【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬
ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。
注目の美浦の追い切りから。
<美浦>馬場寸評(2024.9.11)
【美浦ウッド】は良。開門の5時は真っ暗だが、気温が上がる前に追い切りを済ませてしまおうと朝から馬が集中した。前日からの水まきの効果でチップはたっぷりと水分を含んでおり、気温が上がった後半も乾くことなく、終日締まったコンディション。時計も速かった。騎乗した助手は「改修工事後ということもあって、チップの質が良く走りやすいね。特にハロー車で馬場を均した後は内、外どこを通っても伸びる感じ。深さもちょうどいいくらいで、しっかりと踏ん張れている。追い切りに使いやすい」とのこと。日曜中京メーン・ローズステークスに出走するレガレイラが5F67秒9ー3F38秒0ー1F11秒3。月曜中山メーン・セントライト記念に出走するコスモキュランダが5F69秒4ー3F38秒2ー1F11秒8。
【美浦ポリトラック】は良。先週と大きな変化はなし。硬さもなく、走りやすい状況が続く。1F11秒台前半なら優秀だ。
【美浦ダート】は良。軽くて走りやすい馬場。追い切り頭数は少ないが、1F11秒台なら速いと言える。
【美浦芝】は良。芝丈がそろい、青々とした綺麗な馬場。速い時計が出ており、1F11秒台なら優秀と言える。
【美浦坂路】は良。適度に水分を保ち、走りやすいコンディション。1F12秒台前半なら優秀だ。
<美浦>追い切り注目馬
■土曜中山10R 御宿特別
ウインレイアー(牝4歳)
父:シルバーステート
母父:Arch
生産:コスモヴューファーム
馬主:(株)ウイン
厩舎:美浦・和田 雄二
札幌を使って美浦に帰厩。毎週併せ馬を消化してきたが、すべて先着の優秀な走り。1週前は3頭併せの内からあっさりと抜け出して5F68秒6ー3F38秒6ー1F12秒2。最後は相手に合わせたため数字は目立たないが、フットワークは弾んでいた。今週は2頭併せ。大きく追走しながらも、直線は外へ併せる意欲的なケイコ内容。一杯に追われる相手を馬なりのまま手応えで圧倒すると、最後はグイッと伸びて1馬身の先着。5F65秒1ー3F37秒0ー1F12秒0。馬場の大外を回ってこの数字は速い。さらにラストまで手応え抜群だったように、走るエネルギーが充満している。得意の中山に合わせて、一気に調子を上げた。
■日曜中山11R ラジオ日本賞
パライバトルマリン(牝4歳)
父:Malibu Moon
母父:Smart Strike
生産:Stonestreet Thoroughbred Holdings LLC
馬主:吉田 和美
厩舎:美浦・林 徹
距離を延ばした前走が勝ち馬に小差の4着。急がせるよりもじっくりと構えられる競馬の方が合っているのは明白で、当舞台でさらにパフォーマンスを上げる可能性は十分だ。前走後はリフレッシュさせて出来も万全。2週前は1F11秒2。1週前は1F11秒3をマーク。今週は三浦を背に併せ馬。5Fからペースを上げて、直線は馬場の大外へ。並ぶまでの脚が速く、ゴール前は手応え、脚勢の違いを見せつけてフィニッシュ。5F68秒7ー3F37秒9ー1F11秒2。大型ながら体の緩さ、重苦しさは一切なく、張り、ツヤも目立つ仕上がり。万全の復帰戦となった。
■月曜中山6R 2歳新馬
ブラウンラチェット(牝2歳)
父:キズナ
母父:Congrats
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)サンデーレーシング
厩舎:美浦・手塚 貴久
サウジダービー、UAEダービーを勝ったフォーエバーヤングの下。兄と違って牝馬特有の軽さと切れがあり、いかにも芝で良さが生きそうなタイプ。ここまでの調整も順調で、1週前は3頭併せの真ん中に入れて実戦を意識させたが、追われる2頭を尻目に持ったままグングンと加速。最後まで手応えに余裕を見せながら6F83秒6ー3F37秒7ー1F11秒4の好タイムを軽々とマークして見せた。今週も3頭併せで追われたが、2頭を上回る脚勢で1F11秒7。あか抜けた馬体からも素質の高さは間違いなく、初戦だけではなく先々まで要注目。
<栗東>馬場寸評(2024.9.11)
晴天で朝から気温も高く全コース良馬場。
【Wコース】はラスト1ハロンを11秒台でまとめてきた馬はそれなりにいたが、11秒台前半となるとかなり少なめ。ゴール前で失速する馬も多く先週とくらべるとかなり力を要する馬場状態。チップが馴染んでいないのか、とくに直線で外目を走ってきた馬はゴール前で失速するシーンも多かった。10秒台はなし。
【芝コース】は先週と同様、内と外の芝丈が長め。見た目は走りやすそうな状態だが、すべて馬なりの調整で数字は遅め。
【ポリトラック】は暑さ対策もあってか控え追い切りが中心で、ラスト11秒台も普段より少なかった。
<栗東>追い切り注目馬
■中京土曜8R 阪神ジャンプステークス
ネビーイーム(牡6歳)
父:キズナ
母父:Singspiel
生産:木村 秀則
馬主:前田 幸貴
厩舎:栗東・佐々木 晶三
ポリトラックで6ハロン82秒5ー65秒7ー52秒2ー39秒0ー11秒9。小牧が乗り、単走で長めから追われる。ゴール前で仕掛けられるとしっかりとした反応を見せた。もともと攻め駆けし、よく見せるタイプの馬ではあるが、活気十分の動き。一杯には追われていないが、長めをじっくりと乗り込まれていて、久々でも力のだせる仕上がりにある。ややものたりない競馬が続いていたが、前走は中団から徐々にポジションをあげ、直線では内から差し切っての勝利。スタミナもあり、3300メートルに距離が延びるのも歓迎でこのメンバーなら落とせないところだろう。
■中京日曜9R 茶臼山高原特別
キングサーガ(せん7歳)
父:キングカメハメハ
母父:ディープインパクト
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)キャロットファーム
厩舎:栗東・小栗 実
Wコースで6ハロンから単走で83秒5ー68秒7ー53秒4ー37秒9ー11秒5。時計を要する馬場だったなか、テンポよく進み、ラストも抑えたままで鋭い伸びを見せた。先週、今週と軽快な動きで7歳馬だが元気一杯。4歳の夏以来約3年振りの芝のレースとなるが、2、3歳時には芝のレースで骨っぽいメンバー相手に好走実績ある馬。ハンデの55キロは恵まれたとまではいえないが、今の状態なら一発があってもおかしくない。
■中京月曜9R 長良川特別
ミラキュラスドラマ(牡3歳)
父:エピファネイア
母父:フジキセキ
生産:(有)社台コーポレーション白老ファーム
馬主:(有)社台レースホース
厩舎:栗東・杉山 晴紀
Wコースで4ハロン53秒5ー38秒1ー12秒1。半マイルからサラッと流した感じの控えめな内容だったが、スムーズな動き。遠征帰りになるが疲れも見せず高いレベルをキープしている。前走はスタートで出遅れたこともあり、後方からの競馬になったが、3角手前で押っ付けて上がっていき、直線もまずまずの伸び。勝ち負けまでは加われなかったが、長く脚を使っていて一応の力は示している。勝ち鞍こそないが、新馬戦で左回りでも走っていて、コース替わりも不問のタイプ。スタミナの豊富な馬、早めのスパートで持ち味を生かすレースができれば。
以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び6頭の調教注目馬をご紹介いたしました。
株式会社ASHURA PROJECT
調教班