現場の裏話コラム|vol.23|牝馬クラシックの動向とその舞台裏:乗り替わりへの波紋
先週は牝馬クラシックの第一弾・桜花賞が行われた。人気上位を関東馬が占めた一戦となったが、結果的にも関東馬がワンツー・阪神JFの1、2着馬が入れ替わるだけで、新興勢力は牙城を崩すことができなかった。
栗東トレセンでは戦前から「関東馬が有利で関西馬は劣勢だろう」といわれていたが、その通りの結果に。「今年の牝馬は東が強いですね。そんな中、関西馬ではスウィープフィートがかなり注目をされていましたが…。4着に敗れてしまい、一部からは騎乗批判が出ています」と語るのは、某日刊紙の記者だ。
スウィープフィートはチューリップ賞を武豊騎手にスイッチ。乗り替わりでいきなり結果を出し、王道路線を歩んだ牝馬として出走した。ただレースは勝負どころでスムーズに外へ出すことができず、最後方から上がり33秒0を使ったが4着まで。馬券に絡むことはできなかった。「このスウィープフィートはもともと、女性の永島まなみ騎手が主戦を務めていました。昨年の阪神JFでもコンビを組み、ファンからは人気のあったコンビです。祖母スイープトウショウも個性派としてかなりの人気を集めた馬でしたからね。それがチューリップ賞で武豊騎手に乗り替わり。いきなり結果は出しましたが、一部のファンから納得がいかないという声が上がっていたのも事実。そして今回の乗り方はさすがにまずかった。3着ライトバックの坂井騎手にいいようにやられていましたから。今週の栗東トレセンでも『また永島に戻してやってもいいんじゃないか』なんていう厩舎関係者もいましたよ」と語る。
しかし、そうした敗戦でも武豊騎手は「オークスが楽しみになりました」とコメント。このコメントが、あまりいい評価を得ていないようだ。
某厩舎関係者はこう話す。「まず人気だったのに、馬券に絡めなかった。それなのに『次が楽しみ』はファンも納得しないだろう。もしかしたら次も乗せてもらうために、馬主や厩舎関係者のアピールとして、ああいう発言をしたのかもしれない。武豊騎手は勝ちを量産している時代に、マスコミを通じて馬主へ売り込むようなことが多かった。今回の発言は、昔の武豊騎手を思い出すようだね。今は昔のように『アンチ武豊』は減っているが、今回は蹴落とした相手が人気の女性ジョッキー。武豊騎手の人気は認めるけど、やはり女性が相手だと分が悪いのかもしれない。今週は武豊騎手の悪口をちらほら耳にしているよ」。オークスでも引き続き騎乗するようなら、しっかりした結果を出さないと「永島ファン」が暴動を起こすかもしれない…。
栗東トレセン情報部:田所