【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2024.1.17)

【美浦ウッド】は良。前日からの入念な水まきの成果で、コース全体がしっとりと整った状態。朝は気温が低かったが、チップ自体が凍ることなくうまく馴染んでおり、走りやすいコンディションだった。時計も速い。騎乗した助手は「後半は内側の表面の乾きはあったが、全体的に走りやすく時計も出ている。コーナー過ぎてからスピードを上げると、残り300mくらいはそのまま走り切れる感じ。1F11秒台を楽に出せる馬場」とのこと。日曜中山11R、AJCCに出走するモリアーナが7F93秒2ー5F64秒7ー3F37秒4ー1F12秒0。クロミナンスが5F65秒6ー3F36秒3ー1F11秒4。
【美浦ポリトラック】は良。少し硬めも追い切りに影響はなく、引き続き速い時計が出ている。1F11秒台前半なら優秀だ。
【美浦ダート】は良。ウッド同様に水がまかれ、コース全体が締まった状態。時計も速め。1F11秒台ならOKだ。 
【美浦芝】は良。芝の色は黄色いが、丈がそろって走りやすいコンディション。時計に大きな変化はなく安定した状態。1F11秒台なら合格。 
【美浦坂路】は良。古いチップと新しいチップが馴染んだうえに、前日にたっぷりと水をまいたことで適度な水分量を保ったまま。締まって走りやすく時計も出ている。4F53秒台-1F12秒台前半なら優秀と言える。


<美浦>追い切り注目馬

■土曜中山4R 3歳新馬
 シャドウルパン(牡3歳)

父:シニスターミニスター
母父:Lemon Drop Kid
生産:追分ファーム
馬主:飯塚 知一
厩舎:美浦・斎藤 誠

除外で出走は延びたが、むしろ仕上がりが進んで好状態。1週前は長めからビシッと追われ6F80秒4ー3F37秒6ー1F12秒2。攻め駆けする古馬にしっかりと食らい付いた。今週は3頭併せの真ん中に入れて実戦を意識させたが、両サイドのプレッシャーにも動じず、最後まで重心をグンと下げてキビキビとした走り。手綱を緩めれば突き放す勢いで、6F82秒9ー3F38秒4ー1F11秒9を軽々と叩きだした。かき込む走法から、いかにもダート向きのタイプ。体のラインをはっきりと見せており、仕上がりは文句なしだ。


土曜中山12R 4歳上1勝クラス
 サトノトルネード(牡4歳)

父:ハーツクライ
母父:Tiznow
生産:ノーザンファーム
馬主:里見 治
厩舎:美浦・国枝 栄

昨年末に帰厩。そこからじっくりと時間をかけて乗り込まれてきた。今年に入ってピッチをあげると、1週前は攻め動く相手に1F11秒4で同入フィニッシュ。今週は僚馬を前に置いて5Fからペースアップ。折り合い、コーナーさばきともにスムーズで、直線で内に潜るとうなるような勢いで一気の伸び脚。追われる相手を尻目に、最後まで余力たっぷりに1F11秒3をマーク。緩さを残した昨年の秋の仕上がりから、ひと段階パワーアップ。トモの筋肉量が増えて、後肢のキックが強くなっている。毛ヅヤもこの時季には珍しいほどピカピカに輝いており、うまくリフレッシュされた。


日曜中山8R 4歳上2勝クラス
 ワイアウ(牝4歳)

父:ロードカナロア
母父:ダイワメジャー
生産:追分ファーム
馬主:(株)G1レーシング
厩舎:美浦・鈴木 慎太郎

 昨秋に1勝クラスを勝つと成長を促すために放牧へ。帰厩後の雰囲気はかなり良くなっており、動きも活発になった。12月31日に前走後の初時計。そこからウッド、坂路を併用して乗り込まれ、1週前は津村騎乗でウッドで併せ馬。馬場の大外を回してしっかりと負荷をかけたが、最後まで手応え十分に伸びて1F11秒6。今週も津村騎乗で併せ馬。6Fから徐々にペースを上げると、直線は鞍上のゴーサインに瞬時に反応して1F11秒4。併せた相手に1馬身半の先着を果たしてフィニッシュ。スピード、切れの良さに、反応も申し分なし。ここにきてグングンと成長している。


日曜中山12R 4歳上2勝クラス
 ココクレーター(牝4歳)

父:エピファネイア
母父:ゼンノロブロイ
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)キャロットファーム
厩舎:美浦・木村 哲也

クビ差惜敗の2着の前走から、一旦放牧でリフレッシュ。減った体が回復して、ハツラツとした動きを見せている。1週前は意欲の7F追い。7F97秒7ー5F68秒5ー3F39秒9ー1F12秒2。日曜に坂路で気合を入れて迎えた今週は3頭併せの最追走。前を見ながら余裕の追走で、直線は追って前を捕らえると、勢いそのままに伸びきった。6F67秒8ー3F37秒7ー1F11秒7。全身バネのようなフットワークで、体も中から膨らんだような張り。肌をしっとりと見せているのは代謝がいい証拠で、うまく仕上がった。


<栗東>馬場寸評(2024.1.17)

前日には一時かなりの雪。その後は晴れて気温も上がったせいで雪も溶けて、この日は芝(やや重)コースを除いてすべて良馬場だった。
【Wコース】は、昨年暮れからずっと時計を要しているが、今週は極端にラスト11秒台前半は少なめ。バテて直線で失速する馬も多かった。
【芝コース】は追い切り少数。芝も生えそろっていて見た目のコンディションはいいが、セーブした追い切りがほとんどで数字は遅めだった。
【ポリトラック】は全体時計は平均的だったが、ラスト1ハロンは11秒台が並び、マズマズ速い数字がでた。

<栗東>追い切り注目馬

京都日曜10R 羅生門ステークス
 ラインガルーダ(牡7歳)

父:シニスターミニスター
母父:バゴ
生産:日進牧場
馬主:大澤 繁昌
厩舎:栗東・松永 昌博

Wコースで4ハロン53.5-37.8-11.4秒。4ハロンから加速し弾力あふれる動き、直線でも軽快なフットワークで駆け抜けた。半マイル追いだったにしても、時計の出づらいなかラスト11秒4は強烈。前走の妙見山特別では内枠で出遅れ、得意の先行する競馬ができずじまいだったこともあったが、休み明けにしては攻め量も足りていなかったことも敗因か。今回は中間キレのある動きを連発していて叩かれての良化は明らか。先手が取れればそのまま粘り込みの可能性も。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班