【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬
ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。
注目の美浦の追い切りから。
<美浦>馬場寸評(2024.11.13)
【美浦ウッド】は良。前日からたっぷりと水まきを行っており、チップは締まって走りやすい状況。時計も速かった。騎乗した助手は「馬が集中する時間帯に追ったが、馬場が荒れることもなく、走りやすかった。特に内側はスピードに乗ったら、そのまま走り切れてしまう。1F11秒台が楽々と出る馬場だからね。2歳馬にも使いやすい」とのこと。日曜京都11R・マイルCSに出走するブレイディヴェーグが6F82秒8ー3F37秒0ー1F11秒6。ウインマーベルが5F68秒8ー3F38秒0ー1F11秒4。
【美浦ポリトラック】は良。適度な粘り気があって、コース全体が締まって走りやすい状況。時計も先週より速め。1F11秒台前半なら優秀だ。
【美浦ダート】は良。水分を含んで軽い馬場。追い切り頭数は少ないが、走りやすく時計も出ている。1F11秒台なら優秀だ。
【美浦芝】は良。デコボコしたところがなく、また丈もそろって綺麗な馬場状態。時計も速め。1F11秒台前半なら優秀と言える。
【美浦坂路】は良。ウッド同様にしっかりと水まきが行われており、締まって走りやすいコンディション。特にハロー車で馬場を均した後は時計も速かった。1F12秒台前半なら優秀だ。
<美浦>追い切り注目馬
■土曜東京11R 東京スポーツ杯2歳ステークス
レッドキングリー(牡2歳)
父:サートゥルナーリア
母父:Smart Strike
生産:レイクヴィラファーム
馬主:(株)東京ホースレーシング
厩舎:美浦・木村 哲也
デビュー戦は2番手で流れに乗ると、直線もしっかりと脚を使って2着に4馬身差。抜け出す脚の速さや大物感あふれる馬体の雰囲気からも、今後クラシックを意識させる素材であるのは間違いないだろう。前走後は短期放牧でリフレッシュ。帰厩後の調整は順調で1週前はウッドで6F84秒0ー39秒3ー12秒0。日曜もウッドでしっかりと追われ5F66秒9ー3F37秒2ー1F11秒5。今週は2頭の間に入れて実践を意識させたが、うなるような勢いで伸びて両サイドに先着。6F83秒3ー3F37秒5ー1F11秒4。パンパンに膨らんだ馬体からも出来の良さが伝わっており、ここを通過点とする。
■日曜東京9R 赤松賞
レイユール(牝2歳)
父:キズナ
母父:キングカメハメハ
生産:下河辺牧場
馬主:榊原 源一郎
厩舎:美浦・手塚 貴久
小柄ながらバネが素晴らしく、全身を無駄なく使った切れのあるフットワークを披露。追えば追うだけ伸びるような脚勢で、1度使ったことで馬体、動きにも芯も入った。この中間も嶋田が付きっ切りで面倒を見ており、1週前は単走で長めから追って、最後まで勢いたっぷりの伸び脚。6F83秒2ー3F37秒3ー1F11秒5。今週は嶋田を背に併せ馬。前を見ながらピタリと折り合って、コーナーさばきもスムーズ。直線は馬場の大外で馬体を並べたが、持ったままスパッと切れた。6F84秒4ー3F38秒2ー1F11秒5。大外を回してこの数字なら優秀で、ゴーサインを出せば瞬時に抜け出せる勢い。肌も薄く、しっとりと見せており、叩いての良化は歴然。
■日曜東京10R 秋色ステークス
トラマンダーレ(牡4歳)
父:ドゥラメンテ
母父:Tapit
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)シルクレーシング
厩舎:美浦・鹿戸 雄一
前走は直線で追い出しを待たされ決してスムーズではなかったが、間を割って一気に抜け出す着差以上に強い競馬。勝ち時計は重賞・関屋記念よりも速く、同馬の資質も重賞レベル。その後は暑い時季をパスして10月末に美浦に帰厩。時間をかけて乗り込まれ、ひと追いごとにパワーアップされてきた。1週前は馬場の大外で併せ馬。最後まで相手に合わせたが、手応え、脚勢の違いは明らか。5F68秒9ー3F38秒9ー1F11秒9。今週は2歳馬に胸を貸して終い重点となったが、追われる相手を持ったまま圧倒すると、最後まで重心を低く構えた迫力満点のフットワークを披露。1F11秒7も、数字以上の切れとスピードを感じさせる内容だった。馬体も無駄なく、研ぎ澄まされた状態。出来は文句なし。
<栗東>馬場寸評(2024.11.13)
晴天で快晴に近い状態。芝コース(やや重)以外はすべて良馬場だった。
【Wコース】は普段よりも11秒台前半は少なめ。極端に時計がかかった訳ではないが、標準よりもいくぶん数字は遅めだった。
【芝コース】は雨が多かったこともあってか先週よりも芝丈がだいぶ伸び見た目はフカフカの走りやすそうな状態だったが、セーブした追い切り1頭のみ。
【ポリトラック】は、通常よりも追い切り多数。しっかりと追ってきた馬はラスト11秒台はでたが、全体時計はやや遅めだった。
<栗東>追い切り注目馬
■土曜京都12R 3歳上2勝クラス
プリマヴィータ(牝5歳)
父:ハービンジャー
母父:キングカメハメハ
生産:北星村田牧場
馬主:酒井 孝敏
厩舎:栗東・藤沢 則雄
ポリトラックで6ハロン84秒6ー67秒0ー52秒6ー39秒3ー12秒5。控えた内容だったため数字は目立たないが、力みもなくノビノビとした走りで元気一杯。前走はなかなか強いメンバーが揃っていたこともあり8頭立ての7着といいところがなかったが、外から主張してきた馬にハナを譲る形になったことも敗因のひとつか。ためてもキレる脚を使えるタイプではないのでやはり逃げてこその馬。1ハロン距離を延ばし先手も奪いやすくなりそうで、前々からの粘り込みに期待。
■日曜京都4R 2歳新馬
メイショウアオコチ(牡2歳)
父:メイショウボーラー
母父:キンシャサノキセキ
生産:高昭牧場
馬主:松本 好雄
厩舎:栗東・飯田 祐史
浜中が乗り、E(ダート)コースでゲートから出し12秒2ー11秒3ー11秒2ー12秒3ー14秒3。先週はWコースで一杯に追われたので直前は、ゲートの確認を含め単走追い。テンのダッシュも速いことは速いが、とにかく目についたのが二の脚の速さ。勢いがついてからは11秒台のラップを刻んで抜群の加速力を見せた。ここ3週は追い切りで浜中が乗っていることからも期待の高さが伝わってくる。追い切りの本数こそそれ程多くはないが、稽古の動きからも力の出せる仕上がり。スピードの違いで押し切る。
以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。
株式会社ASHURA PROJECT
調教班