【ジャパンカップ】認定競走主幹菅原貴史の追い切り寸評


【ジャパンカップ】認定競走主幹菅原貴史の追い切り寸評


■1枠1番 ゴリアット【評価A】
 グラファール厩舎[海外] C・スミヨン騎手

[今週] C・スミヨン騎手
【東京芝】 良 90秒6-76秒5-62秒9-50秒0-37秒3-12秒2 馬なり

20日は東京芝コースで7F90秒6ー5F62秒9ー3F37秒3ー1F12秒2。前を目標に進み、馬体を並べるとグイッと前に出て半馬身の先着。回転力があって、坂を越えるスピードもまずまず。体も無駄がなく、うまく仕上がっている。

■2枠2番 ブローザホーン【評価B】
 吉岡厩舎[西] 菅原明騎手

[1週前] 助手
【栗東坂路】 良 55秒1-39秒6-25秒8-13秒1 末強め
[今週] 菅原明騎手
【栗東坂路】 良 56秒3-40秒8-36秒3-13秒0 馬なり

坂路で併せ馬。気持ちが戻っているかが最大のポイントだが、僚馬を追いかける際も集中できており、心配はいらないだろう。道中は脚さばきひと息かと思ったが、ラストはグッと来た。時計以上の評価は必要。

■3枠3番 ドウデュース【評価S】
 友道厩舎[西] 武豊騎手

[1週前] 武豊騎手
【栗東CW】 良 97秒8-80秒9-65秒7-50秒7-35秒7-10秒9 末強め
[今週] 助手
【栗東P】 良 69秒1-53秒3-39秒5-11秒7 馬なり

胸前の無駄な脂肪が取れたことで前の出の稼動域が広がり欲しかった柔らかみを手に入れたのが、この秋。
この中間も前走の反動など微塵にも感じさせず切れに切れまくり。
最終はポリトラックコースで併せ馬。ゴーサインが出る前は鞍上の指示を待つが、それでいて僚馬に鋭い眼光を投げかける。さすがの貫禄だ。ラストは自分から並んでいって併入。わずかに遅れたとジャッジする媒体もあるかもしれないが全く気にする必要はない。

■3枠4番 ジャスティンパレス【評価B】
 杉山晴厩舎[西] C・デムーロ騎手

[1週前] C・デムーロ騎手
【栗東坂路】 良 51秒6-37秒6-24秒5-12秒5 馬なり
[今週] 助手
【栗東坂路】 良 54秒6-39秒8-25秒8-12秒6 馬なり

坂路で単走。ややガチャガチャして、馬体のアップダウンが激しい。以前はもっとスムーズに走れていた気もする。
一番いい頃を100とすれば90程度の状況かも知れないが、前走が70程度であの走り。
前走以上の状態であるのは間違いない。

■4枠5番 シュトルーヴェ【評価B】
 堀厩舎[東] 鮫島駿騎手

[1週前] 助手 [11月14日(木)追い]
【美浦南W】 良 82秒5-65秒5-50秒5-36秒1-11秒2 一杯
[今週] 助手
【美浦南W】 稍 83秒5-67秒0-52秒0-37秒6-12秒3 馬なり

1週前は3頭併せでビシッと追われ5F65秒5ー3F36秒1ー1F11秒2。追い比べからしっかりと脚を伸ばして好時計をマーク。今週は同じくジャパンCに出走するダノンベルーガと併せたが、押してモタつく相手に対して、スムーズな加速から一気に突き放す切れ味。6F83秒5ー3F37秒6ー1F12秒3。楽々と2馬身の先着を果たした。体の緩みもなく、久々を感じさせない仕上がり。

■4枠6番 ダノンベルーガ【評価C】
 堀厩舎[東] 松山騎手

[1週前] 助手 [11月14日(土)追い]
【美浦南W】 良 83秒5-66秒7-51秒6-36秒3-11秒2 強め
[今週] 助手
【美浦南W】 稍 83秒5-66秒9-52秒0-37秒7-12秒4 一杯

1週前は3頭併せで5F66秒7ー3F36秒3ー1F11秒2。中の馬との追い比べからしぶとく脚を伸ばして同入。また、内の馬には3馬身突き放した。今週は深いブリンカーを着用。先週の動きが嘘のような渋さ、モタつきを見せて、シュトルーヴェに全く食らいつくことができずに離されてゴール。6F83秒5ー3F37秒7ー1F12秒4。明らかに動きが悪かった。態勢に不安を残す。

■5枠7番 シンエンペラー【評価B】
 矢作厩舎[西] 坂井騎手

[1週前] 坂井騎手
【栗東CW】 良 81秒2-66秒6-52秒1-37秒1-11秒0 一杯
[今週] 坂井騎手
【栗東坂路】 良 52秒8-37秒9-25秒1-12秒4 馬なり

遠征帰りだがガタッと来ている感じはしない。
むしろこの遠征をきっかけに精神面でどっしりしてきている。
元々が子供っぽいところがある馬だが、少しずつ精神面も成長してきている。
追い切りは坂路で併せ馬。首が高く、力が上へと逃げてしまっているがこの馬はいつもこのような感じ。それでも僚馬に追いつき、それなりのタイムを刻むあたりはさすがで、今までになく動きが良く見えた。この状態ならチャンスはありそう。

■5枠8番 オーギュストロダン【評価A】
 A・オブライエン厩舎[海外] R・ムーア騎手

[今週] 助手 [11月21日(木)追い]
【東京ダ】 重 95秒2-80秒9-67秒0-53秒8-40秒4-12秒3 馬なり

20日は東京芝コースで7F98秒3ー5F67秒8ー3F40秒2ー1F13秒2。翌日21日は東京ダートコースで7F95秒2ー5F67秒0ー3F40秒4ー1F12秒3。連日時計を出せるほど元気で、軽いフットワークはディープ産駒らしさがある。毛ヅヤも冴えて体調はいい。

■6枠9番 チェルヴィニア【評価S】
 木村厩舎[東] C・ルメール騎手

[1週前] 助手
【美浦南W】 良 94秒8-79秒8-65秒7-52秒0-38秒1-11秒7 馬なり
[今週] 助手
【美浦南W】 稍 83秒8-67秒9-52秒8-38秒2-11秒7 馬なり

帰厩後1本目でいきなりマイル追い。111秒2ー5F66秒2ー3F38秒6ー1F12秒3。1週前となる13日もマイルから時計を出す意欲的な内容となったが、追われる相手を持ったまま圧倒して、最後までうなっていた。111秒0ー5F65秒7ー3F38秒1ー1F11秒7。今週は3頭併せの真ん中に入れてプレッシャーをかけたが、抜群の気合といつでも抜け出せる脚勢。6F83秒8ー3F38秒2ー1F11秒7。これだけハードに追えるのは体調がいい証拠で、馬体も筋肉量が増えてバランスのいいシルエット。肌もピカピカの状態で出来は文句なし。

■6枠10番 ドゥレッツァ【評価B】
 尾関厩舎[東] W・ビュイック騎手

[1週前] 助手
【美浦南W】 良 82秒3-65秒9-51秒2-36秒6-11秒4 一杯
[今週] 助手
【美浦南W】 稍 82秒6-66秒6-51秒3-36秒7-11秒2 G前仕掛け

帰厩当初は体の緩さを残したが、ひと追いごとに体が締まり、それに合わせて動きも活発になっている。1週前はビシッと追って5F65秒9ー3F36秒6ー1F11秒4。ゴーサインに瞬時に反応して、盛り返す相手を退けた。今週は単走追い。前半から気負いもなく、リズム良く加速ラップを刻むと、直線はパワフルなフォームで一気にはじけた。6F82秒6ー3F36秒7ー1F11秒2。ここ目標にきっちりと態勢を整えた。

■7枠11番 カラテ【評価C】
 音無厩舎[西] 杉原騎手

[1週前] 松若騎手 [11月14日(木)追い]
【栗東坂路】 良 50秒8-36秒9-24秒4-12秒5 一杯
[今週] 杉原騎手
【栗東坂路】 良 51秒3-37秒3-24秒5-12秒5 一杯

坂路で併せ馬。やや首が高く、フワフワした走り。それでもかき込みには迫力があり、コンディション的には問題なし。首の高さだけ。

■7枠12番 ソールオリエンス【評価B】
 手塚厩舎[東] 横山武騎手

[1週前] 嶋田騎手
【美浦南W】 良 80秒4-65秒0-50秒4-36秒6-11秒3 馬なり
[今週] 嶋田騎手
【美浦南W】 稍 69秒1-53秒0-37秒7-11秒2 馬なり

11月6日に坂路で15ー15。そこから徐々にペースを上げて11月10日にウッドで前走後の初時計をマーク。順調な立ち上げから、1週前は併せ馬で6F80秒4ー3F36秒6ー1F11秒3。攻め駆けする僚馬を子供扱いにして2馬身の先着を果たした。今週は嶋田騎乗でしまい重点の内容となったが、馬場の大外を勢いのある伸び脚。5F69秒1ー3F37秒7ー1F11秒2。柔らかみのあるフォームに、馬体もふっくらとした状態。引き続き出来はいい。 

■8枠13番 ファンタスティックムーン【評価C】
 シュタインベルク厩舎[海外] R・ピーヒュレク騎手

[今週] 調教師 [11月19日(火)追い]
【東京ダ】 重 87秒7-73秒2-58秒0-42秒3-15秒7 馬なり

19日に東京ダートで6F87秒7ー3F42秒3ー1F15秒7。21日は東京ダートで早めのキャンター。攻め込むことができずに、何とか体調を維持している感じだ。体も立派に映り、軽い芝への適性は疑問。

■8枠14番 スターズオンアース【評価A】
 高柳瑞厩舎[東] 川田騎手

[1週前] 川田騎手 [11月14日(木)追い]
【美浦南W】 良 81秒3-65秒1-50秒6-36秒6-11秒3 馬なり
[今週] 助手
【美浦南W】 稍 65秒8-50秒7-36秒4-11秒7 馬なり

1週前は川田が駆け付けて3頭併せ。2頭の内に潜ると、追われる相手を余力たっぷり突き放した。6F81秒3ー3F36秒6ー1F11秒3。今週は2頭併せ。力みながら先行する相手に対してリズム良く追走すると、コーナーでは早々と手が動いた相手の内にスッと潜り込んだ。一杯に追われる相手を尻目に楽な手応えのままグングンと加速。追えば突き放す感触がありながらも、最後まで相手に合わせる余裕の同入。力感あふれるフォームは好調時と遜色なく、肌も薄く、しっとりと見せる状態。万全の態勢だ。