒4。3頭併せの外から豪快なフットワークを披露。今週はダービー出走のゴンバデカーブースを含む3頭併せ。ケイコ駆けする2頭の外で手応えこそ見劣ったが、最後までしっかりと食らい付いて6F81秒5ー3F35秒8ー1F11秒4の好時計をマーク。パンパンに膨らんだ馬体に、肌を薄く、しっとりと見せる素晴らしい状態。過去1番の出来と言える。
<栗東>馬場寸評(2024.5.22)
朝から晴れて芝コース(やや重)以外はすべて良馬場だった。来週から始まる新馬戦に向け、一気に2歳馬の追い切りが増えてきた。
【Wコース】は、ラスト1ハロン11秒台前半で駆け抜けた馬もまずまずいて、先週と同程度の状態。来週の安田記念を予定しているソウルラッシュの10秒9が最速。馬場が荒れた時間帯はいく分時計がかかった。
【芝コース】は先週と同じような草丈。見た目は走りやすそうなコンディションだが、セーブした追い切りが中心で時計は地味だった。
【ポリトラック】は一杯に追ってきた馬は速い時計がでたが、大半が馬なりのセーブした追い切りだった。
<栗東>追い切り注目馬
■京都土曜8R 4歳上2勝クラス
コイニョウボウ(牝4歳)
父:キズナ
母父:キングカメハメハ
生産:(株)サンデーヒルズ
馬主:岡 浩二
厩舎:栗東・中尾 秀正
B(ダート)コースで6ハロン87.4-70.9-55.5-40.4-11.8秒。単走でサラッとした追い切りだったが、しっかりと体を使った走り。躍動感も十分で体調の良さがうかがえる動きだった。前走時も攻めは動いていたが、レースをみると中身が伴っていなかったか。先週の日曜はかなり差しも決まっていてこの馬向きの馬場状態。小柄な馬だが、休み明けよりも一度使った方がいいタイプ。ひと叩きされた今回は狙い目。
■京都日曜10R 安土城ステークス
ボルザコフスキー(牡5歳)
父:キズナ
母父:Orpen
生産:ハクレイファーム
馬主:犬塚 悠治郎
厩舎:栗東・清水 久詞
Wコースで吉村が乗り6ハロン83.8-67.8-52.3-37.0-11.0秒。上りから加速、直線でも追われるとしっかりとした反応でフィニッシュ。終い重点の追い切り、鞍上も体重が軽い新人騎手だったことを差し引いても終いの伸びは目をひいた。久々の7ハロン戦になるがこの距離でも勝っている馬。じっくりと乗れる外回りコースも脚質的に合っている。前走のマイラーズCはさすがに相手が強かったが、オープン特別に戻れば巻き返す。
以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び6頭の調教注目馬をご紹介いたしました。
株式会社ASHURA PROJECT
調教班