【阿修羅の追い切り速報】3日間開催の追い切り動向

【阿修羅の追い切り速報】3日間開催の追い切り動向

秋競馬の開幕週をパーフェクト的中で飾り勢いに乗る現場スタッフ。
ASHURA PROJECTとしてももう一段上のステージに上り詰めるためにも非常に重要な秋競馬初週でいい仕事が出来た事で、確実に士気が上がっております。

今週も美浦トレセン・栗東トレセンの馬場寸評に加えて、水曜時点で動きの目立った「追い切り注目馬」をご紹介してまいりたいと思います。

なお、この注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

それでは、注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2023.9.13)

【南ウッド】は良。5時半開門2週目。3日間開催に向けて朝から馬が殺到した。混雑を避けるためか、普段と違って手前入口から馬場入りする馬が多く、コース1周を使ってタフな追い切りを消化する馬が普段よりも多く見られた。チップは適度な水分を含んで軽い状態。クッションも効いており、速い時計が出ている。騎乗した助手からは「開門同時に追い切りを行ったが、馬場の手入れが行き届いており、かなり走りやすい。体感よりも1秒くらい速い時計が出る馬場。内も、外もあまり関係なく、走りやすいコンディション」とのこと。日曜中山11R・ラジオ日本賞に出走するヴァルツァーシャルが6F84秒6ー3F38秒ー1F12秒1。ベストリーガードが6F83秒5ー3F37秒9ー1F11秒8。
【南ポリトラック】は良。気温が高く、硬めのコンディション。速い時計が出ているように、走りやすい状態。1F11秒台前半なら優秀だ。
【南ダート】は良。水まきの効果で、適度に水分を含んだ状態。追い切りは内を使うとはいえ、速い時計が出ている。1F11秒台なら優秀だ。
【南芝】は良。水分が抜けて硬めのコンディション。そのため追い切り頭数は少なかったが、時計自体は変化なし。1F12秒台前半が基準値。


<美浦>追い切り注目馬

■9.16土曜中山5R 2歳新馬
 マーシャルポイント(牡2歳)
父:エピファネイア
母父:ワイルドラッシュ
生産:ノーザンF
馬主:サンデーレーシング
厩舎:美浦・木村哲也

あか抜けた好馬体。フットワークも力強く、素材の良さがうかがい知れる。8月2日に初時計をマークすると、そこから水曜、日曜と週2本、きっちりと時計をマーク。9月6日には意欲の7F追い。攻め駆けする古馬にしっかりと食らい付いて1F11秒9。日曜には1F11秒5。迎えた今週は3頭併せの真ん中に入れて実戦を意識させたが、両サイドの圧力にも屈せず、最後まで集中した走り。体全体を無駄なく使ったフォームは力感にあふれ、ここにきて出来がグングンと上がっている。5F68秒5ー3F38秒6ー1F11秒9。体の張りも良く、肌もピカピカの仕上がり。いきなり全開といく。

■9.16土曜中山7R 3歳上1勝クラス
 ノーブルクライ(牡3歳)
父:ハーツクライ
母父:Smarty Jones
生産:社台F
馬主:窪田芳郎
厩舎:美浦・田村康仁

夏は休ませて馬体の成長を促したが、帰厩後のたくましいトモ、首回りの張りなどは、想像以上のパワーアップぶり。ケイコもバリバリと動いており、1週前は6F82秒6ー3F36秒9ー1F11秒8。古馬相手に一歩も引かない互角の伸び脚を披露。今週は同格の僚馬相手の併せ馬となったが、直線に入ると追われる相手を持ったまま突き放す絶好の切れ。最後は相手を待っての1馬身先着だったが、やる気になればいくらでも突き放しそうな勢いだった。5F66秒6ー3F37秒7ー1F12秒2。数字以上のスピード、切れがあり、春から馬体、動きともに急成長を遂げた。

■9.17 日曜中山7R 3歳上1勝クラス
 ホロニックパス(牡3歳)
父:ジャスタウェイ
母父:Touch Gold
生産:白老ファーム
馬主:社台レースホース
厩舎:美浦・菊沢隆徳

昇級戦の前走は骨折休養明けで、テンションもかなり高かった。レースも発馬で躓くなど、全く競馬にならず参考外と見ていいだろう。未勝利圧勝の内容からも相当なポテンシャルを秘めているのは間違いなく、立て直してケイコの動きが目立っている今回は一変があっても不思議ではない。ケイコ駆けする古馬と併せても優勢な動きを見せており、1週前は3頭併せの内からうなるような勢い。今週は2頭の間に入れてプレッシャーをかけたが、うまくコントロールが利いて、ラストも矢のような伸び脚。6F84秒1ー3F38秒2ー1F11秒6。馬体も中から膨らんだような状態で大敗のダメージは皆無。当日の気配はカギだが、馬体、ケイコの動きは1勝クラスのものではない。

■9.17日曜中山8R 3歳上1勝クラス
 アスコルティアーモ(牝3歳)
父:キタサンブラック
母父:Danehill Dancer
生産:ノーザンF
馬主:サンデーレーシング
厩舎:美浦・林徹

間隔をあけつつレースを選択。その努力が実を結び、前走は3カ月ぶりの実戦となったが、体をふっくらと見せて、成長を感じさせる出来。レースも2番手から楽に抜ける危なげないない内容で、うまくかみ合ってきた印象だ。今回は約7カ月半。暑い時季をパスしたことで、馬体、動きともに着実なパワーアップに成功。実質の初追い切りでいきなり1F11秒5をマークするとその後は1F11秒台前半を連発。1週前は戸崎を背に併せ馬を行ったが、古馬を並ぶ間もなく抜き去って1F11秒3。今週は2歳馬に胸を貸す内容も、ラストは手応え十分に1F11秒2。切れのあるフットワークがひときわ目立っており、ここも通過点にする。

■9.18 月曜中山6R 2歳新馬
 トロヴァトーレ(牡2歳)
父:レイデオロ
母父:エンパイアメーカー
生産:ノーザンF
馬主:サンデーレーシング
厩舎:美浦・鹿戸雄一

青鹿毛の毛ヅヤも手伝って、見栄えのする好馬体。フットワークにも力強さ、伸びやかさがあり、将来性を感じさせる素質馬だ。ここまでの調整も順調で1週前の併せ馬では6F85秒6ー3F39秒0ー1F11秒9。前を見ながらうまく折り合って、直線も内からいつでも抜け出せる手応え。今週は6Fから。先行した相手を直線で捕らえると、馬なりのままグングンと加速して最後は3馬身の先着。追われて食らい付く相手を全く問題にしなかったように、脚力の違いを見せつけた。6F82秒3ー3F38秒5ー1F12秒0。馬場の大外を回して、なおかつ馬なりでこの時計は優秀なもの。前進気勢もあって、初戦から要注目だ。

■9.18 月曜中山10R シンボリクリスエスC
 グランドライン(牡4歳)
父:ドゥラメンテ
母父:Dylan Thomas
生産:松浦牧場
馬主:ラ・メール
厩舎:美浦・高木登

前走は新潟内回り戦を4角11番手の絶望的な位置から直線だけで5着。上がり3Fはメンバー最速で、明らかに条件が不向きだった。今回は相性のいい中山コース。夏場を2戦しても消耗はしておらず、むしろ出来は上がった印象。1週前はウシュバテソーロを相手に余裕の手応え。追われる相手を余裕の手応えで応戦して5F68秒2ー3F38秒3ー1F12秒1。今週は2歳馬に胸を貸したが、相手が来れば来るだけ伸びる脚勢で、最後まで抜かせず半馬身の先着でフィニッシュ。やる気になれいくらでも時計が出そうなほど活気にあふれており、大型ながら馬体も無駄が一切ない状態。万全の出来で臨む。


<栗東>馬場寸評(2023.9.13)

前日いっとき雨が降ったが、水曜日は朝から晴天で芝コース(やや重)を除いてすべ良馬場だった。今週は3日間開催のため、月曜日に使う馬は大半が木、金曜日追い。この日は土、日曜に競馬に出走する馬を中心に追い切りが行われた。
【Wコース】はラスト11秒台は普通にでたが、それでも10台はなく、ファントムシーフ(神戸新聞杯を予定)他がマークした11秒2が最速だった。前日の雨の影響か標準よりも多少時計が掛かった。
【芝コース】は2歳の3頭併せ1組のみ。水分を含んで掘れやすい状態で時計も地味。
【ポリトラック】は一杯に追ってきた馬もいたが、全体時計はやや遅めだった。

<栗東>追い切り注目馬

■9.16 土曜阪神12R 3歳上1勝クラス
 レイワホマレ(牡4歳)
父:ディープブリランテ
母父:Montjeu
生産:ノーザンF
馬主:松岡研司
厩舎:栗東・高柳大輔

Wコースで7ハロン98.1-82.7-68.3-53.8-38.5-11.8秒。先週も気合の乗った動きを見せたが、今週は1勝クラスを追走し、ゴール前で突き放す豪快な動きを披露した。一旦函館に入り栗東入り、疲れが取りきれずに休養が長引いたが、活気あふれる動きを連発している。長期休養明けにしては追い切り本数は多くはないが、心身ともにきっちりと整っていていきなり勝負になりそうだ。


■9.18 月曜阪神10R ロードカナロアC
 ジュンブロッサム(牡4歳)
父:ワールドエース
母父:クロフネ
生産:ノーザンF
馬主:河合純二
厩舎:栗東・友道康夫

Wコースで83.4-68.5-53.8-38.3-11.9秒。古馬オープンのサトノグランツと併せ先行着。大外を回って、直線では抑えたままだったがグイグイと伸びる推進力あふれる動き。休み明けを2度使われて更に状態は上向いている印象。レースでは自分から動いていくタイプではなくいので、流れに左右されやすく、どうしても追い込んで届かずといったシーンが多くなりがちだが、現級で2着が4度もあるように力上位は明らか。鞍上に川田を配した今回は負けられない一戦。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び8頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班