【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。


<美浦>馬場寸評(2024.11.27)

【美浦ウッド】は重。前夜からの雨でコース全体がたっぷりと水分を含んだ状態。ただ、重くはならず、締まって速い時計がマークされた。騎乗した助手は「開門時間にはほとんど雨は止んでいたが、馬場はかなりの水分量。後半は霧で視界が悪くなり、セーブしたところも。あまり乗りやすい日ではなかったね」とのこと。日曜中京11R・チャンピオンズCに出走予定のミトノオーが6F82秒8ー3F36秒8ー1F11秒6。ペイシャエスが5F67秒3ー3F36秒8ー1F11秒5。
【美浦ポリトラック】は稍重。走ると水しぶきが上がる状況。先週よりも時計はかかっており、1F12秒台前半なら優秀と言える。
【美浦芝】は不良。速い追いきりは行われず。ポリトラック同様に水しぶきが上がるほどで、時計も遅め。1F12秒台前半なら優秀だ。
【美浦ダート】は不良。コーナーに水が浮かび、普段の運動も避ける厩舎があった。追い切りで使われたのは、走路試験1頭だけだった。
【美浦坂路】は重。たっぷりと水分を含んだ状況。先週よりも重くなり、時計のかかるコンディション。1F12秒台前半なら優秀だ。


<美浦>追い切り注目馬

■土曜中山9R 葉牡丹賞
 エルムラント(牡2歳)

父:フィエールマン
母父:Exceed And Excel
生産:ノーザンファーム
馬主:村木 隆
厩舎:美浦・鹿戸 雄一

前走は早めに動いて前を捕らえると、あとは後続を引き離す一方の圧巻のパフォーマンス。秘めた素質は相当で、ここも一気に突破できる器だ。レースの9日後には坂路で早くも15ー15をマーク。そこから坂路でじっくりと乗られると1週前は主戦・荻野極が駆け付けて、ウッドコースで3頭併せ。2頭を誘導しながら直線は馬場の大外に持ち出したが、追われる中の馬を手応えで圧倒すると、内のOPにも堂々と1馬身の先着。5F69秒6ー3F39秒6ー1F11秒7。大外を回ってこの数字なら優秀で、手綱を緩めればはじける勢いだった。今週は単走に切り替えたが、先週同様に馬場の外を使ってたっぷりと負荷をかけて乗り込まれ、6F82秒9ー3F38秒2ー1F12秒5。最後はオーバーワークを避けたが、フットワークの切れ、迫力が目立った。馬体も引き締まっており、連勝が濃厚だ。


■日曜中山9R 南総ステークス
 ランドオブラヴ(牝4歳)

父:ミッキーアイル
母父:King’s Best
生産:木村 秀則
馬主:広尾レース(株)
厩舎:美浦・蛯名 正義

前走は馬場入場後に暴走して競争除外に。しっかりと間隔をあけて立て直されたことで、疲れは皆無。むしろ当時の馬体、気配からグンと良くなっており、うまく調整されたことが分かる。坂路とウッドを併用して乗り込まれ、1週前は1F11秒7。今週は半マイルからとなったが、直線は重い馬場を苦にすることなく、矢のような伸び脚。持ったままズバッとはじけた。4F52秒2ー1F11秒1。馬なり1F11秒1は脚力がなければ出ない数字。体もふっくらと見せ、何よりも落ち着き払って堂々とした雰囲気は、精神面の成長を示している。巻き返せる出来だ。


<栗東>馬場寸評(2024.11.27)

前日降っていた雨もあがって朝から晴天。芝コースやや重、ポリトラックは(常時)良。その他のコースは重馬場だった。今週から中京開催も行われるため追い切り数は多め。
【Wコース】はラスト1ハロン11秒台前半は先週よりもやや多かったが、遅い時間帯は全体的に時計を要した。10秒台をだした馬はいなかった。
【芝コース】は見た目は走りやすそうな状態だが、ほとんどが馬なりの調整。数字は遅めだった。
【ポリトラック】はラスト11秒台は当たり前のようにでたが、降雨の影響か、全体時計は標準よりも遅めだった。


<栗東>追い切り注目馬

■土曜京都6R 2歳未勝利
 ワイドクリーガー(牡2歳)

父:サトノクラウン
母父:マツリダゴッホ
生産:新井牧場
馬主:幅田 京子
厩舎:栗東・奥村 豊

Wコースで5ハロン73秒1ー57秒5ー40秒4ー12秒0。直線で脚を伸ばしてた程度の軽めの内容だが、弾むようなフットワークで軽快感満点の動き。この厩舎らしくあまり強い攻めはしないが、それでも長めを丹念に乗り込まれていて高いレベルで安定している。前走はスタートでアオリ後方3、4番手からの競馬。スローな流れで前の馬同士の決着だったことを考えれば、追い込んでの4着は強い内容。今回は鞍上にルメールを配し必勝態勢。


■日曜京都10R 嵯峨野ステークス
 ライトバック(牝3歳)

父:キズナ
母父:Exceed And Excel
生産:レイクヴィラファーム
馬主:増田 和啓
厩舎:栗東・茶木 太樹

Wコースで6ハロン83秒2ー67秒1ー51秒9ー37秒3ー11秒6。単走で抑えたままの内容だったが、徐々にスピードアップし、最後も余力十分に駆け抜けた。新潟記念はレース前の放馬で競走除外となったが、その後は放牧を挟んで、帰厩後はしっかりと調教を積まれている。先週の追い切りでも好タイムをマークし及第点以上の仕上がりにある。レースでも稽古でも軽い走りでいかにもキレる脚を使えそうなタイプ。今年の桜花賞、オークスで僅差の3着。今後のためにも条件戦のここは負けられない。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び4頭の調教注目馬をご紹介いたしました。


株式会社ASHURA PROJECT
調教班