【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2024.2.21)

【美浦ウッド】は重。中山開催に合わせて右回りに変更。深夜から雨が振り出し、調教中も小雨が続いた。そのためコース全体が締まって走りやすい状況。時計も速かった。騎乗した助手からは「雨の影響でかなり馬場は軽かった。内、外どこを通っても伸びる感じで、特にハロー車で馬場を整えた後は馬なりで1F11秒台前半が出るくらい。荒れた時間帯でもタフな馬場にならず、終日走りやすかった」とのこと。日曜中山11R・中山記念に出走するソールオリエンスが5F68秒1ー3F37秒6ー1F11秒4。ボーンディスウェイが6F79秒1ー3F36秒5ー1F11秒6。
【美浦ポリトラック】は良。雨の影響で少し柔らかく粘り気のある状態。追い切りに影響はなく、先週同様に走りやすいコンディション。1F11秒台が通常値。
【美浦ダート】は稍重。適度に水分を含んで軽い馬場。ビシッと追う馬は少なかったが、時計は速め。1F12秒台前半なら優秀だ。
【美浦芝】は稍重。雨の影響は少なく、クッションが利いて走りやすいコンディション。中山記念に出走するレッドモンレーヴが5F68秒0ー1F11秒9。
【美浦坂路】は稍重。雨の影響でタフなコンディション。追い切りをコースに変更する厩舎もあった。時計も先週より掛かっており、1F12秒台前半ならOKだ。


<美浦>追い切り注目馬

土曜中山3R 3歳未勝利
 オオタニサーン(牡3歳)

父:Justify
母父:Stripes Song
生産:Grand Bokujo
馬主:(株)モンレーヴ
厩舎:美浦・堀 宣行

新馬戦には間に合わず、経験馬相手のデビュー戦となってしまったが、持った資質はここでは断然上。2月1日に初時計をマークすると、そこからウッド、坂路を併用して乗り込まれ、ひと追いごとに鋭さを増した走りを見せてきた。1週前はウッドで併せ馬。6Fから飛ばして直線は追い比べとなったが、3歳1勝クラスをあっさりと突き放して6F82秒1ー3F36秒0ー1F11秒6の好時計。今週は半マイルからしまい重点となったが、古馬3勝クラスの相手に楽々と並んでフィニッシュ。力感あふれるフォームに、馬体も引き締まった状態。初戦だけではなく、先々まで要注目の逸材だ。


■土曜中山10R 富里特別
 ラエール(牝5歳)

父:エイシンフラッシュ
母父:ディープインパクト
生産:白井牧場
馬主:酒井 孝敏
厩舎:美浦・土田 稔

4走前の福島戦が16番人気で3着。好走がフロック視されたことで3走前も7番人気でVと人気にならない穴メーカー。昇級2戦は骨っぽい相手にはね返されたが、この敗戦を糧にメキメキと地力を上げている。1週前はウッドで5F66秒8ー1F12秒6。今週は6Fからグングンと加速して、直線も目いっぱいに追われるハードな内容。最後まで脚勢に粘りがあり、6F76秒8は今週のウッドでの最速時計。攻め駆けする重賞出走馬よりも速い時計をマークして見せた。走りのバランスから右回りの方が合っており、体調面も申し分のないここは狙い目。


日曜中山4R 3歳1勝クラス
 ピュアキアン(牡3歳)

父:ホッコータルマエ
母父:Tiznow
生産:村上 欽哉
馬主:鶴見 芳子
厩舎:美浦・竹内 正洋

中山で新馬勝ち。前走も逃げてゴール前まで粘り込んで見せ場たっぷりの3着の内容から、東京をパスして中山まで待機。じっくりと乗り込めたことで追うごとにパワーアップされ、1週前は3頭併せで先着。1F11秒7を余力を持って叩きだした。今週も3頭併せ。2頭の間に入れてプレッシャーをかけたが、最後まで集中して真っ直ぐな伸び脚。5F66秒4ー3F37秒5ー1F11秒7。大型馬ながら無駄が一切ない迫力のフットワーク。馬体にもメリハリがあって、仕上がりに抜かりはない。


日曜中山7R 4歳上1勝クラス
 ブラックデコ(牝4歳)

父:シルバーステート
母父:タートルボウル
生産:三嶋牧場
馬主:林 正道
厩舎:美浦・尾関 知人

昨年11月の福島戦から1度放牧で立て直し。帰厩後は馬体をふっくらと見せて、ハツラツとした動きを見せている。実質の初追い切りとなった1月31日にはいきなり1F11秒5。その後も併せ馬で熱心に乗られ、今週は一杯に追われる相手を馬なりのまま圧倒。最後まで追うことなく相手に合わせたが、手綱を緩めればいつでも突き抜ける勢いだった。5F68秒5ー3F38秒6ー1F11秒8。数字以上の切れがあり、心身ともどもフレッシュな状態。うまく仕上がった。


<栗東>馬場寸評(2024.2.21)

朝から雨が降ったり止んだりの天気。時折、かなり強く降った時間帯もあった。
【Wコース】は稍重。早い時間帯は11秒台前半もチラホラいたが、一段と水分を含んだ遅い時間帯は数頭のみ。ラスト1ハロン10秒台はなく、普段よりも時計がかかった。
【芝コース】は重。芝の生育がよくモコモコと生え揃った状態。追い切り数は少なかったが、5ハロン60秒をきってくる馬もいて、重馬場でも走りやすい状態。
【ポリトラック】はラスト1ハロン11秒台が当たり前のようにでたが、セーブした追い切りがほとんどだったため全体時計はやや遅めだった。


<栗東>追い切り注目馬

■阪神日曜10R マーガレットステークス
 ミルテンベルク(牡3歳)

父:モーリス
母父:ディープインパクト
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)キャロットファーム
厩舎:栗東・武 英智

Wコースで6ハロン85.5-69.4-53.8-38.7-11.6秒。やればいくらでも動くタイプの馬だが、前半は折り合い重視で進み、直線で追われるとしっかりした反応を見せた。リズミカルな動き状態の良さが伝わってくる走りだった。前走の朝日杯FSでは最下位に敗れたが、距離が長かったもので度外視できる。テンションが高くなるところがあり、これまで折り合いを付けるためどうして窮屈な競馬を強いられていたが、今回は小倉2歳Sで2着にきている得意の6ハロン戦。ひと息入れた効果でリフレッシュされて活気も十分、スピード勝負になれば引けは取らない。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班