【ラジオNIKKEI賞】発起人坂井千明の追い切り寸評
■1枠1番コレペティトール
中竹和也厩舎 田辺裕信騎手
坂路で単走。体が斜めになっているところが気になる。前にいる馬が気になっているのか、蹴りもいまひとつ。間隔が開いたぶんかもね。
■1枠2番グラニット
大和田成厩舎 嶋田純次騎手
嶋田が付きっ切りで調整してきた。その甲斐あって活発な動きを見せており、直線は3頭併せの内から抜け出す勢い。並ぶのをギリギリまで我慢させたが、うまくコントロールが利いていて滑らかなフットワークを披露。馬体の張り、ツヤもひときわ目立つ状態。激戦のダメージはすっかりと回復した。
ただ、全体的な力強さに物足りなさがない。最後に伸びきれなかったあたりが気になるね。
■2枠3番スズカハービン
高橋義忠厩舎 M.デムーロ騎手
CWコースで併せ馬。先導して相手を待つ形。手前を替えるタイミングがいいし、前脚もしっかり前に出ていた。余裕はあった。
気分よく走れていたよ。ただね、姿勢が高いんだわ。もうちょっと重心がグンと下がるようなところは欲しかったかな。
■2枠4番オメガリッチマン
安田翔伍厩舎 横山典弘騎手
CWコースで併せ馬。見習騎手が乗った僚馬を直線を迎えてからも結構行かせ、ラスト1Fで追ってかわした。なかなか負荷も掛かり、悪くない併せ馬だった。
体も使えていたし伸びも徐々に良くなってきている感じだね。あとは流れが向くかどうか。
■3枠5番シーウィザード
鹿戸雄一厩舎 三浦皇成騎手
▲写真奥
前走後の初時計でいきなり1F11秒5。1週前追い切りは三浦を背に5F68秒5ー3F38秒5ー1F11秒5。併せた相手に1馬身の先着。今週も三浦を背に併せ馬。気の悪さを見せた2歳馬相手だったが、リズムを崩すことなく、最後はシャープな伸び脚を披露。数字以上の切れがあり、しなやかなフットワークは春よりも成長を感じるもの。復帰戦に向けてうまく仕上がった。
■3枠6番エルトンバローズ
杉山晴紀厩舎 西村淳也騎手
坂路で単走。最初から最後まで抑え気味。
気分よく走れていて、反応もいい。体調は良さそう。馬場が混雑してても集中して走れていたのもいいね。
■4枠7番シルトホルン
新開幸一厩舎 大野拓弥騎手
▲写真奥
1週前は大野を背に3頭併せ。内に潜って手応え良く、真っ直ぐ伸びきった。5F68秒1ー3F38秒2ー1F11秒7。今週も大野が騎乗。前を走る僚馬を目標に進んだが、直線は重心をグッと下げたまま、切れのあるフットワーク。
ただし、この馬も蹴りがちょっと物足りないかな。気分良くは走れていたけど、蹴りの部分がちょっと引っかかる。
■4枠8番セオ
上村洋行厩舎 松若風馬騎手
坂路で併せ馬。全体的に、やや慌て気味の感じがある。もっとじっくり構えて脚を伸ばしてほしいし、体は使えてたけど、この馬も蹴りが物足りないね。
■5枠9番ウヴァロヴァイト
萩原清厩舎 菅原明良
1週前は菅原明を背に併せ馬。僚馬を追いかけて内に潜ると一杯に追われる相手を子供扱い。持ったまま抜け出して、最後は相手が来るのを待ちながらも1F11秒2。追えば1F10秒台が出ていた。今週は菅原明を背に単走負い。テンションを上げないように馬の気に任せたが、手脚が良く伸びたダイナミックなフットワーク。直線も持ったまましっかりとはじけて見せた。ただし気になるのが体を見る限り、この稽古の段階で仕上がり過ぎちゃってるのが気になったね。本番までに状態が下がらなければいいけど。
■5枠10番バルサムノート
高野友和厩舎 松岡正海騎手
坂路で単走。首は右に曲がり気味だが、前脚は勢い良く動き、活気を感じさせる。後肢の蹴りもなかなかでチップがしっかりと舞っている。首を前へと伸ばし、前向きな姿勢も披露。体は使って順調は順調そう。ただ、この馬も姿勢が高いのが気になったね。
■6枠11番アグラシアド
中村直也厩舎 津村明秀騎手
坂路で併せ馬。さばきはダイナミックで小気味よい。体を使えてるし力強さもあった。しっかり先着できた点も評価できるし良いと思う。
■6枠12番ダイシンヤマト
戸田博文厩舎 吉田豊騎手
吉田豊を背に単走負い。オーバーワークを避けるように、無理せず脚さばきを確かめる内容。最後まで手綱を動かすことなくリズムを重視したとはいえ、硬さがあって迫力はひと息。前を叩きつけるような走りでダート馬っぽいんだよね。
■7枠13番アイスグリーン
池添学厩舎 幸英明騎手
坂路で単走。最後までリズム良く上がれてたし、気分良くは走れていたけど、力強さがいまひとつ。特にやや後肢の蹴りが浅い感じでトモの蹴りが物足りない。踏ん張れないから頭が高くなる。
■7枠14番レーベンスティール
田中博康厩舎 戸崎圭太騎手
日曜日にビシッと追って5F66秒0ー3F36秒4ー1F11秒3の好時計。直前はしまい重点も、うなるような手応えのまま相手を圧倒して見せた。1F11秒4を軽々叩き出した脚力に馬体も柔らかく、ふっくらとした仕上がり。
掛かり気味ながら、体全体の使いは上手で力強さがあった。
■8枠15番エマヌエーレ
平田修厩舎 石橋脩騎手
坂路を単走でサッとだが、見た目以上に時計が速く、ラスト1ハロンは11秒9と超優秀。CWコースも併用して乗り込みは順調だし、運動量そのものも豊富だ。馬体にも厚みが出てきて成長を感じさせる。反応も良く、力強さもあったね。
■8枠16番マイネルモーント
高木登厩舎 石川裕紀人騎手
▲写真奥
南ウッドで故障馬が出て、追い切りを急遽ポリトラックに変更。前半はゆったりとしたペースで進んだが、折り合いを欠くこともなくリラックスした走り。直線で内の潜ると仕掛けた程度でゴール前はクビほど前へ出た。5F67秒4ー3F37秒2ー1F11秒6。ハツラツとした動きを見せており、調整に狂いなし。
しっかり力強い踏み込み。順調だと思うよ。