現場の裏話コラム|vol.16|関東の舞台での試練:若手騎手の挑戦と栄光の行方

現場の裏話コラム|vol.16|関東の舞台での試練:若手騎手の挑戦と栄光の行方

先週の共同通信杯ではジャスティンミラノが好位から抜け出してG。デビューから2連勝でクラシックの有力候補に名乗りを上げた。2歳王者のジャンタルマンタルに勝ったことで、一躍現世代の中心となっていくだろう。

このレースで光ったのはテン乗りだった戸崎騎手の好騎乗。スローペースを前々で運んで後続の追い上げを完封した。
一方、「ちょっと乗り方がいまいちだったな」と翌週の栗東トレセンで批判を浴びていたのが、若手の岩田望騎手だ。人気のベラジオボンドに騎乗し、最初のコーナーでは3番手にいたものの、その後は次々と前に入られ、4角では7番手に。上がり32秒9で追い込んだが、6着に終わってしまった。

実は岩田望騎手には、最近ささやかれている嫌なデータがある。栗東の某トラックマンは言う。「ここまで重賞を7勝しているけど、東京と中山では重賞をデビューから48連敗中なんですよね。正直、これがずっと続くと『岩田望騎手は関東で全く勝てない』という噂が広がっていくでしょう。既に一部の調教師の中では、関東ではあまり乗せたくないという声がチラホラ上がっているんですよ」と語る。
岩田望騎手といえば、父に岩田康騎手を持つサラブレッド。2019年に藤原英厩舎からデビューすると、1年目にいきなり37勝をマーク。2年目にはJRA通算100勝をハイペースで達成し、2022年には年間100勝をマーク。昨年も100勝以上を記録し、文句なしに栗東の若手でナンバー1の実績を残している。

ただ一方で、「勝負弱さ」が目立った場面もあった。前出のトラックマンは「初重賞が2022年の京都牝馬Sのロータスランド。重賞は97連敗で、ようやく勝ったという白星でした。勝ち星は多いにも関わらず重賞は勝てなくて、本人も『関西の同期は勝っているのに』とかなり焦っていましたね。
もともとメンタルはどっしりしており、動じないタイプではあるのですが、成績などは非常に気にするナイーブな面もあるようです。あまり関東での重賞連敗が続くと、本人の中で苦手意識が芽生えて、トラウマになってしまうかもしれません」
岩田望騎手は昨年5月に藤原英厩舎から離れてフリーになっている。諸説あるが、馬主の飲み会をキャンセルしたのに同期と飲み歩いていたことがトレーナーの逆鱗に触れた、という話が事実に近いようだ。「そうした中でも乗り馬の質が落ちていないのは、腕を買われているからでしょう。その腕が『関東ではダメ』となると…後ろ盾がなくなってしまった今、関東では声がかからないかもしれません」。

フェブラリーSでは人気のキングズソードと参戦。ここで外野の声を払しょくできるか、今後へ向けてかなり重要な一戦となりそうだ。

栗東トレセン情報部:田所