【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

【阿修羅の追い切り速報】重賞以外の追い切り特注馬

ここで取り上げる注目馬は基本的に「阿修羅認定競走以外」のレースからの選出となっておりますが、好調教馬のみならず先々の指定に向けての【思惑】が絡んだ馬が紹介されることもございますので、推奨馬に関しては当該レースのみならずその後の動向もチェックしておくことをお薦めいたします。

注目の美浦の追い切りから。

<美浦>馬場寸評(2024.1.31)

【美浦ウッド】は良。前日から入念な水まきを行っており、コース全体が適度に水分を含んだ状態。気温が下がることがなかったため、チップが凍って硬くなるようなこともなかった。特に朝1番、ハロー後は馬場がしっとりと整い、走りやすい状況。時計も速かった。騎乗した助手からは「先週は雨の影響で重かったし、風もあってなかなか前に進まなかったが、今日は走りやすかった。内、外どこを通っても馬場が軽く、クッションもきいている。コーナーで1度勢いに乗ると、そのまま伸び切れてしまう感じ。速い時計が出せる馬場」とのこと。日曜東京11R・東京新聞杯に出走するウインカーネリアンが5F67秒0ー3F37秒9ー1F11秒6。ウンブライルが5F67秒5ー3F38秒0ー1F11秒4。
【美浦ポリトラック】は良。適度に粘り気があって柔らかいコンディション。走りやすく時計も速かった。1F11秒台前半なら優秀だ。
【美浦芝】は良。少し硬めで色も全的に黄色。冬場の芝といった感じだが均等に刈り上げられてコンディションは良好。走りやすい馬場。1F11秒台ならOK。
【美浦ダート】は良。水まきの効果でコース全体がしっとりとした状況。軽い砂質で走りやすかった。1F12秒台前半が基準。
【美浦坂路】は良。先週は重かったが、水分が抜けて走りやすい馬場に戻った。特にハロー車で馬場を均した後は時計が出やすい。4F53秒台、1F12秒台前半なら合格だ。


<美浦>追い切り注目馬

土曜東京7R 4歳上1勝クラス
 ペリファーニア(牝4歳)

父:モーリス
母父:ハーツクライ
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)キャロットファーム
厩舎:美浦・鹿戸 雄一

桜花賞3着馬。秋復帰初戦は向こう正面で挟まれ、直線も追いだしを待たされるシーン。不利が重なったことで2着に敗れたが、3着馬には3馬身半差。負けて強しの内容だった。その後は放牧で1度リセットして、東京まで待って英気を養った。1月17日の3頭併せでは1F11秒2を馬なりでマーク。併せた2頭を置き去りにして見せた。1週前は長めから時計を出したにもかかわらず、馬場の大外を余力たっぷりの伸び脚。今週は6Fからの併せ馬。前に馬を置いてもピタリと折り合って、直線は内からいつでも抜け出せる勢い。最後まで相手に合わせたが、それでもゴール前は半馬身前に出た。柔らかみのある馬体、フットワークから久々を感じさせない仕上がり。肌も薄く、しっとりと見せているように状態には太鼓判を押せる。


土曜東京 9R春菜賞
 アトリウムチャペル(牝3歳)

父:ドレフォン
母父:ヴィクトワールピサ
生産:社台ファーム
馬主:(有)社台レースホース
厩舎:美浦・木村 哲也

この中間は7F追いを2本消化する意欲的な調整。1週前は7F99秒6ー3F39秒3ー1F12秒3。併せた相手を手応えで圧倒する鋭い伸びを披露。今週は芝コースで最終調整。3頭併せの真ん中に入れたが、持ったままグイグイと加速。内の馬を置き去りにして、外の馬と一緒に手綱を動かすことなくズバッと切れた。5F67秒1ー3F38秒0ー1F11秒4。メリハリを利かせた乗り込みを消化して、体は中から膨らんだような張り。ピカピカの毛ヅヤも代謝がいい証拠で、ここ目標に隙のない仕上げ。


日曜東京5R 3歳新馬 
 アルドール(牝3歳)

父:ロードカナロア
母父:Canadian Frontier
生産:ノーザンファーム
馬主:(有)キャロットファーム
厩舎:美浦・手塚 貴久

先週の除外は陣営も想定内。1週延びたが、むしろ1本多く追えたことで一気に仕上がりが進んだ。体質的な弱さが残りビシビシと攻め切れてはいないが、それでも併せて軽快な走りは素質の高さの表れだろう。今週は6Fで4馬身追いかける形でスタート。前半は無理せずゆったりと流したが、道中のフォームは力感十分。直線で内からスッと並ぶと追い出す相手を全く問題にせず、あっさりと突き放して見せた。6F84秒6ー3F38秒6ー1F12秒0。数字以上の切れと迫力があり、併せて負けない脚質からは実戦で良さそうなタイプ。見栄えのする馬体からも今の新馬ではレベルがひとつ上だ。


日曜東京9R ゆりかもめ賞
 ウインマクシマム(牡3歳)

父:キタサンブラック
母父:ロージズインメイ
生産:コスモヴューファーム
馬主:(株)ウイン
厩舎:美浦・畠山 吉宏

この中間も松岡が付きっ切りで面倒を見ていることで、スピード、瞬発力強化に成功。1月19日には1F11秒2を馬なりでマーク。1週前は重い馬場でも6F80秒8ー3F37秒5ー1F11秒8をマーク。馬場の大外をズバッと切れた。今週も単走だったが、テンからスピード感にあふれ、直線も重心をしっかりと沈めて一直線の伸び脚。5F68秒6ー3F37秒7ー1F11秒2。追えば10秒台も出そうなほどの走りっぷりの良さは、エネルギーに満ちあふれ、レースが待ちきれないといった感じ。体もひとまわり大きくなって、トモのボリューム感もアップ。成長著しい復帰戦だ。


<栗東>馬場寸評(2024.1.31)

午後から雨予報もでていたが、調教時間中は曇りで芝コース(やや重)を除いてすべて良馬場だった。
【Wコース】は、ラスト1ハロン10秒台はなし。11秒台前半も多くはなかったが、全体的に先週よりはいく分速い時計が出た。
芝コース】は、見た目芝が生え揃っていて走りやすそうだが、セーブ気味の追い切り1頭のみだった。
【ポリトラック】は、きさらぎ賞出走のシヴァースがラスト1ハロン最速の11秒1をマーク。他の馬も普通に11秒台をだしたが、全体時計は標準よりもやや遅めだった。


<栗東>追い切り注目馬

京都日曜9R 山城ステークス
 トーホウディアス(牡6歳)

父:トーホウジャッカル
母父:サクラバクシンオー
生産:(有)吉田ファーム
馬主:東豊物産(株)
厩舎:栗東・小栗 実

Wコース単走で6ハロン82.5-67.4-52.8-37.9-11.9秒。先週もゴール前での伸びが目についたが、今週も仕掛けられるとスッと反応、少し間隔は空いたが不安のない仕上がりにある。3戦連続の3着の成績が示す通り安定感がある反面、もうひと押しが利かず詰めの甘さもあるが、レース運びの上手なタイプ。57キロのトップハンデのハンデも気にならない訳ではないが、実績的に仕方のないところだろう。仕上がりの良さと、直線平坦の京都に替わり詰めの甘さを補えれば勝機もありそうだ。


以上、美浦と栗東の馬場寸評、及び5頭の調教注目馬をご紹介いたしました。

株式会社ASHURA PROJECT
調教班