【追い切り速報】2023ユニコーンS週

【追い切り速報】2023ユニコーンS週

今週も美浦トレセン・栗東トレセンの馬場寸評に加えて、水曜時点で動きの目立った「追い切り注目馬」をご紹介してまいりたいと思います。

なお、この注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっている事は予めご理解ください。

それでは、注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2023.6.14)

【美浦南ウッド】は稍重。前日までの雨が残り、コース全体が湿った状態。そのため走りやすく、時計も出ていた。朝一番で国枝厩舎の2歳馬・ルージュスエルテが1F10秒7を計時。その他の馬も1F11秒台前半をマークしていたように、先週よりもさらに時計の出やすい馬場だった。

騎乗した助手からは「先週も軽く、走りやすいコンディションだったが、さらに走りやすい馬場だったね。乗っていて、数字1秒半くらいは速い感じ。1Fもやる気になれば10秒台も出るような馬場だよ」とのこと。日曜東京11R・ユニコーンSに出走するオマツリオトコが6F80秒6-3F36秒9-1F11秒5。ペリエールが6F82秒1-3F36秒9-1F11秒5。

【美浦南ダート】は重。コーナーは水が浮くようなところもあり、かなり水分を含んでいた。そのため朝は追い切りを行う馬はほとんどいなかった。後半は乾いて、追い切りを行う厩舎もあったが、軽い砂で時計はかなり速い。1F11秒台前半もマークされている。
【美浦南芝】は稍重。水分を含んで重い馬場。後半は乾いて走りやすくなったが、芝コースらしい速い時計がマークされることはなかった。5F66秒台-1F11秒台なら優秀だ。
【美浦南ポリトラック】は良。雨の影響で粘り気のある状態。ただ、時計は先週同様に、速い数字がマークされている。【坂路】は改修工事のため今週から10月2日迄閉鎖となっている。

<美浦>追い切り注目馬

■6.17土曜東京6R
 2歳新馬
 アマンテビアンコ(牡2)

父:ヘニーヒューズ
母父:クロフネ
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング
厩舎:宮田

注目の白毛馬がいよいよデビュー。ゲート試験を含めて、ここまでの調整は順調。5月21日に初時計をマークすると、そこから併せ馬を中心に時計を重ねてきた。1週前は3頭併せの真ん中で実戦を意識させたが、追われる両サイドを尻目に持ったままで5F67秒8-3F36秒9-1F11秒1。追えば1F10秒台も出ていたか。今週は前に馬を置いて追いかける形。コーナーをうまく立ち回って直線に向くと、鞍上のゴーサインに反応。予定通りの同入に持ち込んでのフィニッシュ。5F67秒3-3F37秒4-1F11秒3。大型で、フットワークはいかにもダート向きのパワーを感じさせる。息もできており、初戦から動けると思う。

■6.17土曜東京8R
 3歳以上1勝クラス
 ナイトインロンドン(牡3)

父:グレーターロンドン
母父:メジロマックイーン
生産:坂東牧場
馬主:窪田芳郎
厩舎:大竹

デビュー戦は中山で大敗を喫したが、東京に変わるとレースぶりが一変、2着、1着と好走。とりわけ前走は大逃げした馬に加え、2番手も後続を離す難しい展開となったが、徐々に前に取り付くと直線抜け出して2着馬に4馬身差。センスの良さをうかがわせた。その後は東京まで待って成長を促したが、パワーアップして戻ってきた。1週前は6Fから飛ばしたにもかかわらず、しまい伸びて6F81秒6-3F36秒8-1F11秒1。今週も促す程度だったが反応は良く1F11秒3。トモの緩さが解消され、丸みを増したシルエット。体も無駄なく使えており、成長を感じさせる仕上がりだ。

■6.18日曜東京5R
 2歳新馬
 レガーロデルシエロ(牡2)

父:ロードカナロア
母父:マンハッタンカフェ
生産:ノーザンファーム
馬主:サンデーレーシング
厩舎:栗田

ここまで坂路とコースを使って十分過ぎるほどの乗り込みを消化。1週前は攻め動く3歳馬に食らい付いて5F66秒6-3F37秒6-1F11秒7。今週は前2頭を追いかけて、直線で内から3頭で馬体を合わせる内容だったが、推進力のあるフットワークで相手2頭を抜き去った。5F66秒3-3F36秒3-1F11秒1。外の馬に1馬身、中の馬には3馬身の先着を果たした。強い前進気勢とバネのあるフットワークは、実戦でさらに良さが出そうな雰囲気。あか抜けた馬体からも素質は高そうで、初戦からやれてもいい。

■6.18日曜東京12R
 3歳以上1勝クラス
 トモジャシーマ(牡3)

父:シャンハイボビー
母父:グランスワンダー
生産:日進牧場
馬主:吉冨朝美
厩舎:鈴木伸

昇級戦の前走は、初戦とは打って変わって後方からの競馬に前半こそ戸惑ったが、ラストはメンバー最速の上がりを使って5着まで追い上げた。脚元の関係で使い込めない弱さを残すだけに、一戦一戦が全力投球であり今回も半年ぶりの実戦となるが乗り込みは十分。ウッド、ポリトラック、芝を使ってメリハリを利かせて乗り込まれ、1F11秒台を立て続けにマークした。直前は津村騎乗で芝コースにて3頭併せ。前を大きく走る2頭を目標に進むと、直線では反応良く、脚を伸ばした。5F65秒3-3F35秒7-1F11秒0。スピード、切れともに上々で休養前よりも出来は上と見ていいだろう。ここ目標にキッチリと仕上がった。


<栗東>馬場寸評(2023.6.14)

前日の午後から小雨が降ったり止んだりの天気だったが、芝コース(やや重)を除いてすべて良馬場。

【Wコース】は、時計を出し始めた2歳馬の追い切りも多かったため平均時計はそれ程速くないが、3歳上のシッカリと追ってきた組は、ラスト1ハロン11秒台前半で駆け抜けた馬も多かった。今週のマーメイドSを予定しているウインマイティーと、米子Sのノルカソルカの2頭がこの日最速の10秒9をマーク。適度の締まって走りやすいコンデョション。

【芝コース】で追い切りを行った馬は少数。雨で柔らかく掘れやすい馬場の割にはマズマズ速いタイムがでた。【ポリトラック】はラスト11秒が普通にでたが、全体時計は標準よりやや遅めだった。

<栗東>追い切り注目馬

■6.17土曜阪神9R
 京橋特別
 ダディーズトリップ(牡7)

父:ドリームジャーニー
母父:デインヒル
生産:オリエント牧場
馬主:田島大史
厩舎:千田

Wコースで4ハロン53秒8-38秒1-11秒6秒。半マイル追いだったにしても直線はシャープな脚取で駆け抜けた。前走の熊野特別は、中団あたりからレースを運ぶ。勝ったレッドバリエンテには4馬身の差をつけられたが、シッカリと伸びて後続を抑え込んでの2着。それ以来のレースで3ヶ月近く間隔が空いているが、先週、今週とシッカリとした動きを見せ、追い切り本数は多くはないが動ける状態にある。7歳馬だが活気もあって年齢的な衰えは感じられない。

■6.18日曜阪神9R
 皆生特別
 ロンズデーライト(牡5)

父:ディープインパクト
母父:Vindication
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング
厩舎:池添

ポリトラックで5ハロン73秒3-57秒0-41秒7-11秒3。前半はゆっくりとした行き出しだったが、3ハロン過ぎから加速し、直線では抑えたままでシャープな伸びを見せた。シッカリと体を使った柔らかい走りで、激走の反動は見られない。2走前は心房細動で大敗したが、立て直した前走は、ハナに立ってスローな流れに持ち込んだにしても、危なげのないレース運びで勝利だった。弱いところがあって、なかなか詰めて使えない馬が中2週で出走できるのは体調の良い証し。自分の形に持ち込めそうな組み合わせでもあり、昇級のここも好走は可能ではないか。


以上、美浦と栗東の馬場状況及び6頭の注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班