【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬
ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。
注目の美浦の追い切りから。
<美浦>馬場寸評(2024.11.20)
【美浦ウッド】は稍重。前日の水まきに加えて、調教の途中から雨が降り出して、チップは締まって走りやすい状況。時計も速かった。騎乗した助手は「きょうは朝から冷え込んでいたうえに雨。乗っている我々は体が硬くなってしまったが、馬はこれぐらいの方が動けるね。速い時計を出しても息があがらないし、締まった馬場もスピードに乗りやすかった。これからデビューを迎える2歳馬もよく動けていたよ」とのこと。日曜東京12R・ジャパンCに出走するチェルヴィニアが6F83秒8ー3F38秒2ー1F11秒7。スターズオンアースが5F65秒8ー36秒4ー11秒7。
【美浦ポリトラック】は良。雨で若干粘り気のある馬場。ただ、追い切りへの影響はなく、速い時計がマークされた。1F11秒台前半なら優秀だ。
【美浦芝】は稍重。水分を含んだが滑るようなことはなく、むしろ締まって速い時計が出ている。1F11秒台前半なら優秀と言える。
【美浦ダート】は稍重。軽くて速い時計が出る馬場だが、雨が降った後半は明らかに時計が速くなった。1F11秒台なら優秀と言える。
【美浦坂路】は稍重。追い切りの途中から降った雨の影響はなく、終日締まって走りやすいコンディション。時計も速かった。1F12秒台前半ならOK。
<美浦>追い切り注目馬
■土曜東京9R カトレアステークス
ナチュラルライズ(牡2歳)
父:キズナ
母父:Distorted Humor
生産:グランド牧場
馬主:吉岡 寛行
厩舎:美浦・伊藤 圭三
デビュー戦は6馬身差の圧勝劇。3着馬はそこから大差だったように、まさに独壇場だった。プラタナス賞を取り消して立て直しを図ったが、追い切るごとにグングンと調子を上げており、1週前は横山武を背に5F66秒4ー3F37秒2ー1F11秒6。今週は横山武を背に3頭併せの外から馬体を並べたが、促す程度で中の古馬を圧倒。内の古馬はあっさりと2馬身突き放して5F68秒3ー3F37秒5ー1F11秒6。走る気がみなぎって、体の緩さも一切なし。うまく立て直された。
■日曜東京9R オリエンタル賞
シンハナーダ(牡3歳)
父:レイデオロ
母父:ウォーエンブレム
生産:ノーザンファーム
馬主:DMMドリームクラブ(株)
厩舎:美浦・国枝 栄
体質の弱さからデビューは遅れたが、目下2戦2勝。とりわけ前走は後続を3馬身突き放す強い内容で、素質が違った。この中間も順調に調整を重ねて1週前は併せ馬で6F83秒7ー3F37秒5ー1F11秒2。追われる相手を馬なりのまま圧倒して見せた。今週は古馬と併せたが、直線は内に潜ると一気に加速。うなるような勢いで、一直線にはじけた。6F82秒8ー3F36秒7ー1F11秒5。馬体にメリハリが出て、動きも前走以上。叩いてさらに上昇中だ。
■日曜東京11R アーモンドアイカップ
ダニーデン(牡4歳)
父:リアルスティール
母父:Numerous
生産:ノーザンファーム
馬主:吉田 和美
厩舎:美浦・辻 哲英
10月20日に初時計。そこからコースと坂路を併用して乗り込まれ、計12本の時計を重ねる熱心な調教を消化。コースでは長めを意識させながらたっぷりと負荷をかけて乗られ、1週前は3頭併せで1馬身の手応えと脚勢を披露。6F82秒5ー3F37秒5ー1F11秒8を余力を持って叩きだした。今週は調教師自ら手綱を取って3頭併せ。2頭を誘導して馬場の大外で馬体を並べたが、相手に合わせる余裕がありながらも、最後まで集中して外ラチ沿いを一直線の伸び脚。5F71秒0ー3F40秒2ー1F12秒4と意識的にセーブして数字は控えめも、バネの利いたフォームと切れの良さが目立った。馬体も引き締まっており、久々を感じさせない仕上がりだ。
<栗東>馬場寸評(2024.11.20)
調教開始時には気温7度でかなり冷え込んでいたが、晴天で芝コース(やや重)を除いてすべて良馬場だった。
【Wコース】はラスト1ハロン11秒台前半はやや少なめ。力の付ききっていない馬は直線で一杯になるシーンも多かった。
【芝コース】はこのところの雨で丈がだいぶ伸びてきた。一杯に追ってきた馬はいなかったが、それでも抑えたままで5ハロン61秒台もでていて、まずまず走りやすそうなコンディション。
【ポリトラック】はラスト11秒台は普通にでたが全体時計は標準程度だった。
<栗東>追い切り注目馬
■土曜京都10R コントレイルメモリアル
ヤマニンステラータ(牡3歳)
父:サトノダイヤモンド
母父:チチカステナンゴ
生産:錦岡牧場
馬主:土井 肇
厩舎:栗東・松永 幹夫
Wコースで6ハロン85秒0ー69秒2ー54秒0ー38秒8ー12秒1。単走で余力を残した調整。数字は目立たないが、力みもなくゆったりとした走りで状態面の不安はなし。1番人気に支持された前走は後方から伸びを欠きいいところなく敗れたが、重馬場が多分に影響しての結果だろう。自分でレースをつくれる馬ではないが、長くいい脚を使えるタイプ。外差しの決まる今の京都コースにもフィットしていて巻き返しがありそうだ。
以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び4頭の調教注目馬をご紹介いたしました。
株式会社ASHURA PROJECT
調教班