【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2024.3.6)

【美浦ウッド】は重。前日からの雨の影響でチップはたっぷりと水分を含んだ状態。ただ、重くはならず軽い馬場。走りやすく速い時計がマークされた。騎乗した助手は「コース全体が雨で締まった馬場。内、外関係なく走りやすかった。特にハロー車で馬場を均した後は、負荷が少なく勢いで走れてしまう感じ。時計も速い」とのこと。土曜中山11R・中山牝馬Sに出走するヒップホップソウルが5F67秒9ー3F37秒6ー1F11秒2。日曜中山11R・アネモネSに出走するテウメッサが6F83秒2ー3F37秒5ー1F11秒2。参考数値に。
【美浦ポリトラック】は稍重。たっぷりと水分を含み粘り気のある馬場。普段よりも若干時計は遅め。1F11秒台なら優秀だ。
【美浦芝】は重。走ると水しぶきがあがるほどで、追い切りは2頭だけ。時計は掛かっている。
【美浦ダート】は不良。コーナー、直線に水が浮いた状態。追い切りはやらなかった。
【美浦坂路】は重。水分を含んでタフなコンディション。時計も掛かっている。1F12秒台なら優秀だ。


<美浦>追い切り注目馬

■土曜中山6R 3歳未勝利
 ロジサビアーレ(牡3歳)

父:ドレフォン
母父:ハーツクライ
生産:矢野牧場
馬主:久米田 正明
厩舎:美浦・宮田 敬介

デビュー戦は540キロ。好位での立ち回りを見せたが、重めを残したことで最後は息切れ。いかにも大型馬の初戦といったレースだった。立て直した今回は前回よりもかなり締まった体付き。ケイコも動けるようになっており、1週前の併せ馬では手応え優勢に1F11秒7。今週は内田を背に3頭併せ。2頭の間に入れてプレッシャーをかけたが、最後までしっかりと食らいついての伸び脚。5F67秒9ー3F37秒2ー1F11秒5。ダイナミックなフットワークは成長の証し。気合も乗って一変可能な出来。


土曜中山12R 4歳上2勝クラス
 サウザンサニー(牡4歳)

父:タリスマニック
母父:ワークフォース
生産:千明牧場
馬主:千明牧場
厩舎:美浦・岩戸 孝樹

1勝クラスV後は疲れを抜くために放牧へ。帰厩後のハツラツとした動きから、うまくリフレッシュできたことは明白だ。1週前は横山武を背に併せ馬。馬場の大外を回って1F11秒2の切れ味。今週は3頭併せ。6Fからペースを上げて、直線は内に潜ったが、持ったまま矢のような伸び脚。外2頭とは勢いが違い、手綱を緩めれば突き抜けていた。6F83秒3ー3F37秒6ー1F11秒9。無駄な脂肪が一切なく、肌もピカピカの状態。態勢は文句なしだ。


日曜中山7R 3歳1勝クラス
 アララララ(牡3歳)

父:アドマイヤムーン
母父:Shamardal
生産:トド岩高原銀河農場物語(株)
馬主:井高 義光
厩舎:美浦・清水 英克

もともとケイコは良く見せるタイプとはいえ、この中間はさらにパワーアップされている。併せ馬では常に優勢に動き、1週前は6F79秒8ー3F36秒3ー1F11秒9の好時計を馬なりでマーク。併せた2頭を子供扱いにして見せた。今週は単走でリズム重視も、直線は自らハミを取ってグイグイと加速。馬場の真ん中を一直線にはじけた。5F67秒3ー3F38秒0ー1F12秒1。馬体も中から膨らんだような張りがあり、前回よりもたくましくなっての復帰戦だ。


日曜中山10R 東風S
 ホウオウビスケッツ(牡4歳)

父:マインドユアビスケッツ
母父:ルーラーシップ
生産:岡田スタッド
馬主:小笹 芳央
厩舎:美浦・奥村 武

前走は重賞で3着。外を突いて最後は甘くなったが、相手強化の一戦での好走には地力強化をうかがわせるものだった。ひと息入ったが質、量ともに十分過ぎるほどの乗り込みを消化。1週前は3頭併せ。大きく前を走る2頭を目標に進むと、直線は内に潜って並ぶ間もなく差し切る豪快なパフォーマンス。1F11秒0を馬なりで叩きだした。今週は単走追い。パワフルなフットワークに、直線も重心を低く構えたまま勢いのある伸び脚。5F66秒4ー3F36秒1ー1F11秒3。やる気になればいくらでも動いてしまいそうなほど走るエネルギーが充満しており、馬体もはち切れんばかりの状態。体調面に隙はない。


<栗東>馬場寸評(2024.3.6)

調教開始までにはほぼあがっていたが、前日は一日中雨が降っていたせいでWコースと芝は重馬場。ポリトラックは(常に)良馬場だった。
【Wコース】は雨で締まった影響か、朝一番から11秒台前半の数字が多数出た。ラスト1ハロン10秒台はなかったが、ここ数週の中では一番速い時計がでた。
【芝コース】は、芝丈もながく見た目のコンデョションは良さそうだが、セーブした追い切りが中心。かなり水分を含んだ馬場で遅めの数字は多かった。
【ポリトラック】は普段より追い切り多数。ラスト11秒台は多かったが、極端に速い時計をだした馬は見られず、平均よりも数字は多少遅め。


<栗東>追い切り注目馬

阪神土曜8R 阪神スプリングJ
 ネビーイーム(牡6歳)

父:キズナ
母父:Singspiel
生産:木村 秀則
馬主:前田 幸貴
厩舎:栗東・佐々木 晶三

ポリトラック単走で追われ6ハロン82.4ー65.0ー51.1ー37.9ー11.4秒。暮れの中山GJを使ったあとひと息入っているが、乗り込み量は豊富。力みもなくノビノビとした動きで力のだせる仕上がりにある。その中山GJはGIの壁ともとれる結果だったが、厳しい競馬を経験したことが今回に繋がってきそうだ。中間は小牧加騎手がほぼ付きっきりで調整。2勝をあげている相性のいい阪神コース。中山GJで先着された馬もでているが、斤量差もあり逆転は可能。


阪神日曜10R オークランドTRT
 マルブツプライド(牡5歳)

父:ホッコータルマエ
母父:ゴールドアリュール
生産:岡本牧場
馬主:大澤 利久
厩舎:栗東・加用 正

ポリトラック単走で追われ5ハロン71.8ー54.5ー39.1ー11.6秒。岩田康が乗った最終追いはセーブした追い切りだったが、ひと息入れた効果か、柔らかい身のこなしで大型馬も軽快感のある動きだった。転厩になる前から中間は福永調教師が熱心に調教をつけてもいた馬。3勝クラスに入ってからもう一歩の競馬が続いているが、2勝クラスを勝った時のように前々で運べればしぶといタイプ。ハンデも55Kgとひと息入れて立て直した効果と、追える岩田望に替わってもう一歩前進があってもおかしくない。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び6頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班